2020年3月13日更新
栄養ドリンクに入っているタウリンとは? どんな効果があるのか?
ストレス社会の現代人には欠かせない栄養ドリンクの中には、タウリンの効果を取り入れようと頻繁に常飲する方も多いでしょう。CMでもお馴染みですが、ファイト一発で元気いっぱいになりそうな気がします。
そもそもタウリンとは何なのか、そしてタウリンを含む野菜(食材)なども気になるところですので、タウリンの詳細についてご紹介します。
栄養ドリンクでお馴染み…タウリンとは
働く日本人を陰ながら支えてきたタウリン配合の栄養ドリンクは、仕事や家事、勉強などで疲れたときだけでなく、風邪を引いて体が弱っているときにも愛飲しているという方も多いのではないでしょうか。
昔から根強く愛されてきたタウリンという成分が配合されたドリンクはお馴染みですが、そもそもタウリンとは含硫アミノ酸様化合物の一つであり、体内に摂取すると肝臓の働きをスムーズにしてくれる「身体の元気の基本」の能力をアップさせてくれる成分です。
タウリンを含む野菜や食材
栄養ドリンクが大々的に広まったことから、タウリン=食材には含まれていないと考える方も多いですが、普段食べている食材にももちろんタウリンは含まれています。
タウリンが含まれる代表的な食材を挙げると魚介類に多く含まれるとされ、ハマグリやタコ、イカ、あさり、ホタテ、エビなどに含まれ、特に牡蠣に含まれるタウリンの含有量は100g当たり1130mgにもなると言われています。
牡蠣やあさり、ホタテなどといった貝類は特に普段の食事に合わせやすい食材のため、タウリンが必要な場合はこれらの食材をスープにしたり、酒蒸しなどにして食べると美味しくタウリンを摂取できます。タウリンは水に溶けやすい性質を持っているため、煮る料理で食べる際はスープごと食べるのがおすすめです。
また、健康ブームに欠かせない野菜ですが、生物に多く含まれているタウリンは地上の植物には残念ながら含まれていません。
そのため、タウリンを摂取する場合は上記でもお伝えした魚介類や海藻類、加えて豚肉や牛肉などの肉類にも含まれているため、それらの食材から摂るようにすると良いですね。
アミノ酸と思われがちなタウリン
冒頭でも少し触れましたが、今でこそここまで知名度が上がったタウリンの生まれは、200年前のドイツに遡った牛の胆汁(※)から抽出された成分だと言われています。
※胆汁とは、肝臓から分泌される消化液。脂肪の消化を助ける。
タウリンはアミノ酸だと誤記するものもありますが、タウリンはアミノ酸ではなく、アミノ酸に似た成分です。
私達の体の中ではタンパク質が分解される過程でこのタウリンが発生します。
人間の体内では体重から見た0.1%のタウリンがあるとされており、心臓や肺、肝臓、脳などの生きていく上で非常に重要となる臓器や組織などに含まれていることから、タウリンは人が元気に生きていく上で欠かせない成分なのです。
タウリンから得られる効果とは
元気が出ないときや、体がダルいときなどに活用される場面が多いタウリン配合の栄養ドリンクなどですが、そもそもタウリンにはどのような効果が得られるのでしょうか。
体に必要な量がきちんと継続的に摂れていれば、タウリンにはこのような効果を体に与える可能性が高くなると言えます。
肝機能の向上
タウリン=疲れに直接効くと考えている方も多いですが、タウリンは摂取して直接疲労に効くというよりも、疲労した肝機能をアップさせることで内側から元気のサポートをしていると考えた方がベストです。
肝臓の働きにはアルコールを分解する解毒から始まり、代謝や神経伝達物質に関係する組織のため、肝機能の低下=疲労を感じる可能性が高いのです。
そのため、疲れた肝臓の機能を上げるタウリンは疲れに良いと広まりました。
しかし、タウリンの摂取量と疲労回復の度合いについては関係ないと言われているため、タウリンをたくさん飲んだからといって健康になるということではありません。
血圧の上昇を抑制する
タウリンは広く浸透したイメージから元気でパワフルな体になるような考えを持つ方も多いですが、元々タウリンが持つ効果は興奮気味になった交感神経を抑える働きがあります。
腎臓の過度な働きを抑制する力があり、血圧の変動を防いで高血圧状態の際も血圧を正常に戻そうとする働きを見せます。
目の疲労
タウリンが注目されている理由は体の疲労だけではなく、目の疲労にも効果があるためです。実際にタウリンは目薬の成分に配合されており、傷ついた網膜を修復する働きがあります。
パソコンやスマートフォンを酷使する方も多い中、タウリンは疲れ目や目にかかる老化に効果を発揮してくれるありがたい成分でもあるのです。
タウリンは過剰摂取しても問題ない…じゃあ3000mgの効果とは?
日本人にとってのエナジードリンク的存在のタウリンが含まれた栄養ドリンクなどですが、成人した方で一日の目安摂取量は500mgとされています。とすると、タウリンが2,000mgや3,000mg配合されたドリンクは体に毒なのではと考えますが、実はタウリンを過剰に摂取しても余剰分は体の外へ尿と共に排出されてしまいます。
また、多くても一日3,000mgのため、タウリンを過剰摂取しても体に有害な影響が起こる可能性は低いと言えます。また、2,000mgや3,000mgなど聞き手にとって多くのタウリンが配合されているように感じますが、グラムに直せば2グラムや3グラムということです。
この程度の量であれば、上記で触れた食材から容易に摂ることができますし、飛び抜けて多い数字というわけでもありません。
また、現代人は昔の食生活とは異なり、食生活が豊かになって個々で食材を選べるようになったことから、昔ほど栄養が不足しているということもないのです。
そのため、タウリンが体に全く足りないという方はほとんどおらず、タウリン3,000mg配合とされていてもその効果には個人差があると見て良いでしょう。
タウリンを上手に摂取していこう!
タウリンについてお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。CMでもお馴染みの成分であるため、お疲れの方が多い日本人には強い味方となってくれる成分でもあります。継続的に摂取していけば体の元気をサポートしてくれるものでもあるため、タウリンが多く含まれている食材などからも併用して上手に取り入れてみてくださいね。