2016年11月29日更新
似ているのは名前だけ!?エシャロットとエシャレット
エシャロットとエシャレット。名前だけ聞くと「同じもので発音が違うだけ?」と思われがちですが、実は全くの別物なのです。当記事では、それぞれがどんなもので、どのように活用できるのかご紹介いたします。
- 目次
- エシャロットとエシャレットってどう違うの?
- エシャロットとエシャレットの栄養や効能
- エシャロットの使い方や美味しい食べ方
- エシャレットの使い方や美味しい食べ方
- これでスーパーでも迷わない⁉︎エシャロットとエシャレット
エシャロットとエシャレットってどう違うの?
エシャロットとエシャレットは、同じネギ属の植物であることに間違いはないのですが、見た目が玉ねぎとラッキョウであるため、別物とされています。お店でも間違って表示されていることもあるので、選ぶときは間違えないようにしましょう。
エシャロットとは
玉ねぎの変種で、中東原産のユリ科の多年生植物です。英語では「シャロット」と呼び、フランス語で「エシャロット」と呼ばれています。その昔、十字軍が中東地域からヨーロッパに持ち帰ったとも言われており、フランス料理屋イタリア料理に多く使われています。
日本では「エシャレット」と区別しづらく紛らわしいため、「ベルギー・エシャロット」とも呼ばれています。外側の見た目は玉ねぎで、中身は紫玉ねぎのような色味があります。香味はニンニクほど強くはありませんが、玉ねぎほど甘くないと言われています。
エシャレットとは
エシャレットとは、若採りのラッキョウのことを言います。実は、エシャレットは市場に出回り始めた1950年代には「エシャロット」と呼ばれていました。しかし、玉ねぎの変種の「エシャロット」が日本にも浸透してくる頃になると、いよいよ紛らわしくなったため、「エシャ」や「エシャレット」と呼ばれるようになりました。
エシャレットは、一般的なラッキョウほどクセや香りが強くないので、生食も可能です。また、国内でも多く栽培されており、茨城や静岡が有数の産地となっています。
エシャロットとエシャレットの栄養や効能
エシャロットとエシャレットは見た目や味などに違いはあるものの、やはり同じネギ属であるためか、栄養や効能には似たようなものが含まれています。どちらも、食べると体が元気になるような成分が豊富に含まれているようです。
エシャロットの栄養や効能
エシャロットには、ビタミンCが豊富で、硫化アリルの一種である「アリシン」が含まれています。このアリシンは玉ねぎにも含まれる刺激のある成分で、血液をサラサラにしてくれるので、血行促進や血栓予防に効果的と言われています。また、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの循環器系疾患の予防にも役立ちます。
さらに、抗酸化作用があるので、免疫力アップにも効果があるようです。
エシャレットの栄養や効能
エシャレットは、エシャロットと同様にアリシンが含まれているので、血行促進や血栓予防などの効能があります。さらに、がん予防や血糖値の上昇を抑制するフラボノイド、コレステロールの吸収や抑制に効果のあるフィトステロールなども含まれています。
エシャロットの使い方や美味しい食べ方
エシャロットは香味野菜として、肉や魚料理の煮込みや臭み消しなどに使用されたり、生のままサラダで食べたり、ソースにしたりすることもあります。元々中東原産ということもあり、イランではヨーグルトと合わせて食べられることもあるようです。
エシャロットの使い方
エシャロットはフランス料理やイタリア料理では香味野菜として、中華料理では「フーツォン」などと呼ばれて炒め物に使われています。一般的には炒め物やサラダ、スープ、煮込み料理などに使います。また、細かくしてソースやドレッシングなどに加えても、香りも良く美味しくなります。
エシャロットの美味しい食べ方
プールブランソース
西洋では魚料理に合わせるソースとして有名なプールブランソースも、エシャロットが決め手になります。オリーブオイル、白ワインでエシャロットを炒め、ブイヨン、生クリーム、バターなどを加えて煮詰めます。野菜と和えても美味しいソースです。
魚介のワイン蒸し
アサリやムール貝などの白ワイン蒸しに使うニンニクを、エシャロットに変えてみても十分美味しいです。むしろ、いつもとは違った味わいを楽しめるかもしれません。バター、白ワインはいつものもので大丈夫です。
肉の赤ワイン煮込み
フランス料理では煮込みの香味野菜としてエシャロットが欠かせないそうです。肉や魚の臭みを消しつつ、料理の味を引き立たせてくれます。まず、ブーケガルニや玉ねぎ、コショウの実などとワインを鍋に肉を入れてしばらく漬け込み、汁は濾したものを取っておきます。
そして、肉を取り出し焼き色をつけたら、その鍋でエシャロットをオリーブオイルと透明になるまでしっかり炒めます。さらに、そこに濾した漬け込み汁と人参、ブイヨンなどを加えて2時間ほど煮込み、肉が柔らかくなったら味を整えて完成です。
エシャレットの使い方や美味しい食べ方
エシャレットは、ラッキョウの一種なのでちょっとしたクセが苦手な人もいるかもしれません。でも、調理方法や合わせる食材によって簡単にそれを取り除くことができますよ。
エシャレットの使い方
エシャレットは、生のまま食べたり、刻んで薬味やソースにしたりすることが出来ます。一般的なラッキョウのように甘酢や味噌に漬け込んでから頂くのも美味しいですよ。
エシャレットの美味しい食べ方
サラダに
食べやすいサイズにスライスしたエシャレットとツナ缶、ミックスビーンズ、マヨネーズ、コーン、塩胡椒を和えるだけで簡単にサラダに出来ます。クセが気になる場合は、スライスしたものを水にしばらくさらしておきましょう。
ディップに
味噌とマヨネーズを合わせたものに、エシャレットをつけて食べる簡単ディップもオススメです。エシャレットの持つクセも、味噌とマヨネーズで少し和らげられますし、子どもも食べられそうです。
揚げ物に
小麦粉と炭酸水の衣をしっかりつけて、170℃でしっかり揚げます。揚げ物にすることで、クセは取ることができますし、炭酸を入れることでカリッとした食感を楽しめます。ビールのおつまみに最適です。
これでスーパーでも迷わない⁉︎エシャロットとエシャレット
エシャロットとエシャレットについて、お分かりいただけましたでしょうか。きっと、これでスーパーで間違えて表示されていたとしても、迷いなく買うことができますね!それぞれの特徴を活かした料理方法についても、ぜひ試してみて下さいね。