2017年2月3日更新

スクラロースとは。安全性や使用基準について

スクラロース

スクラロースは平成11年7月30日に食品添加物に指定された一番新しい人工甘味料(合成甘味料)です。
砂糖に塩素原子を3つ結合させた物質がスクラロースです。ちなみに砂糖の主成分であるショ糖を英語でスクロース(Sucrose)といいます。
スクラロースは、菓子類や飲料などに多く使用されています。それらの製品の原材料として、記載されているのを目にしたことのある人もいることでしょう。一体どのような特徴のある物質なのでしょうか。

  1. 目次
  2. スクラロースとは
  3. スクラロースの使用基準や用途
  4. スクラロースの危険性
  5. スクラロースの副作用
  6. スクラロースの安全性
  7. 砂糖が原料なのに虫歯の原因にはならない理由

スクラロースとは

スクラロースは1970年代にイギリスの大学と企業の共同研究によって開発された人工甘味料の一つです。砂糖を原料として造られたスクラロースですが、その甘味度は砂糖の約600倍とも言われています。
日本では、1999年に食品添加物として認可されており、世界でも80カ国以上で使用が認められているとされています。

特徴として甘さの質が比較的良いのでガムや菓子、生菓子、ジャム、清涼飲料水、乳飲料、乳酸菌飲料などに使用されています。またアルコールにも良く溶けるため清酒、合成酒、果実酒などにも使用されています。
スクラロースは他の人工甘味料(合成甘味料)との併用が多いことも特徴としてあげられます。

スクラロースの使用基準や用途

スクラロースの使用基準は、菓子類については1キロにつき1.8グラム以下、ジャムについては1キロにつき1.0グラム以下、また酒類や清涼飲料水、乳飲料などについては1キロにつき0.4グラム以下などと定められています。

スクラロースは、高い甘味度を有する甘味料にもかかわらず、口にしたときに感じる甘さは、自然でくせがなく、ほとんど砂糖のように感じられるといわれています。

また、食品などの製造過程における加熱に耐えうることに加え、安定性も高い物質であることから、様々な食品や飲料などに使用されています。例えば、菓子、ジャム、デザート類、パン、清涼飲料水、酒類、漬物、調味料などが挙げられます。また、スクラロースはノンカロリーであることから、ダイエット用の食品や飲料などにも使用されています。その他にも、医薬品や健康食品などに使用されることもあります。

スクラロースの危険性

高温で熱すると有毒ガスが出る?

内部告発によってスクラロースは138度以上で熱すると化合された塩素から有毒ガスが出るという報告が出されています。以前国会でも取り上げられました。

前述した菓子、ジャム、デザート類、パン、清涼飲料水、酒類、漬物、調味料などの食品であれば138度に加熱されることはないとは思います。しかしスクラロースの原体を138度以上で加熱すると塩化水素ガスが出るというデータがあるということは厚生労働委員会も認めています。
塩化水素ガスが出るということはスクラロース自体が変化しているということですが変化した物質の危険性については不明のままとなっています。

厚生労働省はスクラロース製造メーカーが作成したデータで安全基準を決めているようです。また厚生労働省はスクラロースを添加物として指定する際クッキーを210度で8分焼いた場合に塩素を含むものを含め分解物は検出されなかったと報告しています。

スクラロースの血糖値への作用

過去にワシントン大学で行われた研究で糖尿病と診断されていない肥満者に対してこんな実験が行われました。

1回目:水を飲んだあとブドウ糖負荷試験を行う
2回目:スクラロースを飲んだあとブドウ糖負荷試験を行う

スクラロースに糖質は含まれていないので血糖値は1回目と変わらないはずなのですが、2回目のほうが水を飲んだあとに計った血糖値よりも高くなってしまったそうです。
これは最近の研究によると、インスリンを分泌する膵臓細胞はグルコース(ぶどう糖)以外の甘味料(スクラロースなど)にも反応してインスリンを分泌するということです。血糖値の下がった空腹時にノンカロリー甘味料を摂取するとますます低血糖状態になるため危険です。

スクラロースの副作用

東京都健康安全研究センターが行った調査でも報告されていますが、スクラロースに限らず人工甘味料を過剰摂取することで下痢を引き起こすことがあるようです。
ただしこの下痢の症状は一過性であり病変ではないとのことです。

【参考】東京都健康安全研究センター 都民を対象とした低カロリー系飲料等の摂取に係る調査結果(PDF)

スクラロースの安全性

スクラロースの甘さは砂糖の600倍もありますが砂糖とは異なり体内で分解されることはありません。分解されないということは体内に吸収されることはないということになります。

体内に吸収されないということは血糖値が上昇することもなく、インスリンの分泌にも影響を与えません。
前述したように、過去にスクラロースを使用してブドウ糖負荷テストを実施したら血糖値が高くなってしまったという結果も報告されていますが脳の誤反応であるならば問題ありません。

現時点で厚生労働省の発表では、血圧・神経系・呼吸器・心臓なども含め、異常は認められていません。
高温で熱すると塩素系ガスが発生するという報告は無視できませんが国としては使用基準を守れば添加物として使用できることになっています。

スクラロースの1日の一日摂取許容量は1kgに対し10~15gとなっています。スクラロースは個人で購入することはできない物質です。企業しか買えない物質であるため、企業が使用基準を守っていれば安全といえるでしょう。

砂糖が原料なのに虫歯の原因にはならない理由

スクラロースは、砂糖を原料としているにもかかわらず、虫歯の原因にはなりません。
虫歯の原因は歯に付着している細菌が糖質を餌として分解消化するときに生成される酸が、歯の表面を壊してしまう症状です。これをう蝕(虫歯)いいます。

スクラロースは糖質を含まない甘味料のため非う蝕性であり虫歯にはなりません。

虫歯の原因になる甘味料(う蝕性)

・グルコース(ぶどう糖)
・異性化糖
・マルトース
・水飴
・はちみつ

など。

虫歯の原因にならない甘味料(非う蝕性)

・マルチトール(還元麦芽糖水飴)
・ソルビトール
・マンニトール
・キシリトール
・エリスリトール
・サッカリン
・ステビア
・アスパルテーム
・スクラロース

など。

【まとめ】

スクラロースが開発された経緯としては、元々農薬の開発途中で偶然に発見されたことが発端であったとされています。スクラロースの用途がほとんど食品や飲料などであることを鑑みると、少しショッキングな事実ですが、過剰摂取しなければ非常に有能な甘味料といえます。