2017年1月17日更新

赤い胡椒?ピンクペッパーの効能と使い方

ピンクペッパー

みなさんご存知の胡椒には、黒胡椒、白胡椒など、いくつかの種類がありますが、その中にピンクペッパーと呼ばれる赤い胡椒があります。最近では挽くタイプの胡椒がポピュラーになり、色々な胡椒が入ったミックスペッパーなどで、このピンクペッパーを見かけた方も多いのではないでしょうか?今回は、このひときわ目を引く鮮やかな赤色のピンクペッパーについて、ご紹介します。

  1. 目次
  2. ピンクペッパーとは?
  3. ピンクペッパーの効能
  4. ピンクペッパーの使い方、楽しみ方
  5. ピンクペッパーに関して気をつけたいこと
  6. 彩りあざやかなピンクペッパーを試してみましょう

ピンクペッパーとは?

コショウボク

ピンクペッパーには種類がある

ピンクペッパーというと、一般的な胡椒が赤くなったもの・・・と思われがちですが、実はピンクペッパーには3つの種類があります。
 1. 赤く熟した胡椒の実(コショウ科コショウ属)
 2. ナナカマドの実(バラ科ナナカマド属)
 3. コショウボクの実(ウルシ科サンショウモドキ属)
このうち、現在ピンクペッパーとして一般的に使われているのは、3の「コショウボクの実」なのです。え?1じゃないの?とちょっと意外ですね。

ペッパーなのに胡椒じゃない?

ピンクペッパーの実がなるコショウボクはウルシ科サンショウモドキ属の常緑樹で、15メートルまで成長する大木です。原産は南北アメリカの砂漠地帯で、古くから薬用として利用されてきました。名前にコショウと付きますが、一般的な胡椒とは別の種に属しています。

ピンクペッパーの味や香り

コショウボクの実は、一般的な胡椒と違い、刺激的な辛さはありません。かすかに胡椒っぽい香りの中に、ほんのりとした甘みと酸味があり、まさにその赤い色のように爽やかな風味です。料理からスイーツまで使用範囲が広いのは、その邪魔にならないマイルドな風味のおかげかもしれませんね。

料理だけじゃないピンクペッパーの利用法

現在ピンクペッパーは料理用スパイスの他に、スイーツのデコレーション、フレーバーティー、ビールの風味付け、フレグランスの香料、ボディケア成分、アロマセラピーなど、多岐にわたり広く使用されています。

ピンクペッパーの効能

痛みや炎症を緩和する

ピンクペッパーには、抗菌防腐効果があり、原産の南アメリカでは伝統医療として様々な症状に処方されていました。特に風邪やインフルの予防、筋肉の緊張を和らげる、痛みや炎症を抑える、歯痛や月経痛の緩和などに効果があるとされています。

香りの効能

ピンクペッパーの香りは、気分を高揚させ、明るく前向きに、かつ注意深く、苦難な時でも楽観性とスタミナをもたらしてくれます。ほのかにスパイシーでありながらも、その中に居心地の良い暖かさが共存し、ほどよいバランスを感じさせます。

美容効果

近年ピンクペッパーから美容効果の高い成分が抽出され、様々なボディケア製品が開発されています。特にリンパの循環を促し、脂肪分解作用とセルライト予防の効果をうたったスリミング製品が、海外で注目を集めています。

ピンクペッパーの使い方、楽しみ方

ピンクペッパーのブラウニー

料理に

ピンクペッパーの爽やかな風味と、鮮やかな赤い色は、どんな料理にもピッタリです。サラダやカルパッチョなどの冷菜にたっぷり振りかけたり、スープや肉料理のアクセントとして使ってみましょう。見た目にも華やかになりますので、ホームパーティやおもてなし料理の際に大活躍です。

デザートに

ピンクペッパーを甘いデサートに・・・?少し不思議な組み合わせですが、これが意外と合うのです。甘さを引き立てる塩の対比効果のように、ピンクペッパーの繊細なスパイシーさが、良い塩梅にデサートの美味しさを底上げしてくれます。アイスクリームやケーキ、タルトの飾りつけとして、少量をトッピングしてみては?

スイーツやフレグランスティー

最近はデパートや輸入食品のお店で、海外ブランドのスイーツやフレグランスティーが手軽に買えるようになりましたね。同時にピンクペッパーを使った沢山の美味しい製品も、目にする機会が増えています。特にピンクペッパーを使ったチョコレートと、フレグランスティーは、見た目にも美しく華やかで、かつ意外な美味しさに満ち、ちょっとしたプレゼントやご褒美に最適です。

ピンクペッパーのフレグランス

ピンクペッパーの香りは、ボディスプレーやオーデコロンから香水まで、様々なフレグランスに使われています。そのままピンクペッパーの名前を使用している製品もありますが、有名ブランドの香水の成分としても多く使用されています。「気分を高めて元気にしてくれる」といったピンクペッパー精油の効能はもちろんですが、その香りが導く「フローラルかつスパイシーな両極のイメージ」も魅力のひとつとなっているようです。

ピンクペッパーのボディケア

近年ピンクペッパーから、リンパの流れを良くし、脂肪分解を助ける効果のある成分が抽出され、様々なボディケア製品に使われるようになりました。ボディローションやスクラブ、ボデイクリームなど、スリミング効果とセルライト予防にピンクペッパーが活用されているのは、ちょっと驚きですね。

ピンクペッパーに関して気をつけたいこと

アレルギー

ピンクペッパーは、その名前と主な用途から胡椒の仲間と思いがちですが、実際はコショウボクというウルシ科の植物の実です。ウルシアレルギーの方はもちろん、ナッツ類(特に同じウルシ科であるカシューナッツやピスタチオナッツ)またはマンゴーにアレルギーのある方は、アレルギー反応がでることがありますので、注意してください。

ピンクペッパーの危険性

アメリカでは80年代にFDA(米国食品医療品局)が、当時フランスより輸入されていたピンクペッパーのアレルギー反応等を危惧し、認可が取り消されたことがあります。現在は人体への毒性はないとされていますが、このような背景があったことは、頭の片隅に入れておいてもよいかもしれません。

彩りあざやかなピンクペッパーを試してみましょう

ただの赤い胡椒かと思ったら、意外と幅広く活用されていたピンクペッパー。食わず嫌いだった方は、ぜひキッチンに常備して、普段の料理に加えて新鮮な色味と風味を楽しんでみてはいかがでしょうか?また女性の方は、フレグランスやボディケアなどで手にする機会があったら、ぜひどうぞ試してみてくださいね。

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