2016年12月5日更新

安息香酸ナトリウム(安息香酸Na)とは?食品への用途や使用基準

安息香酸Na

安息香酸ナトリウムは菌やカビ、微生物の繁殖を抑える効果があるため、シャンプーや化粧品などに防腐剤として配合されるだけでなく、清涼飲料水や一部の食品に保存料として使用されています。

  1. 目次
  2. 安息香酸ナトリウムとは
  3. 食品添加物としての用途
  4. 毒性や危険性の問題
  5. 使用されている食品や使用基準

安息香酸ナトリウムとは

安息香酸ナトリウム(略して安息香酸Na、英語ではSodium benzoate)は、安息香酸(英語ではBenzoic asid)にナトリウムを結合させたもので、エゴノキ科アンソクコウウキの樹脂に成分が含まれていますが、現在は化学物質で合成されています。

カビや酵母に効果があるため、保存料として使用されます。安息香酸は水に溶けにくいため水溶性の安息香酸ナトリウムがよく用いられます。水に溶けやすい安息香酸ナトリウムはシャンプーや化粧品などに配合されており、微生物の繁殖を抑え、品質を保持するための防腐剤として使用されています。

食品添加物としての用途

食品や飲料には1948年に厚生労働省より食品添加物に指定されました。安息香酸ナトリウムには、細菌やカビの繁殖を抑制し阻止する抗菌作用や静菌作用があるため、保存料として清涼飲料水などが腐るのを防ぐために使用されています。

毒性や危険性の問題

安息香酸ナトリウムは食品添加物の中でも危険な物質と言えます。
安息香酸ナトリウムとビタミンCが結合すると危険物質であるベンゼンが生成されます。

ベンゼンの急性中毒症状として嘔吐や頭痛、運動失調など重症になると意識障害や死亡に至る場合もあり、発ガン性や白血病のリスクを高め、体内に入ると外になかなか排泄されないという特徴があります。2006年にイギリスの清涼飲料水に安息香酸ナトリウムと酸化防止剤としてビタミンCが使用されており、この2つが化学反応を起こしベンゼンが生成されていました。

現在日本では、ベンゼン含有の安全ラインが定められているため流通はしていませんが、安息香酸ナトリウムが保存料で使用されている清涼飲料水とビタミンCを一緒に摂取した際、体内でベンゼンが発生しないとは言えません。

使用されている食品や使用基準

アメリカやヨーロッパでは幅広く食品に使用が認められていますが、日本国内では安息香酸はマーガリンやキャビア、シロップ、醤油、清涼飲料水のみに使用が認められており、安息香酸ナトリウムは、清涼飲料や菓子の製造に用いる果実ペーストや濃縮果汁にのみ使用が許可されています。また、安息香酸及び安息香酸ナトリウムは対象ごとに使用量が設定されています。

【使用基準】

◆安息香酸
・マーガリン:食品1kgあたり1.0g以下
・キャビア:食品1kgあたり2.5g以下
・清涼飲料水:食品1kgあたり0.60以下
・シロップ:食品1kgあたり0.60以下
・醤油:食品1kgあたり0.60以下
◆安息香酸ナトリウム
・果実ペーストや濃縮果汁:食品1kgあたり1.0以下