2023年8月7日更新
凍みこんにゃくの味と栄養、おすすめの食べ方
こんにゃくが好きな人は多いかと思いますが、「凍みこんにゃく」を食べたことがある人はあまりいないかもしれません。
伝統食材として知られる凍みこんにゃくは、保存性を高めるために日本人が編み出した保存食となっています。
茨城県の名産なので、茨城県内では店頭で購入できる可能性がありますが、その他の都道府県ではまずお目にかかれません。
それゆえにネットで購入することになります。
この記事では、そんな「凍みこんにゃくの味と栄養、おすすめの食べ方」について解説していきたいと思います。
凍みこんにゃくとは?
凍みこんにゃくは、保存食として生産されてきた食材で、茨城県でしか生産されていません。
非常に希少な食材であるのには理由があります。
それは、「生産に多大な労力が必要だから」です。
江戸時代から盛んに作られてきた凍みこんにゃくは、真冬の田んぼで約20日間という長い期間の中で冷凍と乾燥を繰り返します。
12月~2月あたりの季節に、30cmほどの高さに敷いた藁の上にこんにゃくを並べていきます。
そのすべてに水をかけ、夜の寒さで凍らせます。
翌日、日中の直射日光で乾燥させ、その後再び水をかけて凍らせます。
最後に1週間乾燥させたら凍みこんにゃくの出来上がりです。
前述したように、とにかく生産には労力がいるため、年々生産を行う人は少なくなっています。
湿気を避けながら保存すれば、50年以上も保存食として食べることができると言われています。
凍みこんにゃくの栄養と味
一般的なこんにゃくと言えば、食物繊維が豊富であることで有名ですよね。
水分が非常に多いですが、食物繊維を筆頭にカルシウムやタンパク質、ビタミンB6などが含まれています。
それでは、凍みこんにゃくはどうでしょうか?
かなり驚きなのですが、なんと食物繊維が一般的なこんにゃくの約32倍となるのです。
タンパク質も約33倍で、カルシウムは約37倍となります。
コレステロール値を抑え、体内の有害物質を排出する効果も期待できますし、癌を予防する働きもしてくれるようです。
カルシウムが豊富であるため、骨粗しょう症などの予防にも効果的です。
希少な食材ゆえに価格は高額になりますが、ぜひ定期的に食したい食材だと言えるでしょう。
凍みこんにゃくの味に関しては、ほぼ無味となります。
それゆえに、誰でも食べることができ、どんな食材や味付けにも合うのです。
凍みこんにゃくのおすすめの食べ方
それでは、ここからは実際に凍みこんにゃくのおすすめの食べ方をいくつか挙げていきましょう。
①凍みこんにゃくの照り焼き
凍みこんにゃくのメニューと言えば煮物が多くなりますが、照り焼きという少し変わったメニューにも合います。
フライパンで油を熱したら、凍みこんにゃくを炒めます。
味付けは醤油と酒、みりんで、煮詰めながら仕上げていきます。
②凍みこんにゃくと牛すじ煮込み
牛すじ煮込みと言えば一般的なこんにゃくを使いますが、凍みこんにゃくを使ってもGOODです。
凍みこんにゃくは事前に湯通しをしておき、沸騰したお湯にすじ肉を入れて煮込みます。
アクが出なくなったら、牛すじを一口大に切り、牛すじと凍みこんにゃく、ダシを入れて中火で煮込んでいきます。
醤油やみりん、酒を入れたら、落しぶたをして弱火で煮込み続けます。
③凍みこんにゃくのトマト煮込み
凍みこんにゃくはトマト系の煮込み料理にも合います。
鍋に牛脂を入れて溶かしたら、みじん切りにした玉ねぎやニンジンを炒めます。
その後凍みこんにゃくを入れさらに炒めます。
火が通ったら、トマトジュースと水、コンソメを入れて沸騰させていきます。
その後、すりおろしたニンニクとしょうがを入れ、水分を飛ばして完成です。
最後に仕上げに醤油を入れると、より美味しさが増します。
④凍みこんにゃくの串カツ
少し変わった凍みこんにゃくメニューを食べたいのであれば、「凍みこんにゃくの串カツ」がおすすめです。
凍みこんにゃくは水で戻し、アク抜きをしておきます。
電子レンジで加熱したかぼちゃと水気をしっかりととった凍みこんにゃくを串に刺し、小麦粉、卵、パン粉を付けて揚げます。
イカなどの食材を凍みこんにゃくとかぼちゃと併せて揚げてみるのもおすすめです。
まとめ
今回は、「凍みこんにゃくの味と栄養、おすすめの食べ方」について解説してきました。
茨城県の少数の生産者しか作れない凍みこんにゃくは、非常に希少な保存食であり、食物繊維を筆頭にカルシウムやタンパク質、ビタミンB6などその栄養価は圧倒的です。
価格は高いですが、ネットであればすぐに購入できるので、気になった人はぜひ購入してみてはいかがでしょうか?
どんな料理にも合わせやすいので、定期的に食べたくなるはずですよ。