2017年6月22日更新
シークワーサーの効果・効能、食べ方まで
シークワーサーといえば、爽やかな酸っぱさが特徴的な沖縄特産の果物ですが、実は台湾が原産だったということをご存知ですか。今回はそんなシークワーサーの知られざる魅力について紹介します。
シークワーサーとは
シークワーサーはミカン科ミカン属のヒラミレモンが正式名称であり、多年生の植物です。
実の大きさは3cm程度。やや扁平な球形をしており、少し大きめのキンカンに似ています。濃い緑色の皮表面には細かいシワがあり、黄味がかったオレンジ色の果肉は、年に3回収穫することができます。
シークワーサーの味は?
シークワーサーは酸味が強く、ほのかな苦味があります。これがシークワーサーの栄養の源であり、人々に愛される味の秘訣となっています。
この独特の香りは、皮をはじめ樹木全体にあり、害虫がつかないことからほとんど無農薬で栽培されます。
芳醇な香りをまとった皮とともにしぼって飲むのがシークワーサーを1番味わえる方法なんですよ。
血糖値の気になる人に
シークワーサーはノビレチンという有機化合物が多く含まれており、その含有量は柑橘類でもトップクラスです。ノビレチンには血糖値を下げる作用に優れており、糖尿病や予備軍の食事療法にも有効とれています。また、血圧、コレステロールを抑えたりするほか、心臓血管疾患による炎症を抑えて血流改善効果もあります。
シークワーサーの効果や効能は
シークワーサー特有の栄養素とは
シークワーサーの栄養素のうち、特に優れているのがビタミンCですが、他に前述のノビレチン、ヘスペリジン、シネフリン、クエン酸が挙げられます。これらは体の中でどんな働きをするのでしょうか。
- ビタミンCは免疫力を高めて風邪を予防するほか、肌コラーゲンの合成を手伝い美白を促す効果もあります。また、細胞の老化やがん化の抑制にも大きく関わっています。
- ヘスペリジンは毛細血管をしなやかに保ち、あざを作りにくくするといわれています。また、歯ぐきからの出血や高血圧の治療効果を助ける働きをするそうです。
- クエン酸はカルシウムやカリウムなど、体に必要なミネラルの吸収を促進します。これにより、痰切り、喉の痛みの緩和、体内pHのバランス維持、結石予防などの効果をもたらします。
シークワーサーの皮には特に多くのポリフェノールが含まれています。ポリフェノールとは抗酸化物質の1つであり、抗がん・抗炎症効果があることでも有名です。
また、皮に含まれるビタミンPには免疫機能を正常に保つ作用があり、抗がん作用があるほか、アレルギー体質改善に効果があるとして注目されています。
シークワーサーの健康によいとされる食べ方とは
シークワーサーにはさまざまな食べ方がありますが、シークワーサーの栄養を余すところなく摂るなら、ジュースが1番です。
瓶詰めの市販ジュースを試してみよう
ジュースを飲む時は、以下のポイントを押さえておくと、より美味しくいただくことが出来ますよ。
- 味の加工をせず果実全体から搾ったジュースは、沈澱しやすいのが特徴です。飲む前にはよく振ってから飲むようにしましょう。
- 開封から1ヶ月を過ぎると、風味が落ちていくため、なるべく1ヶ月以内に飲みきるようにします。冷蔵庫で保管すると香りが失われず、ビタミンCも酸化しにくくなります。
- 開封後しばらくすると瓶の口やジュースの中に乳白色の沈殿物が現れます。これは香り成分テルペンは密度が低く軽いため、果汁内の固形物を集めながら浮き上がってくるからであり、品質には問題ありません。
- お湯で割る時には60℃以内のお湯にしましょう。お湯の温度が高すぎると酸味が強くなってしまうほか、香りや口当たりも悪くなります。
- 薄める場合は1:30がベスト。空腹時は、胃粘膜を刺激して消化不良の原因となるため、あまり濃いものは飲まないようにしましょう。
シークワーサーの使い方や保存方法
ジュースの場合、保存は開封前なら常温で1年ほど持ちますが、冷蔵庫に入れておくと更に長持ちします。
シークワーサーはジュースのほかにも、その酸味を利用してサラダドレッシングや、合わせ調味料、ゼリー、ジャム、お酒のアクセントなどに使われます。
これらシークワーサーを使った食品を保存する際は、必ずガラスを使いましょう。シークワーサーのPHは2と酸性度が高く、プラスチックや金属製の容器を腐食シークワーサー化学反応が起こります。これらから発生する物質は長期的にみると体に影響があるため、気をつける必要があります。
これまであまり知られていなかったシークワーサーの魅力、お分りいただけましたか。
機会があれば、シークワーサーの爽やかな香りと酸味をぜひ感じてみてくださいね。