2017年12月4日更新

ギンポってどんな魚?天ぷらにすると絶品なギンポの値段や料理

ギンポ

細長い身体を持つギンポという魚。見た目は少々気持ち悪いイメージですが、天ぷらや刺身にするとおいしい魚でもあります。料理店以外では滅多に見ないギンポですが、その味はどんなものなのでしょうか。そこで早速ギンポの料理や調理、値段や価格といったところをご紹介していきます。

  1. 目次
  2. 見た目とは裏腹においしいギンポ
  3. ギンポの味わい
  4. ギンポのおいしい料理
  5. ギンポの値段。ギンポはいくらするの?
  6. 実は幻の魚ギンポ

見た目とは裏腹においしいギンポ

ギンポという魚を見聞きしてパッと姿が思いつく方は少ないでしょう。そもそもギンポという魚は何かというと、スズキ目ゲンゲ亜目ニシキギンポ科ニシキギンポ属に分類される縦に細長い魚のことを指します。身体の表面には鮮やかな茶褐色の斑点のような模様が描かれており、細長いシルエットに対して目は非常に小さいのが特徴的です。

ギンポの生息地

ギンポが生息している地域はオホーツク海を除いた北海道沿岸や青森県~豊後水道の太平洋沿岸、または青森県~長崎県の日本海、瀬戸内海、朝鮮半島、東シナ海沿岸などの地域に分布しており、水深20m付近の岩がある場所などを好んで生息しています。
潮だまりや岩場などに生息していますが、日中の時間帯は海藻などの陰に隠れている場面が多く見受けられます。

ギンポの体長は15~30cm程度あり、魚体の表面に滑りがあるのも特徴です。ギンポは頭の後ろから尾びれまで背びれが続いて伸びており、腹びれは非常に小さい姿をしています。また、ギンポの背びれには軟骨が見られず、硬くて短いトゲで構成されているのも特徴的な部分と言えるでしょう。

ギンポの別名が面白い

姿を見ただけで面白いギンポは別名で呼ばれている名前にも面白い点があります。例えば「カミソリ」や「ウミドジョウ」、「ナギナタ」などという呼び方をされている地域もあり、漢字で書くと「銀宝」という文字で表されます。ギンポの漢字の語源などは明確にはされていませんが、江戸時代に使用されていた丁銀という細長い通貨にちなんだという説もあります。

カミソリという別名で呼ばれるようになった由来は背びれのトゲが非常に鋭く、尖ったように見えたことからきているとされています。ちなみにギンポをカミソリと呼ぶ地域は大阪府や三重県などで、浜名湖地方ではカミソリウオ、和歌山県ではカミソリウナギなどと呼ばれています。また、他にもナマズやカッチョなどの愛くるしい名前で呼んでいる地域もあるそうです。

ギンポの味わい

外見はいかにも味が悪そうでマズイとしかイメージできないギンポですが、ギンポは意外にもおいしいとされています。刺身にしても良いのですが、ギンポの身は硬く、弾力が非常にあるため、身のままを味わうという食べ方よりは中骨の身を削りだして唐揚げや天ぷらにするとおいしく食べられます。

ギンポ自体の味わいは淡白でありながらも上品で質の良い舌触りを演出してくれるので調味料は塩などだけでも十分です。ギンポの素材の味を強く感じたい場合はソースや醤油などのあまり濃い味付けにしなくても良いでしょう。

また、上品な味わいにプラスして旨みが強いため、焼き物などに調理してもOKです。人によってはギンポの味わいを表現する際に淡白で上品な味わいの中にも濃厚さを感じると口にする方もいるようです。コクがしっかりと感じられるギンポは高級料亭でも材料として使われているだけに、納得の味を楽しませてくれる魚です。

ギンポのおいしい料理

食欲の湧かないギンポですが、上記で触れたように、味わいが深いギンポは実はおいしいということが分かりました。あまり知られていない事実なのですが、食卓に並べても違和感がないほど活躍してくれる魚です。次はそんなギンポの料理にスポットを当ててみましょう。

ギンポはどんな料理に姿を変える?

ギンポは実は高級魚として扱われています。その理由はなんといってもその味や食感にあり、ギンポの舌触りはフグに引けを取らないほどだと言われています。

上品な味わいがするギンポは自然な甘みやコクが感じられるため、調理する際は天ぷらにもってこいの魚なのです。天ぷらに調理したギンポは格別で、天ぷら業界では「ギンポを食べずして天ぷらを語るなかれ」と言われるほど天ぷらにしたギンポは美味なのだそうです。

ギンポの値段。ギンポはいくらするの?

ギンポの値段は現在1キロで1500円はするようです。以前はキロ3ケタで取引が行われていましたが、現在では高級魚といっても良いほどの高額な価格で取引が行われています。ギンポは漁獲量も少なく、魚屋やスーパーなどではまず販売していません。おいしい初夏の1ヶ月ほどを逃すと来年まで待たなければいけないため、魚に通な方はこの時期のギンポを狙ってみると良いでしょう。

実は幻の魚ギンポ

名前は何だか滑稽に感じますが、グロテスクな見た目とは裏腹に非常に貴重な魚だということが判明しました。高級料亭で使われる魚でもあり、身は硬くても旨みや質の良い淡白な味は多くの方の舌にマッチするでしょう。漁獲量も少なく、現在では高額な価格で取引が行われているギンポですので、入手できる機会があればぜひ絶品と言われる天ぷらにして舌つづみを打ってみてくださいね。