2017年2月2日更新
三温糖・きび砂糖・ブラウンシュガー。それぞれの特徴と違いとは
三温糖・きび砂糖・ブラウンシュガー……といわれると、茶色っぽい砂糖という共通点が思い浮かびますよね。
普通の白い砂糖と比べた場合、違いや特徴を述べるのは簡単ですが、これらを並べたときはいったいどのように見分ければいいのでしょうか。
そもそも、三温糖やきび砂糖、ブラウンシュガーは別物? 別物だとしたら、原料や作り方、その用途なども違うのでしょうか。
- 目次
- 【特徴】三温糖・きび砂糖・ブラウンシュガー。それぞれの特徴は?
- 【栄養】三温糖・きび砂糖。それぞれの栄養とカロリーは?
- 【用途】三温糖・きび砂糖。それぞれの使い道は?
- 【代用】三温糖ときび砂糖はおたがい代用できる?
- 【まとめ】三温糖もきび砂糖もブラウンシュガー
【特徴】三温糖・きび砂糖・ブラウンシュガー。それぞれの特徴は?
三温糖もきび砂糖もブラウンシュガーも茶色をした砂糖です。
この中で、ブラウンシュガーだけは特定のものをさす言葉ではありません。ブラウンシュガーは主に海外で使われるのですが、砂糖に日本のような細かい分類はないため、茶色い砂糖であればすべてブラウンシュガーと呼ばれるようです。
すなわち、三温糖もきび砂糖もブラウンシュガーです。
三温糖ときび砂糖の違いとは?
砂糖は、サトウキビやテンサイを精製して作られます。
この精製途中の砂糖液をそのまま煮詰めて作られるのがきび砂糖。先に上白糖やグラニュー糖を作り、残った液を煮詰めて作られるのが三温糖です。
きび砂糖と黒砂糖は違うの?
砂糖液をほとんど精製せずに作ったものが黒砂糖、あるていど精製して不純物を取り除いたものがきび砂糖です。
ブラウンシュガーは二種類にわけられる
海外では、茶色い砂糖はすべてブラウンシュガーと呼ばれます。
ただ、濃度による分類はあるようで、濃い茶色の砂糖をダークブラウンシュガー、薄い茶色の砂糖をライトブラウンシュガーといいます。
【栄養】三温糖・きび砂糖。それぞれの栄養とカロリーは?
三温糖もきび砂糖も同じ原料から作られるので、含まれる栄養成分は変わりません。
どちらにも、炭水化物のほか、ナトリウム、カリウム、カルシウム、銅などのミネラル分が含まれています。
強いて言えば、原料のもつ成分をより多く含んでいるきび砂糖のほうがミネラル分の含有量も高いですが、これも、驚くほど変わるわけではありません。なぜなら、そもそもの原料であるサトウキビの栄養価がそれほど高いわけではないからです。
三温糖ときび砂糖のカロリーは?
100gあたりのカロリーは、三温糖で382kcal、きび砂糖で396kcalです。
【用途】三温糖・きび砂糖。それぞれの使い道は?
三温糖ときび砂糖の味の違いとは
三温糖にも、きび砂糖にも、白い砂糖を作るときには取り除かれてしまう糖蜜などが含まれています。
ですから、上白糖などと比べるとどちらもコクがあり、豊かな風味が感じられるでしょう。
そんな中、三温糖ときび砂糖の違いをあげるとしたら、甘さでしょうか。
きび砂糖はやさしくまろやかな味わいがあり、甘さはそれほど強くありません。それに対して三温糖は、上白糖の残りの砂糖液を半カラメル化するようなものなので、甘味がとても強いです。
三温糖・きび砂糖・ブラウンシュガーに適した使い道とは
すでに述べたように、ブラウンシュガーとは茶色い砂糖の総称です。そのため、料理に色をつけたい場合はブラウンシュガーを使うといいでしょう。もちろん、三温糖でも、きび砂糖でも、黒砂糖でもOK。家庭にあるものをもちいて構いません。
きび砂糖は、その名のとおりサトウキビのもつ風味が生きている砂糖です。
そのため、素材の臭み消しとして使うことも可能。それに加えてやさしい甘みをつけてくれますから、煮物や魚料理にもちいるといいでしょう。
三温糖は、コクの深さと風味に加えて強い甘味があります。
ですから、佃煮や煮物はもちろん、お菓子作りにもちいてもいいでしょう。
【代用】三温糖ときび砂糖はおたがい代用できる?
レシピに”ブラウンシュガー”とあった場合、話は簡単。三温糖でも、きび砂糖でも、黒砂糖でも、なんでもいいから茶色い砂糖をもちいればいいのです。
ですが、三温糖、もしくはきび砂糖と指定されている場合はどうでしょう。三温糖をきび砂糖で、きび砂糖を三温糖で、それぞれ代用できるのでしょうか。
甘さの違いに気をつければ大丈夫!
三温糖ときび砂糖をおたがいの代わりに使うとき、一番気になるのは甘さの違い。
甘味の強い三温糖に比べて、きび砂糖はやさしい甘さです。
そのため、三温糖の代わりにきび砂糖を使う場合は他にも甘みを足したり、きび砂糖の代わりに三温糖を使うときは少し量を控えたりしてバランスを取るといいでしょう。
そのほかは、三温糖もきび砂糖も、上白糖などと比べてミネラル分が多いですし、大きな違いはありません。
ただし、三温糖には臭み消しの効果はないので、きび砂糖の代わりに煮物にもちいるときは、ほかに臭み消しの効果があるものを加えたほうがよさそうです。
【まとめ】三温糖もきび砂糖もブラウンシュガー
レシピにわざわざ”三温糖”とか、”きび砂糖”と指定してあると、どうしてもそれを使わなければいけないような気がしてしまいますよね。
ですが、三温糖もきび砂糖も、砂糖は砂糖。しかも、海外ではどちらもブラウンシュガーとして一まとめにされるくらいです。実際、どちらを使っても気にならない場合がほとんどでしょう。家庭料理ならなおさらで、家にあるものを使えばいいのです。もしかしたら、あなたにしか出せない味が完成するかもしれませんよ。