2017年1月17日更新

みょうがの効果・効能。栄養成分から食べ方まで

ミョウガ

メインの食材になることはあまりありませんが、薬味として使われることの多いみょうが。
味も香りもクセが強いので好き嫌いはわかれますが、夏を感じられる食材としてとても重宝されています。
このみょうがですが、薬味以外ではどんな調理法があるのでしょうか。また、含まれる栄養素や効果、効能とはいったいどんなものなのでしょうか。

  1. 目次
  2. みょうがとは
  3. みょうがの効果・効能とは
  4. みょうがの基本的な使い方と食べ方
  5. みょうががメインになるような料理のレシピは?
  6. みょうがの保存方法は?
  7. 夏はみょうがを食べて体調管理を!

みょうがとは

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ミョウガはショウガ科ショウガ属の多年草で、平安時代にはすでに食用として利用されていました。
英語ではjapanese gingerと呼ばれますが、原産は日本とも中国とも言われていて、はっきりしません。

みょうがの味と香りってどんなの?

みょうがは、爽やかさと苦味をあわせもった独特の香りをしています。
味はわずかな辛味に加え、少し舌が痺れるようなえぐ味があるので、そこが苦手な人もいるのではないでしょうか。

みょうがの旬っていつ?

みょうがには二種類あり、7月~8月にかけて収穫されるものを夏みょうが、9月~10月にかけて収穫されるものを秋みょうがといいます。
また、秋みょうがの茎が伸び、やわらかくなったものをみょうがだけといい、こちらは3月~5月にかけて収穫されます。
また、夏のものというイメージが強いみょうがですが、実は秋みょうがの方が色・香りともに良く、粒も大きいです。

みょうがの栄養成分は?

みょうがの成分は、ほとんどが水です。
それにより、水分補給と栄養補給を兼ねられるために、夏のものとされているようです。
水以外には、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リン、ビタミンB群、Cなどを含んでいます。
また、みょうがの香り成分はアルファピネンといい、ひのきに含まれるものと同じです。

みょうがのカロリーってどれくらい?

みょうがのカロリーは100gにつき12kcalです。

みょうがにアレルギーや副作用はあるの?

みょうがの副作用として心配されるのが、昔から言われている「みょうがを食べると物忘れがひどくなる」という話だと思います。
ですがこれは迷信であり、みょうがに物忘れを激しくするような成分は含まれていません。
なぜそのような迷信が生まれたのかというと、古い物語に人の名前をなかなか覚えられない登場人物がおり、その名前がみょうがだったことから広まったようです。

そのほかにも、みょうがは特に副作用の心配はなく、アレルギーもまれです。
ただし、粘膜が敏感な人は食べ過ぎると喉や口の中に痛みを感じるかもしれません。これはみょうがのぴりっとした刺激によるもので、一時的でおさまります。

みょうがとしょうがの違いは?

みょうがとしょうがは、どちらもショウガ科ショウガ属の植物です。
スーパーに売られているものを見るとまるで違いますが、実は、根や葉は見分けが付かないほどそっくり。
もし、家庭で両方栽培するのなら、茎の長さで判断するといいでしょう。しょうがの茎は50センチほどにしかなりませんが、みょうがの茎は1メートルを越します。

また、みょうがが花蕾を食べるのに対ししょうがは根茎を食べるなど、食用になる部分も違います。
食感は、シャキシャキとした歯ざわりと、抜けるような香りを楽しむのがみょうが、刺すような辛味と独特の辛味を感じるのがしょうがです。

加えて、みょうがの原産が中国だという説によると、みょうがとしょうがは同時期に日本に持ち込まれ、それぞれ「兄香(せのか)」、「妹香(めのか)」と呼ばれていたのが、のちに「しょうが」「みょうが」となったようです。

みょうがの効果・効能とは

みょうがの成分は、ほとんどが水です。
それに加えて、余分な塩分を排出してくれるカリウムが含まれているので、みょうがは体内の水分調整をしてむくみをとったり、ドロドロになった血液をサラサラにしたりします。
そのほか、以下のような効果・効能があります。

  • 眠気を覚まし、頭をスッキリさせる効果
  • 胃腸の健康を保ち、食欲増進や消化を促進させる効果
  • 血行を良くし、貧血を改善したり、血圧を下げたり新陳代謝をあげたりする効果
  • 口内炎や舌炎、風邪によるのどの痛みを緩和する効果
  • 抗酸化作用による眼精疲労の改善や眼病の予防
  • 鎮静作用、鎮痛作用、解熱作用、解毒作用

みょうがの基本的な使い方と食べ方

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みょうがは薬味として使われることがほとんどです。
小さく切って冷奴にのせたり、そうめんに添えたりするといいでしょう。

みょうがの選び方

いいみょうがの選び方は、大きくて、丸みや張りのあるものを探すことです。
美味しいみょうがにはツヤと重量感があります。

みょうがの切り方

みょうがは、まず縦に半分に切り、そのあとで茎の部分を切るのが基本です。
辛味とアクを抜くためには、繊維に沿ってせん切りした後、30秒ほど水にさらすといいでしょう。
また、冷奴に乗せるなど、食感をなるべく抑えたいときには、繊維に並行に(輪切りに)切るのがおすすめです。

みょうががメインになるような料理のレシピは?

薬味で使われることの多いみょうがですが、漬物などの一品ではメインとなることもあります。

みょうがの甘酢漬け

みょうが3個を縦半分に切って一分ほど茹で、ザルにあげたら軽く塩をふります。
熱がとれたらボウルに入れ、昆布だし大さじ6、お酢大さじ4、砂糖大さじ2と2分の1、塩小さじ4分の1を加えて半日ほどおく。

みょうがとナスの和え物

ナス一個を薄切りにして10分ほど水にさらす。そのあと水から上げたら塩をふり、よく絞る。
ナスと細かく刻んだみょうが、鰹節1パックを混ぜ合わせ、ポン酢で和える。
器に盛って、しらすを好きなだけ乗せたら出来上がり。

みょうがの豚バラ巻き

みょうがを縦半分に切って豚バラをグルグル巻く。小麦粉を振って甘辛ソースで炒める。
ソースは黄金比、醤油、砂糖、酒、みりんを各大さじ1。
ものすごーくご飯にあいます。

みょうがの保存方法は?

みょうがは濡らしたキッチンペーパーでくるんで冷蔵庫で保存しましょう。
タッパーに、水と一緒に入れてつけておいてもかまいません。

また、みょうがは冷凍保存しても栄養成分が変わらない嬉しい食材です。
一ヶ月ほど保存したいときは、使いやすい大きさや形に刻み、チャック付きの袋に入れて冷凍庫で保管するといいでしょう。

夏はみょうがを食べて体調管理を!

特に副作用等の心配もなく、栄養と水分の両方を補給できるみょうが。
とくに夏には、積極的に摂取したいものですよね。
ただ、みょうがには、「物忘れがひどくなる」と一緒に、「妊婦さんは食べないほうがいい」という話もありますが、こちらはあながち的外れでもありません。
なぜなら、水分を多く含んでいるということは、それだけ体を冷やす食べものだから。もちろん、成分によくないものがあるというわけではありませんので、どうしても食べたいのなら我慢をしなくても大丈夫ですが、くれぐれも食べすぎには注意しましょう。

夏を感じさせる薬味であるみょうが。
それはつまり、夏に食べるのに適しているということだったのです。