2017年6月27日更新
食用のヒマワリの種の栄養や食べ方について
皆さんはヒマワリの種を食べたことがありますか。実は、ヒマワリの種ならどれでも食べられるというわけではなく、食用に向かないものもあるんです。
今回は身近にありながら、あまり食べられていないヒマワリの種についての紹介です。
ヒマワリの種の種類
ヒマワリの種は食用と観賞用の2つがあり、さらに食用はヒマワリ油になるもの(油糧用)と皮を剥いて食べられるもの(食品用)に分かれます。
食用ヒマワリの種の特徴
食用ヒマワリの種のうち、油糧用と食品用の最大の違いはその見た目にあります。
ヒマワリのタネといえば、縦に入ったしま模様がトレードマークですが、油糧用の種は真っ黒で、スイカの種を一回り大きくしたような見た目をしています。
食品用よりは粒は小さく含油量が高いこと、圧搾する際に皮を剥く必要がないことから、種の外皮と胚芽が離れにくく、剥きにくいことが特徴です。
一方食品用は粒が大きく、縦じま模様の皮は簡単に剥けます。中から出てくるパンプキンシード大の平たい胚はしっとりと甘く、サクサクとした歯ざわりがあります。人を惹きつける美味しさは、昔から現在に至るまで不動のロングセラーであり、食品用のスイカの種には、皮を剥いて塩や砂糖で味付けしたものもあるほど。
香りが濃厚で硬いピーナッツというよりは、後味控えめで柔らかい松の実に似ています。
観賞用ヒマワリとの違い
観賞用も食品用と同じく、縦じま模様が入っていますが、食品用よりやや小ぶりで含油量が少ないのが特徴です。
厳密には食べてはいけないということはありませんが、観賞用と書かれたヒマワリの種には食品用よりも農薬が多く使われていること、油糧用と同じく皮が剥きにくいことから、食べることはあまりおすすめできません。
美味しくヒマワリの種を味わうなら、食品用と表記のあるものを選びましょう。
ヒマワリの種の栄養やカロリーは?
ヒマワリの種は栄養が凝縮されており、健康に良い栄養素がたくさん含まれています。
どんな栄養素がある?
種子類のカロリーは例外なくどれも高めで、ヒマワリの種も100gあたり597kcalと平均的な高さです。
他の構成要素はタンパク質、脂質、炭水化物のほかカルシウム、鉄分、リン、カリウム、ナトリウム、銅、マグネシウム、亜鉛、セレンといったミネラル。そしてビタミンA、B1 、B2、B3(ニコチン酸)、B9(葉酸)、E、βカロテン、植物ステロールなどが挙げられます。
特に注目される効能は?
ヒマワリの種の脂質は全体の約50%に達します。中でも不飽和脂肪酸が中心でコレステロールは含みません。
不飽和脂肪酸のうち、リノール酸が70%を占めるためコレステロールが高めの人や心臓血管疾患の人に効果があります。リノール酸は血栓を作らず血管を正常に保つほか、肌や髪に潤いを与えてくれます。
ビタミンEには免疫力を高め、アンチエイジング効果があります。ヒマワリの種は、毎日ひとつかみずつ食べるだけで、1日に必要なビタミンEが摂れてしまう優れものなんです。
脳細胞の代謝を調節し、敏感になりすぎている抑制機能を改善する働きがあります。これが不眠治療に大きなこうかをもたらします。
ヒマワリの種はたくさん食べると、体内に余分な熱がたまり口渇や口内炎、歯ぐきの腫れなどを引き起こすため、1日50g以下を目安に摂り、食べ過ぎには注意しましょう。
ヒマワリの種の食べ方
甘味と油分を兼ね備えたヒマワリの種は、おかずよりもお菓子に使われることが多く、他のナッツ類同様ケーキやパンのトッピングに使います。
シリアルバーにする食べ方
そのまま地道に皮を剥き、1粒ずつ食べるのも楽しみがあって良いですが、シリアルバーにする食べ方であれば、栄養が壊れず他の食材の栄養も同時に摂れておすすめですよ。
オートミールにお好きなドライフルーツとヒマワリの種を入れ、ピーナッツバターと蜂蜜各少々を加えたら、混ぜ合わせてラップでバーの形に成形し、冷蔵庫で4時間置けば出来上がり。この食べ方だと美味しく、固まらないという失敗もありません。
ヒマワリの種は料理そのもの栄養価を高めるため、他にもサラダや合わせ調味料、おつまみ、ヨーグルトなどに合わせられます。料理にヒマワリの種独特のサクサクした食感を与え、いつもの味をさらに美味しく仕上げます。
保存はどうする?
湿気に弱いヒマワリの種はできるだけ密封し、他のナッツ類と同じように保存用袋に入れて冷蔵庫が1番無難です。
少し風味が落ちますが、どうしても長く保存したい場合は、しっかり乾燥させたヒマワリの種を(なるべく空気を抜いた状態)で冷凍庫に保管するのが良いでしょう。
柔らかくサクサクしたヒマワリの種。
いろんな料理のトッピングにも使えて栄養価も高いため、毎日使って普段足りていない栄養素の補給に役立ててみてくださいね。