2017年6月1日更新

効能たくさん!ピーナッツオイルの栄養や使い方とは

ピーナッツオイル

サラダ油の1つとしてピーナッツオイルがあります。
ピーナッツオイルは、菜種油やキャノーラ油などと並んで売られている身近な食用油です。
黄色味を帯びた透明で、少し香りのあるピーナッツオイルは、食べやすく消化にも良いと人気なんですよ。

  1. 目次
  2. ピーナッツオイルの成分や栄養
  3. ピーナッツオイルが持つさまざまな効能
  4. ピーナッツオイルの使い方

ピーナッツオイルの成分や栄養

ほとんどの食用油は、食べやすくするために精製されます。しかし、その過程で栄養が削ぎ落とされてしまうことも。落花生を原料とするピーナッツオイルは、成分にしっかり栄養が留まっているため安心です。

主な成分は脂肪酸

ピーナッツオイルは主にパルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、アラキドン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エイコセン酸などの脂肪酸とからなり、ヘキサナールやブチロラクトンがピーナツオイルの香りの成分となっています。
脂肪酸のうち不飽和脂肪酸は80%以上を占め、残りの19.9%が飽和脂肪酸です。体に理想的な飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の比率が、1:4であることを考えると、このバランスは数ある植物油の中で大変良いといえます。

特に注目される栄養素

研究によるとピーナッツオイルの亜鉛含有量は、大豆油や菜種油、コーン油の数倍であり、亜鉛と脂質を同時にとれるという点で日常食に最適とされています。

またコレステロールを胆汁酸に分解して排出し、血中のコレステロールを下げるオレイン酸のほか、リン脂質、ビタミンE、コリンなど体に良いとされる栄養がたくさん。
最近では、ピーナッツオイルの中から心臓も脳の血管を健康に保ち長寿のもととなる栄養成分、レスベラトロールやΒ-シトステロールが見つかり、話題となりました。

ピーナッツオイルが持つさまざまな効能

これらの栄養素は病気を治す効能もあり、薬に加工して使うこともあるほど。ピーナッツオイルが体にどんな効能をもたらすのか見ていきましょう。

抗酸化物質が皮膚を保護

ピーナツオイルに含まれる抗酸化物質ビタミンEは皮膚を保護し、あかぎれや老化を防いでくれます。
また、皮脂の分泌を活発にして肌に潤いを与えます。もともと皮脂分泌が活発な人や青年は、ピーナッツを食べるとニキビの原因になってしまいます。しかしピーナッツオイルなら、そのような心配なく日常的にピーナッツの栄養が摂れますよ。

全身への効能

海外では、ピーナッツオイル病気治療の分野でも効能を発揮しているようです。

細菌性赤痢

赤痢は春から秋にかけて赤痢菌が腸に感染して起こり、下痢のほか発熱や腹痛、血便などの症状が繰り返される感染症です。
そこで、ピーナッツオイルを高温殺菌して作り出した薬を1mlずつ両ヒザの下に打ったところ、2日後には76%もの患者が治癒したという報告があります。

腸閉塞

小腸に食べものがつまって起こる腸閉塞は、急な腹痛が主な症状であり、致死率は10-20%と意外に高いのが特徴です。
そこで60mlのピーナッツオイルを6時間おきに内服、あるいは胃に直接注入したところ80人の患者ほぼ全員に治癒傾向が見られたということ。

肝炎

肝炎の原因はさまざまですが、最も多いのはウイルス性肝炎や自己免疫由来のもので、肝臓の細胞が少しずつ壊れてく難治性の病気です。
ピーナッツオイルを注射したところ、20人中全員に炎症が消えるか、腫れていた肝臓が肋骨の下0.5cm以内に治るかが見られました。うち80%は5日以内に効果が現れたということからもかなり高い効果がうかがえます。

結膜炎

外からの細菌感染か免疫力の低下によって起こる目の炎症で、通常視力への影響はないとされますが、炎症が角膜へ派生したり他の眼病を併発すると視力低下につながります。
濾過し高温で消毒したピーナッツオイルを耳のツボに0.1ml注射したところ、平均2-3日で治り、通常23%ほどある再発率が、3.95%に抑えられたということです。
それぞれ異なる場所の病気でも、効能がしっかり発揮されるのですね。

ピーナッツオイルの使い方

毎日の食事に取り入れる場合は、どのような使い方が効果的なのでしょうか。以下に見ていきましょう。

効果的な使い方

基本的には、ふだん使っているサラダ油などと同じように使って問題ありません。ピーナッツオイルは加熱に強く栄養が壊れにくいため、サラダドレッシングから焼き物揚げ物まで、幅広く使えます。
特に、加熱すると香りが立つため炒め物がオススメです。
炒める時のポイントは、油を引いたらよく熱してから食材を炒めること。食材によくなじんで美味しさを損なわないため、味付けは塩をベースにシンプルにすると良いでしょう。
また、他の油と混ぜて風味をかえることもできます。オリーブオイルやコーン油、こめ油、ごま油、くるみ油などと一緒に食べると互いの風味を感じながら食べられます。
逆にピーナッツオイルの香り消したい場合には、菜種油と混ぜると香りが弱くなりますよ。
他には、おかゆを煮る際に弱火にして数滴入れれば、吹きこぼれの防止にもなるので便利です。

落花生アレルギーのある人は注意!

ピーナッツは特定原材料7品目に指定され重篤な症状が出るアレルゲンの1つです。そのため落花生アレルギーの方は使用を避けましょう。
特に子どもはその傾向が強いため、1度アレルギー反応が出た場合にはピーナッツオイルの使用は避ける方が良いでしょう。
ピーナッツアレルギーは大人になるにつれて軽減する人が多いものの、アメリカの専門機関では、ピーナッツオイルだけでなくピーナッツバターやシリアル、ミックスナッツ、パン、ケーキ、クッキーなどにも注意が必要としています。

毎日同じ油でいいのか気になる人は、栄養が高く、さまざまな効能があるピーナッツオイルを1度試されてみてはいかがでしょうか。