2017年4月19日更新
信州味噌とはどんな味噌?信州味噌の特徴をご紹介!
味噌ってたくさん種類がありますよね。その地域によって食卓にあがるお味噌汁の味が違うのは地域によって馴染の味噌が違うからかもしれません。ここでは信州味噌についてお話しします。意外に知らなかった信州味噌の特徴をご紹介します。
信州味噌とは
信州味噌は現在日本で生産・消費される味噌の約4割を占めています。鎌倉時代に信濃(現在の長野県)のお寺(安養寺)で作られたのが発祥となり、関東大震災以降、関東を中心に広まりました。
信州味噌の特徴
淡色の辛口なのが特徴です。大豆と米麹と塩を材料に作られた米味噌です。京西味噌と同じ材料ですが、白味噌である京西味噌より黄色っぽい色をしています。これは作る時に白味噌より塩分量をふやして熟成期間を長くするためこのような色になるのが白味噌と違う特徴です。
辛口の味噌では津軽味噌、秋田味噌、仙台味噌、会津味噌、越後味噌などが有名ですが、これらの味噌は色が茶褐色の赤味噌になります。
・赤味噌と白味噌の違いはどんなところ?塩分の違いや生産地域を見てみよう!
栄養成分とカロリー
主な栄養成分はたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、塩分です。100g中のカロリーは約195kcalです。塩分濃度は12%。信州味噌は調味料として水に溶かして使う場合がほとんどなので実際摂取する時は、味噌の塩分濃度はもっと下がっています。
賞味期限は?
ほかの味噌と同様、冷蔵庫に保管して約3ヶ月が賞味期限と言われています。しかしもともと保存食なので、保存方法を間違えなければ半年から1年程度は持ちます。また賞味期限が切れたからと言って腐るわけではありませんが、風味や色の変化は変わります。
信州味噌の作り方
米味噌である信州味噌は大豆と米麹と塩を使って作ります。信州味噌を作る時の特徴は大豆と米麹の割合が1対1の割合であることです。この材料に塩を加えて仕込みます。仕込んだ味噌は短くて約10ヶ月発酵・熟成させます。信州味噌の発酵・熟成の期間は一般的な味噌より少し短めです。
手作りの信州味噌の作り方
原料は乾燥大豆、米麹、塩です。大豆と麹の割合が1対1になるようになるようにしてください。約10kgの信州味噌を作るのには、乾燥大豆2.5kg、米麹2.5kg、塩1kgです。
<作り方>
- 大豆の3倍の量の水に12時間ほど浸け下準備した大豆を煮あげて潰します。この時ミキサーがあると便利ですが、大豆が柔らかくなっているのですり鉢で潰しても大変ではありません。そして常温程度にさめるまで待ちます。
- 待ち時間に米麹に塩を少しずつ加えながらまぜて、塩切り麹を作っておきます。
- 大豆が常温程度にさめたら、塩切り麹を少しずつ耳たぶくらいの固さを目指して混ぜていきます。出来上がったら、掌に乗るくらいの大きさの団子を作ります。この時団子の中に空気が入らないように注意することと固くならないように注意してください。
- 容器(プラスチック容器やタッパなど)に団子状の仕込み味噌を入れます。団子を引きつめた上から掌で抑えてしっかり吸気を抜くようにしてください。そのあと雑菌発生の防止に表面に軽く塩をふっておきます。
- 空気に触れないように味噌の表面をラップで覆い中蓋をして重石をのせてください。
- 直射日光の当たらない涼しい場所で約10ヶ月発酵熟成させます。様子を見て青や緑っぽい部分がでていたら、そこはカビの原因になるので取り除きましょう。
使用されている地域
現在信州味噌が主に使われている地域は関東甲信越(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、山梨、長野、新潟)と北陸で使われています。国内ではほぼ半分の地域が信州味噌を使っていると言ってもいいですね。
おすすめのお料理
信州味噌は色が薄黄色っぽく辛口なのが特徴です。お味噌汁はもちろん、色々なお料理の調味料として美味しく使われています。
牡蠣の土手鍋(4人分)
合わせ味噌(信州味噌大さじ8、酒・しょうゆ・みりん各大さじ3)、牡蠣のむき身400g、白菜4枚、長ネギ2本、豆腐1丁、せり1束、生しいたけ4枚、昆布20cm、だし汁(昆布とかつおだし)4カップ、ほかお好みでえのき、糸こんにゃく、しゅんぎくなど
信州味噌風味きんぴらごぼう(4人前)
合わせ味噌(信州味噌大さじ2、砂糖大さじ1/2、みりん大さじ1、酒大さじ1、醤油大さじ1、顆粒だし少々、水1カップ)、ごぼう1本、人参1/2~1本、ねぎ1本、豚ばら肉100g唐辛子少々、ごま油大さじ1 (ごぼうと人参はあわせて200~250g程度)
焼きおにぎり(1個分)
ご飯(おにぎり)適量、信州味噌大さじ1/2(砂糖小さじ1を合わせる)、オリーブオイル小さじ1
信州味噌を使っておいしくお料理しよう!
長野県が発祥の地である信州味噌は、現在関東甲信越地域の広い地域で使われているポピラーな味噌です。お味噌汁をはじめおすすめのお料理もいっぱいです。薄い黄色みがかった色をしていて辛口なのが特徴です。大豆と麹の比率を守もれば上手に手作りすることもできます。信州味噌を上手に活用して美味しくお料理してください。