2017年1月17日更新

西洋料理のかくし味・ブーケガルニとは?作り方や使い方

ブーケガルニ

シチューなどの煮込み料理に使われるブーケガルニって、何からできているかご存知ですか?そもそもブーケガルニとは、スパイスとかハーブなのでしょうか?それとも、だしの素やソースのことでしょうか?名前は知っていても、意外と詳しくは知らないブーケガルニについて、その種類や作り方・使いかたなど、色々とご紹介いたします。

  1. 目次
  2. ブーケガルニとは?その意味と由来
  3. ブーケガルニの種類
  4. ブーケガルニの作り方
  5. ブーケガルニの使い方
  6. ブーケガルニの代用
  7. 簡単に作れる、使えるブーケガルニ

ブーケガルニとは?その意味と由来

ブーケガルニとは?

ブーケガルニとは、主にフランスやイギリスなどのヨーロッパで、煮込み料理に使われる複数のハーブのことです。元々ヨーロッパでは古くからハーブの様々な効能を活用してきており、特にその香りが肉類などの臭みを消し、さらに深い風味を与えることから、料理の味を引き立たせる役割として西洋料理に深く浸透しています。その中でも、特にシチューなどの煮込み料理の風味付けに使われる、パセリ、ローリエ、タイムなどのハーブを糸で結んで束にしたものが、ブーケガルニと呼ばれます。

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ブーケガルニはフランス語

ブーケガルニという名前は、フランス語の「ブーケ(=花束)」と「ガルニ(=添えもの、飾りつけ)」からなる言葉です。「ブーケ(=花束)」という言葉は、ハーブが束になった状態を表し、「ガルニ(=添え物、飾りつけ)」という言葉は、主役を引き立てる役割としてのハーブを示しています。面白いことに、同じ使い方をしても1種類のハーブのみの場合は、ブーケサンプル(「ブーケ(=花束)」と「サンプル(=シングル、単一の)」と言います。

ブーケガルニはいつから使われていたの?

ヨーロッパでは古くからハーブが料理に用いられてきましたが、現在のブーケガルニのような使い方の起源は定かではありません。記録として残っているものとしては、17世紀のルイ14世の宮廷シェフであったフランソワ・ピエール・ラ・ヴァレンヌ氏によって書かれた「フランスの料理人」という料理書に、ブーケガルニの名があることから、中世後半にはすでにフランスで使われていたようです。

ブーケガルニの種類

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ブーケガルニは複数のハーブの組み合わせとのことですが、では、どんな種類のハーブが使用されているのでしょうか?

ブーケガルニには多くのバリエーションがある

たとえば市販されている乾燥タイプのブーケガルニを手に取り原料名を確認すると、メーカーによって使われているハーブの種類が異なることが分ります。また海外に目を向けると、国によって使われるハーブの傾向に特徴があり、料理の種類によってもバリエーションがあるようです。つまり、現在のブーケガルニとは、特定のハーブの組み合わせを指すのではなく、その国々で料理に合わせて組み合わせる複数のハーブ、という意味合いが強いのかもしれません。

ブーケガルニの基本

それでは本来の伝統的なブーケガルニは、どのようなハーブを使っているのでしょうか?

ブーケガルニの基本…パセリ・ローリエ・タイム

現在は色々なバリエーションがありますが、基本となるハーブはこの3種。比較的クセの少ないハーブの組み合わせで、どんな料理にも応用がききます。こちらをベースに、好みのハーブを加えたり、代用にしたりして、様々なバリエーションが楽しめます。

ブーケガルニのバリエーションに使われるハーブや野菜

ブーケガルニのバリエーションとして、下記のハーブや野菜が使用されます。
オレガノ・バジル・タラゴン・ローズマリー・セージ・マジョラム・セイボリー・ディル・チャービル・リーキ・セロリ葉・セロリ茎・人参・レモン皮・オレンジ皮など
日本で使われる市販のブーケガルニには、セロリが良く使われます。またフランス風にはタラゴン、イタリア風にはローズマリーやセージ、一般的なミックスハーブ風にはオレガノやバジルを加えることが多いようです。

ハーブの組み合わせ方

ハーブにはマイドルな風味のものと、強い風味のものがありますので、組み合わせる際は、強い風味のハーブの量を少なめにして、バランスよく使用しましょう。
マイルドな風味…バジル・ローリエ・チャービル・ディル・マジョラム・パセリ
強い風味…オレガノ・ローズマリー・セージ・タラゴン・タイム

ブーケガルニの作り方

ブーケガルニの作り方

どのハーブを使うかが決まってしまえば、ブーケガルニの作り方はいたって簡単です。使いたいハーブが、生のフレッシュハーブでも、乾燥させたドライハーブでも、どちらでも使えますが、フレッシュハーブの場合は、お店で買ったものであれ、お庭で摘んだものであれ、軽く洗ってから使用しましょう。

フレッシュハーブのブーケガルニ

使用するフレッシュハーブを束にして、タコ糸や木綿糸などで結びます。花束のように一ヶ所だけを結ぶ、全体に糸をぐるぐる巻くなど、ハーブの種類によって結び方を工夫しましょう。また、ブーケガルニは最後に取り出します。結んだ糸の端を長めにしておくと、熱い鍋から取り出すときに安全かつ便利です。

ドライハーブのブーケガルニ

使用するドライハーブは直接鍋に入れず、だしパックやガーゼなどで作ったサシエに入れて使用します。あまり小さいサシエにパンパンに入れてしまうと、風味が行き渡りませんので、大きさには余裕を持たせてください。

ブーケガルニの使い方

ブーケガルニの使い方

ブーケガルニは、生のフレッシュハーブでも、乾燥させたドライハーブでも、使い方は同じです。スープやシチューなどの煮物料理で、肉や野菜を煮込むタイミングで一緒に鍋に入れます。あまり煮込むと苦味が出たり、フレッシュハーブの場合は煮溶けてしまいますので、注意が必要です。風味が充分出たら、食卓へ出す前に必ず取り出してください。ブーケガルニはあくまでも主役の味を引き立てるもので、その風味が出過ぎないようにしましょう。

シンプルなポトフ

基本のブーケガルニ(パセリ・ローリエ・タイム)を、野菜と肉のうまみでコトコトと煮込むポトフに入れてみましょう。シンプルながらも、それぞれの素材の味が最大限に引き出され、滋養に満ちた温かスープとなります。

ビーフシチュー

基本のブーケガルニ(パセリ・ローリエ・タイム)に、ローズマリーを加えて、いつものビーフシチューを作る際に、煮込みの段階で加えてみましょう。濃厚な味わいの中にも、スッキリとした風味が生きて、味に深みが生まれます。

鶏肉のクリームシチュー

ローリエを抜いた基本のブーケガルニ(パセリ・タイム)にマジョラム・タラゴンを加えて、クリームシチューの煮込みの段階に加えます。平坦な味になりやすいクリームシチューですが、微かな甘みとほろ苦さが加わって、広がりのある味わいとなります。

サーモンの蒸し煮

基本のブーケガルニ(パセリ・ローリエ・タイム)にディル・タラゴン・レモン皮を加えて、白ワイン・バターと共にサーモンと野菜を蒸し煮にしてみましょう。お好みでクリームやサワークリームを加えても、美味しくいただけます。

その他おすすめブーケガルニ

その他の料理にも、下記のようなおすすめの組み合せがあります。

  • 豚肉料理…パセリ・タイム+セージ・マジョラム
  • ラム肉料理…ローリエ・タイム+ローズマリー・セイボリー・ミント
  • ジビエ料理…ローリエ・タイム+セロリ茎・ローズマリー・マジョラム・タラゴン

ブーケガルニの代用

ブーケガルニの代用

ブーケガルニは使いたいけれど、わざわざフレッシュハーブをそろえたり、市販のブーケガルニを買うのは、ちょっと面倒・・・というのが正直なところ。そんな時は、身近にある食材でも十分に代用が効きます。

野菜の切れ端を活用する

長ネギ・玉ネギ・セロリ・人参などの切れ端、パセリの茎、セロリ・人参の葉などは、香味野菜としてブーケガルニの代用として充分活用できます。余ったからと捨ててしまわずに冷凍保存しておくと、いざというときに役に立ちます。

家にあるミックスハーブなどを活用する

キッチンで普段使いをしている乾燥パセリや、イタリアンハーブミックス、エルブ・ド・プロヴァンスなども、実はブーケガルニに使われるハーブと一緒です。前述した野菜の切れ端と合わせて、適量をサシエなどに入れて活用してみましょう。

簡単に作れる、使えるブーケガルニ

ちょっと敷居の高いイメージがあったブーケガルニですが、意外と簡単に作れて、応用の幅も広く、身近なものでも応用がきくんですね。これなら特別かしこまらなくても、普段の料理にも活用ができそうです。これからは、もっと頻繁にブーケガルニを使って、料理の腕をあげちゃいましょう!