2017年4月28日更新

中濃ソースはどんなソースにも代用可能!今日から試せる使い方とは?

みなさんは中濃ソースをどんな時に使いますか?
ウスターソースより甘みがあり、濃厚ソースよりもさらっとした口当たりの中濃ソースは、いろんな調味料として代用できます。いわば用途は無限大のソースなんです。
今回は中濃ソースを使ってできる代用法の紹介です。これまであまり使っていなかったという人は必見ですよ。

  1. 目次
  2. 中濃ソースの特徴
  3. 中濃ソースの由来
  4. ウスターソースや濃厚ソースとしても
  5. アジアンテイストにも

中濃ソースの特徴

中濃ソースは色んなソースが誕生した後に、それらの特徴を兼ね備えたソースとして生まれました。つまり色んな意味でバランスのとれたソースなんです。

中濃ソースの味は?

細かく切った野菜と果物を煮込んでできたピューレにスパイスや調味料を加えて発酵させているため、芳醇な香りと、スパイシーな味わいにピューレ特有のまろやかな口当たりが特徴的です。
野菜と果物由来の自然な甘みにトマトと酢の酸味が合わさった、優しい甘酸っぱさがベースのソースです。

粘度や風味は?

ソースのとろみはパスカル・秒という単位で表され、0.2-2.0パスカル・秒のものを中濃ソースと呼びます。
それ以上であれば、濃厚ソース。それ以下はウスターソースとなり、ちょうど中くらいのとろみということになります。
中濃ソースはさまざまな食材が混ざり合い、発酵の過程で褐色に変化します。この光沢のある褐色に野菜や果物のうまみが濃縮されており、食材のエキスだけを使うウスターソースに比べると、中濃ソースはこの旨味が強いためスパイスがやや抑えられたマイルドな風味になっています。

中濃ソースの由来

とんかつソースやお好みソース、合わせる食材の名前のついたソースの多いなか、中濃ソースはなぜこのようなネーミングになったのでしょうか。

誕生した経緯

日本のソースの起源は、イギリスのウスターソースにあります。このウスターソースが世界各国で販売されるようになったのを皮切りに、現地で直接販売する目的で各地にソース工場の支店ができました。
とりわけ北欧に多かった工場は、北アメリカやブラジル、タイ、インドネシア、中国、そして日本にも及びました。日本でもブルドッグソースなどが台頭したのがこの1900年初頭です。
この頃の日本のソースは少しとろみが強かったこともあり、主にとんかつソースとして使われていたんですよ。
このウスターソース、1960年代に更にとろみをつけて売ったところ使いやすいと評判になり、このとき中濃ソースが生まれました。
とんかつソース、お好みソース、たこ焼きソース、焼きそばソースは全て濃厚ソースの1種であり、これらはさらに後から販売されたものとされています。

海外での評価

日本で独自の進化をとげた中濃ソースは、海外でも大手スーパーや外資系のスーパーであれば、手に入るほど身近になっています。
例えば台湾では、本場イギリスのウスターソースよりも辛さ控えめで、甘みと香りが濃厚な日本の中濃ソースが人気がありブルドッグのロゴを見せれば通じるほど。
日本料理好きな台湾人の間では、コロッケや焼きそばのほか、和え物やサラダなど冷菜とも合わせて食べられています。

ウスターソースや濃厚ソースとしても

中濃ソースはもともと洋食に合わせて作られた味付けになっているため、洋風の炒め物や煮物はもちろんのこと、蒸し物に添えるソースとしても活躍します。

ウスターソースの代わりに

中濃ソースの味はそのままウスターソースの代わりに使うことができます。
例えば、洋食の肉料理に多用されるデミグラスソースはウスターソースを使って作ることができますが、ソースという特性上とろみのある方が良い場合もあります。そんな時の代用品として中濃ソースはうってつけです。
肉料理のソテーで使うバルサミコソースや赤ワインソース、ハンバーグソースもこの中濃ソースから合わせ調味料を作って代用することができます。
中濃ソースがアレンジしだいで本格フレンチに近づくのだから驚きですね。

濃厚ソースの代わりに

濃厚ソースはとんかつだけでなくお好み焼き、たこ焼きソースとしても使えることから、中濃ソースでもほぼ味に問題なく使うことができます。
しかし揚げ物など表面の食感を大切にしながら食べたい場合や、ホットドッグなど手に持って食べる場合、中濃ソースはややゆるめです。
そんな時は、少し煮つめるか、はちみつを少量混ぜるとたれにくくなりますよ。

アジアンテイストにも

洋食だけではもったいない。合わせ調味料にすると、色んな国のテイストに早変わりしますよ。

中華料理に

コンソメやブイヨンの合う中濃ソースも、エビチリや酢豚など甘酸っぱい中華料理なら調味料として使えます。
ケチャップや中華だしの素、ごま油で味付けをしたあと、中濃ソースをひとふり。これだけでコクのある味付けになりますよ。

タイ風料理にも

鶏がらスープに中濃ソース、ケチャップ、ナンプラー、チリソース、はちみつを合わせたソースを、焼いた鶏肉にかけるだけ。ナンプラーの香りが強調された新しい中濃ソースが楽しめます。

そのまま食べても十分美味しい中濃ソースはウスターソースがなくても濃厚ソースがなくても、幅広く使えるソースです。色々なアレンジを加えてさらに美味しい味を開拓してみてくださいね。