2017年10月25日更新

春菊の旬な季節や栄養について

春菊

みずみずしさがおいしい春菊は温かい料理と相性ばっちりの食品ですが、普段食べ慣れているからこそ栄養や効能について気になるところですよね。そんな春菊は基本的に火を入れて食べるのが一般的ですが、生食用としての使い方はできるのでしょうか。旬な時期や季節、冷凍について解説していきます。

  1. 目次
  2. 春菊とは
  3. 春菊の効能と栄養について
  4. 春菊の冷凍と生食について
  5. 春菊の栄養をしっかりと吸収しよう

春菊とは

春菊の花

温かい料理、特に冬などは鍋の材料として活躍する春菊はシャキシャキ感がおいしい野菜です。そんな春菊は歯ごたえの良いシャキシャキ感だけではなく、独特な苦味や香りがするのも特徴です。

春菊は花を咲かせる

日頃から慣れ親しんで私たちが口にしている春菊と言われている部分は葉の部分であり、春菊も花を咲かせる植物です。

鮮やかで可憐な黄色い花を咲かせる春菊ですが、実は葉の形の切り込み具合によって3種類に分類されます。「大葉種」、「中葉種」、「小葉種」とそれぞれに種類が異なり、小葉種のタイプは現在ではあまり流通されていない種類です。

また、大葉種は現在でも中国や九州、四国などの地域で栽培されていますが、現在流通している春菊の中ではほとんどが中葉種になります。ちなみに小葉種は現在流通している中葉種よりも香りが強く、切り込みも深く刻まれているのが特徴のため、そんな理由から大葉種と小葉種の中間となる中葉種が流通しているのです。

春菊の旬な時期はいつ?季節を知って一番おいしい味を

春菊の旬とされている時期や季節は11~2月にかけての身震いするような季節の中で旬を迎えます。

春菊自体は入手しようと思えば季節や時期に関係なく手に入れることはできますが、おいしく食べようとした場合はこの時期を狙って手に入れると良いでしょう。

11~2月頃にかけての春菊は茎や葉が柔らかく、非常に食べやすい食感などを堪能することができます。そのため、春菊を使用する場合は葉が柔らかい季節を狙って鍋などの材料にフル活用していくと良いでしょう。

春菊の効能と栄養について

春菊は鍋の材料として使われることが多いため、旬な時期や季節がちょうど当てはまることで更に春菊が使いやすいように感じられますよね。そんな春菊にはどのような効能が得られるのでしょうか。栄養についても併せて見ていきましょう。

春菊の栄養は?

春菊にはビタミンやカルシウム、カリウム、鉄などのミネラル成分のほか食物繊維などが豊富に含まれています。
その中でもβカロテンはホウレン草や小松菜、チンゲン菜よりも多く含まれます。カロテンは体内でビタミンAに変化します。「日本食品標準表2015年版(七訂)」

春菊の効能

カロテンが体内でビタミンAに変わることで、抗酸化作用により活性酸素の働きによって抑制します。また肌の老化防止や癌の抑制効果も期待されています。

また春菊の持つ独特な香り成分は、αビネンやベンツアルデヒド、テルペンなどによるもので胃腸の調子を整えたり、痰(たん)を切って咳をしずめる作用があるそうです。このような効能から中国では“食べる風邪薬”として使用されているとのことです。

春菊の冷凍と生食について

春菊には栄養面が多岐に渡る理由から様々な効能を得ることができると判明しました。存在をアピールしない春菊はこれほどまでの優れた点があったことに驚くばかりですよね。では次はそんな偉大な力を秘めている春菊の冷凍や生食ができるのかといった点について触れていきます。

春菊の生食は可能?

春菊の生食が可能かどうかというと、答えとしては全く問題ありません。
見た目が似ているほうれん草などは見かけによらずアクが強いため、基本的に火を入れての調理法になりますが、春菊は生食として口にできる葉野菜の中の一つです。

そのため、春菊をサラダとして使うこともできますし、加熱用や生食用といった用途別になっているものもあるのでスーパーなどで並んでいる春菊で十分に生食を楽しむことができます。

春菊の冷凍

次は春菊が冷凍保存できるかといったところですが、答えとしてはできます。もちろん冷蔵保存も可能なので冷凍でも保存は問題ありません。また、冷蔵保存では約1週間程度しか持ちませんが、冷凍保存であれば更に長い期間保存していくことが可能です。

春菊の冷凍の仕方は、まず硬めに下茹でしていき、鍋などにお湯を沸かしたら塩を入れ、硬めに茹でた春菊を取り出してすぐに冷水にくぐらせていきます。次に春菊が吸った水気を良く切ってからお好きな大きさにカットしていき、ラップなどの小分けにできる道具を使って一つずつ均等に分けていき、冷凍庫で保存すると長く持ちます。

春菊のおすすめの食べ方

鍋やすき焼き、生食も良いかもしれませんが、何と言っても天ぷらまたはかき揚げがおすすめです。
熱々の天ぷらを関西風のうどんにのせて食べましょう!春菊独特の香りと苦味が一層引き立ちます。一緒にごぼう天なんかあったら最高です!

春菊の栄養をしっかりと吸収しよう

春菊が使われる用途には陰な存在である場面が多いため、あまり栄養や体に与える利点は考えない方やそもそも気にしていないといった方が多いですが、実は他の食品に引けを取らない多くの栄養や効能を得ることができます。そんな嬉しい効能を得られる春菊を上手に活用してヘルシーな食生活を歩んでいきましょう!

【参考リンク】
・農畜産業振興機構-しゅんぎく http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/0701/yasai1.html
・農林水産省 北陸農政局 http://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201103.html