2016年11月18日更新

核酸とは。食品添加物としての用途や危険性

イワシ

核酸は、健康や美容に良いとされている栄養分です。イワシやサケ、レバーなどの動物性食品から摂取することもできますが、不足する分をサプリで補うこともできます。ただし、摂りすぎには注意が必要です。

  1. 目次
  2. 核酸とは
  3. 一般的な核酸の効果
  4. 核酸系の調味料の種類
  5. 核酸系の調味料の危険性

核酸とは

一般的に核酸は、DNAとRNAの遺伝情報を持つ高分子のことを言います。食品添加物において、核酸とは5’−イノシン酸二ナトリウム、5’−ウリジル酸二ナトリウムなどの、核酸を原料として製造された核酸系の調味料のことを言います。

一般的な核酸の効果

核酸は、傷口の修復や体の免疫系などに関して働きかける効果があることが知られています。また、花粉症やアトピーなどのアレルギー症状の予防や、身体の発育などにも良いとされています。
さらに、肌のターンオーバーを促す美肌効果や白髪や薄毛などの老化予防にも良いとされていたり、ガン予防にも期待されていたりしますが、これらはまだ十分な研究データだ出ていないようです。

核酸は、イワシや鶏レバー、アンチョビなど動物性の食品に含まれていることが多く、カロリーや脂肪が気になる場合もあるでしょう。これらを普段から欠かさず摂取するのが難しいという場合には、サプリで栄養を摂る方法もあります。ただし、サプリを摂取する際は、そればかりに頼って普段の食事をおろそかにするのではなく、通常の食事で不足する分をサプリで補うようにしましょう。

核酸系の調味料の種類

核酸が食品添加物として使用されている場合、成分表示には「調味料(核酸)」と表記されています。核酸系の調味料には、国が指定添加物として挙げているものが6種類あります。シイタケの旨み成分である5’−グアニル酸二ナトリウム、カツオ節、煮干し、肉などに含まれる旨み成分である5’−イノシン酸二ナトリウムなどが挙げられます。

核酸は調味料や乳児用のミルクに使用されています。ミルクに核酸が使用されているのには、身体の組織の成長を促す効果があったり、病気への抵抗力をつけたりと、核酸が子どもにとっては必要な栄養であると考えられているからでしょう。

核酸系の調味料の危険性

核酸には使用制限の設定はありませんが、成人は1日あたりの摂取量は1.5〜2.0g摂取できれば良いとされているようです。通常の食事で摂取する分には、特に健康上問題はないとされています。

ただし、妊娠中の女性はあまり大量に摂取しない方が良いようです。特に、核酸をサプリで経口摂取した場合、胎盤を通じて胎児に良くない影響を及ぼす可能性が示唆されているようなので、妊娠中の女性は摂取を控えた方が良いかもしれません。また、核酸を摂取することで、痛風になる可能性もあると昔から言われています。
いずれにせよ、大量摂取することは私たちの健康には好ましくないとされている栄養素のようです。