2018年9月2日更新

風味が香る千石豆とは?栄養や保存・美味しい食べ方について解説!

千石豆

あまり聞き慣れない千石豆とはいわゆるふじまめのことです。食べ方やレシピでは煮物や天ぷらなどご飯に合うおかずとして活用されている千石豆ですが、似ているもので黒千石というものもあります。今回はそんな黒千石の情報も交えて千石豆に関する栄養や保存について重点的にご紹介していきます。

  1. 目次
  2. 千石豆とは?
  3. 千石豆の栄養と保存について
  4. 千石豆の食べ方とは?レシピも併せてご紹介!
  5. おすすめ!千石豆の香りを堪能しよう

千石豆とは?

初めて見聞きしたという人も多いのではないかと感じますが、千石豆はいわゆるあの「フジマメ」のことを指します。フジマメ科フジマメ属である千石豆は、つる性植物のさやを若取りしたものであり、ぷっくりとした中の豆と沿った形が特徴的です。

フジマメは地域によって様々な呼ばれ方が存在し、千石豆という呼び方もフジマメの呼び方の一つです。主にフジマメのことを千石豆と呼ぶ地域は伊勢を中心とした三重県や岐阜県などで、さやの形が千石船に見えたことからこういった呼び方がされました。しかし、他の説では豊作を意味した由来という話もあるのでフジマメの歴史は深いものと言えるでしょう。

他の地域では「つる豆」と呼ばれたり、「ダラマメ」や「インゲン豆」などとあらゆる呼び方で愛されている豆なのです。

千石豆は収穫のタイミングが命

美味しい千石豆を収穫するためにはそのタイミングが非常に重要だと言われています。千石豆は先ほど若取りしたものが食用となるとお伝えしましたが、成熟した豆も同様に食用になります。しかし、若さやに関しては収穫のタイミングが遅くても早くても風味が弱くなってしまったり、さやが硬くなるためにまずくなってしまうため、最適な状態を見極めてから収穫をすることが大切です。

適した時期に収穫された千石豆は、サヤインゲンやキヌサヤなどと同様の料理にして食べることができ、風味の高い独特な千石豆にしか出せない味わいを堪能することができます。元々旨みが含まれている豆でもあるので単体で食べてもそれだけで味わい深い豆なのです。そんな味わい深い千石豆だからこそ、煮物料理や天ぷらなどのご飯に合うおかずになります。

黒千石と何が違うの?

千石豆の親戚のような名前の黒千石とは、近年非常に話題になっている北海道北竜町で採れる大豆のことを指します。この黒千石は何が凄いのかと言うと、アントシアニンというポリフェノールが含まれていることで寿命が伸びる手助けをするアンチエイジング効果があったり、脂肪の代謝を促進して内臓脂肪を減少させる、そして傷んだ血管を修復してくれるなど健康に効果的な様々な嬉しい効果や効能が得られると注目を集めています。栽培が非常に困難な黒千石は幻の大豆と呼ばれている貴重な黒豆であり、千石豆などの豆の中では形は同じでも豊富な栄養素が眠っている豆なのです。

千石豆の栄養と保存について

古くから愛されてきた千石豆ですが、どういった栄養が含まれているのか気になるところですよね。美味しさや旨みが高い豆の種類ですが、同様に高い栄養価が入っていれば今後食卓にも上がる頻度が増すでしょう。また、上手な保存方法を知っておくことで長い期間千石豆を活用することができるので保存についてもご紹介します。

千石豆の栄養

豆類は周知されている通り非常に栄養価が高い食品ですが、千石豆に含まれる栄養にはビタミンB1やビタミンB2、タンパク質やカリウム、カルシウム、カロチン、鉄分、食物繊維など非常に多くの栄養を含んでいます。

特に食物繊維は水に溶けないタイプが豊富に含まれいることで便秘解消に効果的です。また、カリウムの力によって体内に溜まった塩分や水分を排出したり、食欲アップや疲労回復などにも効果的な食品です。ビタミン類やカリウム、カルシウム、マグネシウムなどといった無機質も豊富なので日々の食事に取り入れたい豆類と言えるでしょう。

千石豆の保存はどうする?

栄養がぎっしりと入った千石豆ですが、保存の仕方には注意したい点があります。千石豆は空気に弱く、すぐに乾燥してしまう食品なので、ポリ袋などの密閉できるものに入れて冷蔵庫で管理しましょう。

また、長期間保存したい場合は冷凍でも保存可能です。千石豆を冷凍保存する場合は塩を入れたお湯で茹で、水気を良く拭き取ってからそれぞれの千石豆が重ならないように広げて冷凍庫で凍らせます。凍った千石豆は一度取り出して密閉できる袋などに入れてから再度冷凍庫で保存しましょう。

冷凍庫から出した千石豆は流水に流して解凍させるか、レンジで解凍しても問題なく使用可能です。炒め物などの料理にする場合は冷凍したまま投入すると火の入り加減にバラつきがでる可能性があるので事前にしっかりと解凍させておきましょう。

千石豆の食べ方とは?レシピも併せてご紹介!

栄養価も高く、そのままでも美味しく食べられる千石豆ですが、他にはどういった食べ方があるのかも知っておきたいところです。豆料理はバリエーション豊富にアレンジがきくので豆料理が定番になってしまっている人は必見ですよ。

千石豆の食べ方とは?事前の下処理を覚えよう!

千石豆には背に硬い筋が通っているので、調理の前にまずはこの筋を取り除いていきましょう。筋の部分を指でつまんだらヒゲが付いている側を引っ張り、真っ直ぐを向いている面にかけてちぎると簡単に筋の除去が可能です。次に軸が付いている側をつまみ、急なカーブになっている側に向かって沿うように筋を引いて取っていきましょう。

下処理が終わったら火を通す料理の場合はそのままで、サラダや和え物などの料理にする場合は一度下茹でしたから調理に移っていきます。

千石豆と豚肉の煮物

香り豊かな千石豆をどっしり感のある豚肉と合わせることで濃厚な中にもさっぱり感が味わえる一品が楽しめますよ。


【材料】3人分

  • 千石豆 1パック
  • 豚肉ロース(薄切り) 100g
  • 醤油 小さじ2
  • 砂糖 小さじ1
  • 水 100cc
  • 千石豆の茹で水 鍋に適量

作り方はこちら(楽天レシピ)

おすすめ!千石豆の香りを堪能しよう

地域によっては全く耳にしたことがないという人もいる千石豆は、実は栄養豊富で非常に美味しく食べられる豆類です。豆類自体、独特の味がしますが、そんな豆特有の香りが好きな人は千石豆も美味しく食べられること間違いなしなのでまだ食べたことがないという人はぜひこの機会に食してみてくださいね。