2017年1月17日更新

ルッコラの栄養と効果・効能って?

ルッコラ

生で手軽に食べられるハーブとして、日本でも広く親しまれているルッコラ。
自分ではあまり買わないという人でも、名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。ピザやパスタ、サラダなどに使われていることも多いので、もしかしたら、知らないうちによく食べているという場合もあるかもしれませんね。
それほど私たちにとって身近なハーブとなったルッコラ。その栄養や効果、効能は一体どんなものなのでしょうか。家庭料理でおすすめの食べ方などもあわせてご紹介します。

  1. 目次
  2. ルッコラとは
  3. ルッコラの効果・効能とは
  4. ルッコラの基本的な使い方・食べ方(生で)
  5. ルッコラ料理 ~基本のレシピ~
  6. ルッコラの保存方法は?
  7. ルッコラはすべての人におすすめです!

ルッコラとは

ルッコラは、地中海沿岸が原産の、アブラナ科キバナスズシロ属のハーブ。20~80センチほどに生長し、クリーム色をした十字の花を咲かせるのが特徴です。
別名はロケット。日本ではキバナスズシロと呼ばれています。

ルッコラの味と香りってどんなもの?

ルッコラの香りはごまに似ていて、とても香ばしいです。
味は、料理のいいアクセントになりそうな、ピリっとした辛味があります。

ルッコラの栄養成分は?

ルッコラには、三大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物のほか、豊富なビタミン群とミネラルを含んでいます。
具体的には、ビタミンA(βカロテン)、B1、C、E、K
カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅など。
そのほか、食物繊維は水に溶ける水溶性、水に溶けない不溶性ともに含んでいますし、ルッコラのもつ辛いような苦いような風味は、グルコシノレートという成分によるものです。

ルッコラのカロリーってどれくらい?

ルッコラのカロリーは、100gにつき19Kcalです。

いいルッコラの選び方は?

いいルッコラは、茎、葉ともにとてもみずみずしいです。
茎が太くしっかりとしていて、葉の色が濃く、ピンと張っているものを選びましょう。
ルッコラの旬は4月~7月にかけてと10月~12月にかけてですから、そのあたりなら特に見つかりやすいはずです。

ルッコラの代用になるものってある?

セルバチコというハーブが、味、香りともにルッコラにそっくりです。
ただしこれは、場合によってはルッコラよりも手に入りにくいかもしれませんね。
近くのスーパーで簡単に手に入るもので代用するなら、ベビーリーフがいいでしょう。

ルッコラの効果・効能とは

ルッコラにはさまざまな効果・効能があります。

・抗酸化作用
・有害物質を体外に排出するデトックス効果と便秘の改善
・糖尿病や動脈硬化、高血圧など生活習慣病の予防

また、ルッコラの辛味成分であるグルクシノレートですが、これには解毒作用があることがわかっています。
これにより、アルコールの分解を促進したり、肝臓の負担を和らげたりという効果が見込め、二日酔いの予防にもなります。
このグルクシノレートの効能は現在のところすべて解明されているわけではないので、もしかしたら、さらに嬉しい働きがあることもそのうちわかるかもしれませんね。

そして、このグルクシノレートはすりつぶしたり、生食したりしたときに、イソチオシアネートという成分を生み出すのですが、このイソチオシアネートには、がん細胞を抑制する効果があるようです。

ルッコラの基本的な使い方・食べ方(生で)

すでに述べたとおり、ルッコラはとても栄養の豊富なハーブです。
ハムやトマトと相性がいいので生のままサラダにするのもおすすめ。苦味をなくしたいのなら、肉や魚の煮込み料理に利用するのもおすすめです。

基本的に、ルッコラに”してはいけない”という使い方はありません。ただし、目的に応じて気をつけるポイントは存在します。

栄養をまんべんなく摂るなら生食で

ルッコラは、加熱してもすべての栄養が逃げてしまうわけではありません。
ですが、ビタミンCなどは熱によって損なわれやすいですし、がん予防になるイソチオシアネートなども生で食べたときに生成されるものです。
ですから、栄養面に気を配るならば、できるかぎり生で食べたほうがいいでしょう。
ただし、サッと火を通すくらいなら問題ないので、もし炒め物などに使いたいのであれば、火を止める間際に加えるようにしてください。

βカロテン(ビタミンA)の吸収率をあげるならオイルの力で

βカロテンは脂溶性です。つまり、油を使えばその中に溶け出し、より吸収率が増すのです。
炒め物などはもちろん、サラダにルッコラを使う場合も、ドレッシングを使うといいでしょう。

健康だけでなく、美容にも気を配りたい!

ルッコラには、ビタミンCが豊富に含まれています。
このビタミンCはコラーゲンと一緒に摂取することで肌にハリを与えたり、潤いを増したりする効果があるのです。
ぜひ、コラーゲンをたっぷり含むメニューと一緒にルッコラを摂りましょう。ただし、前述したとおり、ビタミンCは熱に弱いです。美肌を目的とするなら、コラーゲンたっぷりの料理に生のルッコラを添えるようにしてくださいね。

ルッコラ料理 ~基本のレシピ~

ルッコラのサラダ

ルッコラのパスタソース

ルッコラ150g、パルメジャーノ(粉チーズ)大さじ1、クルミ30g、ニンニク2かけ、オリーブオイル大さじ5、コンソメ小さじ半分、塩少しをフードプロセッサーで混ぜ合わせればジェノベーゼソースの出来上がり。
パスタはもちろんですが、パンにつけてもおいしいです。

ルッコラのサラダ

レタスの葉3枚と、ルッコラ100gを手で一口大にちぎる。
トマト一個を8等分のくし型に切ったら、レタス、ルッコラとともにオリーブオイル大さじ1と2分の1、バルサミコ酢大さじ1、塩コショウ適量と和える。
器に盛ったら、生ハム50gを乗せ、パルメジャーノ(粉チーズ)大さじ1~2をふりかけて出来上がり。

ルッコラのおひたし

ルッコラ50~100gをさっと茹で、水気を切ったら器に盛る。
冷めたら醤油をかけ、鰹節をふりかけて出来上がり。

ルッコラの保存方法は?

ルッコラを含む葉物野菜は、収穫したあとも成長を続けます。
ですから、保存するときも根をつけたまま、立てた状態で保管するようにしましょう。もちろん水分も必要ですから、濡れたキッチンペーパーで包んで袋に入れ、野菜室で保管するのがおすすめです。この状態で、大体5日間ほどもちます。

冷凍保存する場合は塩茹でし、食べやすい大きさに切ってからチャック付きの袋に入れて冷凍庫に入れましょう。

ルッコラはすべての人におすすめです!

健康や美容にいい食材は、ときに人を選ぶものです。特に妊婦さんにとっては、よさそうな食材を見つけても、「妊娠中の方は控えてください」とか、「量に注意してください」という但し書きを見つけてがっかりすることが多いのではないでしょうか。
ですが、ルッコラにはそんなことはありません。むしろ、カルシウムや鉄分を摂りたい妊婦さんには、積極的に摂取してもらいたいほど。
妊娠中におすすめできるくらいですから、老若男女問わず、誰にとっても健康、美容の役に立つルッコラ。ぜひ、日々のメニューに取り入れてみませんか。