2017年8月1日更新

緑茶のカテキン効果について!副作用はあるのか?

緑茶の成分の代名詞であるカテキン!ガムや歯磨き粉などに「カテキン配合」などと書かれているのを見かけたことはないですか?どうやら口臭予防に効果があるようですね。今回は緑茶のカテキンに期待される効果について調べました。そして心配される副作用にはどんなものがあるのかも見てみました。

  1. 目次
  2. カテキンがよく出る抽出方法
  3. カテキンの効果
  4. 緑茶のカテキンの副作用は?
  5. 緑茶のカテキンは体にいい効果がいっぱい!

カテキンがよく出る抽出方法

緑茶の渋み成分であるカテキンは、高温で抽出されやすく低温だと抽出されにくい性質をしています。そのため温かいお茶はカテキンの含有量は多いのですが、水出しで淹れた緑茶にはほとんどカテキンは含まれていません。カテキンが抽出するのは湯の温度が60度くらいからで80度以上のお湯になるとカテキンは活発に抽出されるようになります。

すなわち緑茶は湯の温度でカテキンの抽出量が変わり、味が変わってくるのです。渋み成分であるカテキンは湯の温度が高温だとたくさん溶けだすので、高温の緑茶は渋くなり、低温ではカテキンはほとんど溶けだしません。低温の場合は渋み成分のカテキンの代わりに旨み成分が解け出すので渋味が抑えられたまろやかな味になります。お湯の温度を調節することで渋み成分のカテキンの抽出量を調整でき緑茶の味わい方も変わってくるのです。

茶葉に含まれるカテキンの量は?

そもそも茶葉に含まれているカテキンの量は、チャノキから茶葉が摘まれる時期によって違いがあります。5月の初めは一番茶と呼ばれる新茶が摘まれます。そして6月から7月にかけては2番茶、それに続いて3番茶と呼ばれる夏摘み茶が摘まれます。

この夏摘み茶は夏の太陽をたっぷり浴びて光合成を盛んに行った茶葉なのでたくさんカテキンを含有しています。数字にすると新茶より夏摘み茶のカテキンの含有量は15~20%も多いのです。たとえば5月の初めに摘む一番茶の新茶には約17%のカテキンが含有されているのに対して、最後に摘まれる3番茶には約21%もカテキンが含有されています。すなわちカテキンは太陽の光をいっぱい浴びた茶葉にたくさん含まれているのです。

カテキンの効果

コーヒーやワインにもカテキンは含まれていますが、緑茶に含まれるカテキンの含有量の多さは断トツです。そのカテキンは殺菌力が強いほかにも健康によい効果がたくさん期待されています。

殺菌作用

細菌を死滅させる作用があるので風邪やインフルエンザの予防に効果があると言われます。カテキンは抗生物質と同じように体内で悪さをする菌を退治してくれる作用があるのです。体内で有害な菌を死滅させてくれるので免疫力がアップする効果があります。

カテキンの優れた殺菌効果は、たとえば百日咳や肺炎、マイコプラズマ、白癬、コレラなどの原因となる菌を滅菌することが可能だと言われています。近年流行した大腸菌O-157も緑茶のカテキンが効果的であるとも発表されています。

殺菌作用は口の中でもその働きを発揮してくれます。口臭というのは歯や歯茎など口の中に付いた食べ物のカスが原因となり発生しますが、緑茶を飲むことで、緑茶のカテキンの働きにより口の中の細菌を抑制し口臭を消して爽やかにしてくれる口臭予防の効果があります。

カテキンの抗菌作用は食中毒の予防にも効果があります。食中毒の原因となる腸炎ビブリオ菌や毒素型ブドウ球菌を殺菌する作用があると研究成果が出ています。お寿司屋さんでお茶が出されるのは実は食中毒防止の意味があるからなのです。

抗酸化作用

カテキンは活性酸素を抑制する抗酸化作用があります。そのため皮膚の老化や血管の老化など体の老化防止に働きかけ、美肌作りや、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果があると言われます。活性酸素を抑制してくれるということは結果的には善玉菌を増やしてくれるのでそれが生活習慣病の予防にもなるわけです。

そのほかカテキンによる抗酸化作用は腸の運動をよくし、腸内環境を整えてくれる働きがあり便秘の改善にも効果的です。

がんの予防に効果的である

緑茶のカテキンが細胞のがん化を抑制してくれると言われています。静岡県立大学の研究チームは、緑茶のカテキンやポリフェノール類が発がん性物質を7~8割抑制できるとも確認しているのです。

血糖値の上昇を抑える

カテキンは炭水化物をブドウ糖に分解する酵素の働きを抑制する作用があると言われます。そのため血糖値の上昇を抑え糖尿病の方には好ましい飲み物です。

アレルギー反応を抑制する

アレルギー反応を抑制する作用があるのでアトピー性皮膚炎や花粉症などを緩和してくれる効果があると言われています。

緑茶のカテキンの副作用は?

健康にうれしい効果がある緑茶のカテキン。しかしどんなものでも嬉しい効果の裏には副作用はつきものです。緑茶のカテキンに心配される副作用はこんなことが心配されています。

肝臓障害

肝臓障害の原因というとアルコールの過剰摂取や油っぽい食事を多く取ることなどが挙げられますが、カナダやアメリカではカテキンの過剰摂取も同じようなことが起こる発表されています。

貧血

緑茶にはタンニンも含まれています。タンニンはカテキンやポリフェノールが酸化したもので、鉄分の吸収を低下させる働きがあります。カテキンの過剰摂取は結果タンニンの過剰にもつながり鉄分を不足させるので貧血が心配されます。

アレルギー反応をおこすことがある

緑茶のカテキンがアレルギー源となりアレルギーを起こしてしまう場合があります。緑茶を飲むと胃痛がしたり下痢をしてしまうことがあります。

緑茶のカテキンは体にいい効果がいっぱい!

緑茶のカテキンには体にいい効果がたくさんあります。茶摘みの時期によって茶葉に含まれるカテキンの量は違うようですが、実際にお茶を淹れる際もお湯の温度でカテキンの溶けだす量が違うようです。健康に良い緑茶のカテキンですが過剰摂取してしまうとカテキンによる副作用が起きてしまう場合もあります。健康にいいからと過剰摂取してしまわず健康的に緑茶を楽しんでください。