2020年3月16日更新

キャビアの味がまずいってホント?

キャビア

世界三大珍味の一つと言われるキャビア。高級食材なことは誰もが知っていることですが、実際に食べたことがある方の中には味がまずいと感じる場合もあるようです。そもそもキャビアはなぜ高いのでしょうか。ランクや種類・価格があるキャビアの食べ方や取り方について詳しく触れていきます。

  1. 目次
  2. 高級珍味キャビア
  3. 食べた人にしか分からない?キャビアの味はまずい?
  4. キャビアの取り方
  5. キャビアにもランクがある!種類・価格ってどんなもん?
  6. キャビアの美味しい食べ方はコレ!
  7. 特別な日に特別なキャビアを

高級珍味キャビア

世界三大珍味に含まれる黒い粒々が独特なキャビア。そのまま一度にたくさん食べる…という食べ方ではなく、他の食材と合わせて食べるのが一般的でしょう。

価格が高いキャビアはたまの贅沢にしか食べられない食品ですが、そもそもキャビアとはチョウザメの魚卵を塩漬けし、加工したものです。

一般的にはキャビア=チョウザメの魚卵を指すことが多いのですが、ヨーロッパ周辺では数多く存在する魚卵を一括りに総称してキャビアと言うこともあります。

キャビアはなぜ高いのか

キャビアだけに限った話ではありませんが、世界三大珍味として広く知れ渡っている食品は「希少だから高い」のです。

キャビアが取れるチョウザメは養殖することも可能ですが、養殖し、魚卵を収穫するまでの道のりが非常に険しいのです。チョウザメは養殖しても卵をお腹に宿すまでに7~10年の歳月を要し、且つ普段のエサ代が非常にかかると言われています。

更に、チョウザメは上手く飼育しても大人に成長するまでメスかオスか判断が難しいところも難点です。メスだと思って育てていたチョウザメが実はオスで、卵が収穫できなかった…ということもあるそうです。

そもそも天然のチョウザメは非常に稀で、寿命は長いもので100年は生きるとされていますが、近年チョウザメの数が激減していることもあり、キャビアは貴重なのです。

食べた人にしか分からない?キャビアの味はまずい?

キャビアは珍味と呼ばれていることもあり、初めて食べる際にはどれほど美味しいのだろうと期待しますが、実際に食べたことがある方にとってはこの食材がこんな価格になるのかと意表を突かれることでしょう。

キャビアの味わいはパラパラ、プチプチ、ねっとり、でしょっぱいといった感じです。

プチっと口の中ではじけた際に出るエキスがまずいと感じる場合もあるかもしれませんが、そもそも原産国のキャビアは塩分濃度を低くしてあるためキャビアそのままの美味しさやコクを味わえますが、海外輸入しているキャビアはより高い保存性を求められるため塩分濃度が非常に濃くなっています。

そのため、塩分濃度の高い輸入品はしょっぱいばかりで本来のキャビアの味を楽しむことができません。日本で口にするキャビアは本来持つキャビアの美味しさではないことを知っておくと良いでしょう。

キャビアの取り方

キャビアはその昔、ロシアの王様や皇帝の食す超高級品とされていました。しかし、チョウザメから卵を取るということはチョウザメを殺して取るということでもあります。

近年では一匹のチョウザメから何度もキャビアを取れるように、魚卵を取る際にはチョウザメの腹部周辺をマッサージしながら流すように取る取り方をされているようです。この取り方であれば貴重なチョウザメを殺すことなく、一度魚卵を収穫したらまた数年後に収穫が可能なため、現代に合った方法と言えるでしょう。

キャビアにもランクがある!種類・価格ってどんなもん?

キャビアと見聞きしただけで驚くような価格だと安易に想像できる高級食材ですが、キャビアと言っても種類や価格、ランクまであることをご存じですか。深く知れば知るほどキャビアの全貌が分かっていくため、続いてキャビアの質について解説します。

チョウザメの種類

キャビアが取れるチョウザメの種類は1種類だけではなく、30種類ほどのチョウザメがカスピ海に生息しています。キャビアの価格は魚卵の大きさやチョウザメの種類によって決定されるのですが、チョウザメの種類にはオオチョウザメやシップチョウザメ、ホシチョウザメなどがキャビアを収穫する質の良い個体となっています。

キャビアのランク

オオチョウザメ(ベルーガ)

キャビアの価格は魚卵の大きさや収穫されるチョウザメの種類によって決まりますが、キャビアの中で最も質が良いとされるオオチョウザメから収穫される「ベルーガ」というキャビアは特に希少なものとされています。オオチョウザメはチョウザメの中でも希少な個体で、体長は3~4mほどにもなる大きな種類です。たった1gで700~800円もするまさにキャビアを代表とする良質なキャビアです。

シップチョウザメ(オシェトラ)

中型のロシアチョウザメであるシップチョウザメは体長2m程度にまで育つチョウザメです。シップチョウザメから取れるキャビアは「オシェトラ」と呼ばれ、オオチョウザメから取れるベルーガよりは粒が小粒で色味はグレーか緑色をしています。

ホシチョウザメ(セヴルーガ)

「セヴルーガ」というキャビアが取れるのはホシチョウザメという種類です。体長1~1.5m程度にまで成長するホシチョウザメから取れるセヴルーガは、基本的にグレーをしていますが、色調は明るいものから暗いものまで存在します。上記のベルーガやオシェトラと比較すると最も小さい粒のセヴルーガですが、独特の風味がクセになると人気が衰えない種類のキャビアです。

キャビアの美味しい食べ方はコレ!

キャビアは基本的に食事として食べるのではなく、他の食品にプラスして美味しさを引き立てる調味料のような位置付けです。そのまま食べるのももちろん良いですが、せっかくなら一番美味しい食べ方でキャビアを楽しみたいもの。いざ目の前にすると分からないキャビアの食べ方をご紹介します。

クラッカーに乗せる

キャビアは塩漬けされたもののため、美味しく食べるためには乗せた食品の味を邪魔しないクラッカーに乗せる食べ方がおすすめです。濃厚な塩味がクラッカーをより引き立て、キャビアの風味を口いっぱいに楽しむことができますよ。

ブリニに乗せる

ロシアの甘くないパンケーキであるブリニにキャビアを乗せて食べるのも良いでしょう。日本で言うパンケーキのように甘くないため、日頃食べている食事としてのパンのような感覚で食べることができます。ブリニはそば粉を含んでいるため香ばしいパンとしてキャビアとマッチします。

特別な日に特別なキャビアを

キャビアは世界に誇る非常に希少な食品です。小ぶりのスプーン一杯で数千円もするわけですから、あまりの価格の高さに興味すら沸かないという方もいるでしょう。しかし、魚卵の王様キャビアは世界三大珍味と言われているだけの味や魅力を持っているので特別な日にキャビアを食してみてはいかがでしょうか。