2017年4月20日更新

知らなかったターメリックの効能効果!その使い方は?ウコンとの違いは?

ターメリック

食欲をそそるインドカレーの鮮やかな黄金色・・・その着色に使われているのがターメリック。スーパーの香辛料売り場でも見慣れた黄色いパウダー状のスパイスです。実はこのターメリック、ウコンの根茎を乾燥させてパウダーにしたものだと、ご存知でしたか?そうなんです、ターメリックは単にカレーの色づけだけではなく、ウコン同様美容にも健康にも素晴らしい効果があるのです。そこで今回は、ターメリックの意外な効果効能と、その使い方をご紹介します。

  1. 目次
  2. ターメリックとは
  3. ターメリックとウコンの違いについて
  4. ターメリックの知られざる効能・効果
  5. ターメリックの使い方
  6. 美容と健康に優れた効果を持つターメリック、ぜひ活用してみよう!

ターメリックとは

ターメリックは、ショウガ科ウコン属の多年草ウコンの根茎を乾燥しパウダー状にしたもの。インドが原産で紀元前から伝統医学アーユルヴェーダで使用されていました。ウコンは暑い気候を好むため、沖縄や熊本を含む亜熱帯地域に多く分布し、アジアの各地で料理、健康食品、薬用、染料、化粧品、魔除けなど、幅広く利用されてきました。

香辛料としてのターメリック

ターメリックはインド料理で欠かせない香辛料のひとつです。ピリっとスパイシーな芳香を持ちますが、味は柔らかく丸みのあるほろ苦さが印象的で、ジンジャーのような爽やかな後味があります。クミンやカルダモンなどと比べると落ち着いたマイルドな風味ですので、インド料理だけでなくどんな素材にも合わせやすい香辛料です。

鮮やかな黄色は天然の着色料

ターメリックの鮮やかな黄色はカレーだけでなく、たくあん、マーガリン、マスタード、ソーセージなどの着色料としても使われます。人工着色料と違って、自然な天然の色素ですので、身体にも安心ですね。料理でもサフランやくちなしの代用としてターメリックの色味を活かすことができます。また食用だけでなく、絹や綿の染料としてもターメリックは利用されてきました。

健康にも、美容にも効くターメリック

長寿で有名な沖縄では、昔からウコンを健康食品として普段の生活に取り入れていました。そのウコンと同じ成分を持つターメリックにも、多くの健康・美容効果が認められています。特にターメリックに多く含まれるクルクミンという成分には、肝機能向上、美肌効果、生活習慣病予防などの、現代人に欠かせない効果があり、近年注目を集めています。

ターメリックとウコンの違いについて

ターメリックとウコンは同じもの?

それではターメリックは、健康食品に使われるウコンと同じものなのでしょうか?基本的には「同じ」ですが、厳密に言うと「違う」場合もあります。ターメリックはウコンから作られますが、そのウコンには多くの種類があり、それぞれに成分の含有量や効能に差があります。そしてターメリックと健康食品のウコンでは、別々の種類が用いられることが多いため、結果として効能効果に違いが出てくることもあり得るのです。

ウコンには沢山の種類がある

天然のウコンには50以上の種類がありますが、主なものは下記の3種類です。

春ウコン(ウコン)

クルクミンと精油成分がバランスよく含まれ、薬効効果が高い。刺激が強く食用には向かず、健康食品として利用。

秋ウコン(キョウオウ)

クルクミンの含有量が多く、精油成分も含まれる。風味が良くターメリックなど食用に使われる。

紫ウコン(ガジュツ)

クルクミンは少なく、精油成分が多く含まれ、薬効効果が非常に高い。苦味が強く食用には向かず、中国漢方などに用いられる。

ターメリックは「秋ウコン」から作られますが、健康食品としては主に「春ウコン」が使われ、打ち出す効果に応じて「秋ウコン」や「紫ウコン」も使用されます。

ターメリックの知られざる効能・効果

ターメリックのパワーはクルクミン成分

ターメリックが作られる「秋ウコン」には、ポリフェノールの1種であるクルクミンが多く含まれており、その含有量は春ウコンのなんと5~10倍。このクルクミンは、肝機能向上、抗酸化作用、胆汁分泌促進、胃の健康維持、消炎鎮痛、解毒など、沢山の優れた効能を持ちます。

二日酔い対策に

ウコンといえば「二日酔いに効く」と言われますが、これはターメリックにも多く含まれるクルクミンの肝機能向上の働きのなせる技。二日酔いの予防として、または二日酔いになってしまったときの対処として効果があります。

アンチエイジングと美肌効果

クルクミンの持つ抗酸化作用には、私達の老化原因となる活性酵素(体内の錆び)を抑制するアンチエイジング効果があり、免疫機能が改善され、より若々しく全般的な健康が底上げされます。また女性に嬉しい美肌効果として、顔のシミ、しわ、くすみを改善し、コラーゲンを守りはりのある肌を取り戻してくれます。

生活習慣病の予防

クルクミンには、コレステロール値を下げ、高血圧を改善し、免疫機能を向上させる働きがあり、動脈硬化、糖尿病、脳卒中などの生活習慣病予防に効果があります。また、胃の健康維持を助けますので、消化不良、胃炎や胃潰瘍にも効果的です。

アルツハイマー病に効く?

最近の研究結果では、クルクミンがアルツハイマー病を引き起こす物質に働きかけ、症状の改善が認められたそうです。ターメリックなどのスパイスを日常的に摂取しているインドでは、アルツハイマーにかかる率が非常に低いという統計もありますので、今後の研究に期待したいですね。

注意すべき点

ターメリックやウコンの摂り過ぎは、肝機能に負担がかかる恐れがあります。また、妊娠中、授乳中、肝疾患のある場合は禁忌です。

ターメリックの使い方

ターメリックラテ

ターメリックといえば、もちろん「カレー」ですが、そればかりでは飽きてしまうのが正直なところ。そこで「ターメリック=インド料理」の先入観を捨てて、色々な美味しい使い方を見てみましょう。ただしターメリックの色素成分クルクミンは水に溶けず、脂に溶けるため、調理する際には留意してください。

ターメリックライスやパエリアに

ターメリックの黄金色と爽やかな風味、そしてバターのマイルドな味わいが上手くマッチしたターメリックライスは、カレーだけでなく様々な肉料理、魚料理、もちろん野菜料理にも合います。お米を炊くときに、ターメリックとバター、塩を一緒に入れるだけで、簡単に作れるのも魅力です。
また、ちょっと頑張って魚介類と炊き込むパエリアに挑戦するときは、高価なサフランの代わりにターメリックで手軽に色付けをすることもできます。

チキンソテーやお魚のムニエルに

チキンソテーやお魚のムニエルなど、ついつい味付けがワンパターンになりがちです。そんな時は、いつもの味付けにターメリックを加えると新鮮な風味に様変わり。独特の風味が際立ちすぎるかと思いきや、バーベキュー、トマト風味、ガーリック、クリーム、チーズなど、どんな味付けにもなじみます。

温かい野菜スープに加えて

色々な種類の野菜をコトコトと煮込んだ具だくさんの野菜スープ。滋味が身体中に染み渡って寒い季節にはピッタリですが、見た目はちょっと地味ですよね。そこでターメリックを加えることで、パアッと華やかな黄色になり、おもてなし料理にもOKです。

人気のターメリックティー

アーモンドミルクやココナツミルクに、ターメリック、シナモン、しょうが、はちみつを加えて温めるだけでできる「ターメリックティー」が海外で人気です。日本ではアーモンドミルク等は手に入りづらいので、牛乳や豆乳で代用できます。美味しくて、美容にも良いターメリックティ、ぜひお試しください。

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美容効果のあるフェイスパック

原産地インドでは、古来より肌のお手入れにターメリックが使われてきました。その知恵を活かして、美白、シミ、しわ、ニキビなどに効果のあるターメリックのフェイスパックは、試してみる価値あり!です。作り方は簡単。ターメリック・ヨーグルト・はちみつをそれぞれ同量(小さじ1~2)混ぜ合わせペースト状にして顔に塗り、10~15分ほどおいてから、ぬるま湯で洗い流します。ターメリックの色が服に着かないように気をつけてください。

美容と健康に優れた効果を持つターメリック、ぜひ活用してみよう!

単なるカレーの色付けだと思っていたターメリックですが、本当に様々な美容効果・健康効果があるんですね。これを機に、ちょっと積極的にターメリックを活用して、普段の生活をより健康に底上げしていきましょう。