2017年11月27日更新
真鯛(マダイ)の旬な時期と値段や天然と養殖の見分け方
スーパーなどでは滅多にお目にかかれない真鯛(マダイ)はお祝いの席に外せない魚料理に姿を変えます。めでたい故に価格も高い真鯛ですが、養殖と天然の見分け方についても素人目では分かりませんよね。今回は真鯛の見分け方や旬、値段、相場なども解説していきます。
真鯛(マダイ)とは
お祝いの席で煮付けや刺身などの料理に姿を変える真鯛(マダイ)は日本では縁起の良い魚とされ、多くの場面で活用されています。そんな真鯛はスズキ目スズキ亜目タイ科マダイ亜科マダイ属に分類されます。
「タイ」とつく魚は日本では非常に多く、なんと200種類以上も生息しているため、タイは日本人と切っても切れない魚でもあります。一般的にタイとして認識されているものは魚体全体が赤っぽいこの真鯛を指し、背中にコバルト色の斑紋があるのも一つの特徴です。
真鯛の生息場所
真鯛は身体全体が赤っぽいのが一番の特徴ですが、顔を良く見てみると目の上に黒い筋のようなものがあり、まるでアイシャドウをつけているようにも感じます。
背びれは上にツンツンと逆立っており、白くぷっくりとしたお腹はつい食欲をそそられるほどの厚みを持っています。
そんな真鯛は北海道沿岸から九州沿岸の日本海などに生息しており、他にも東シナ海や太平洋沿岸、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域などの地域に広く分布しています。量は少なめですが、日本では他にも沖縄や奄美大島などにも生息が確認されています。
真鯛の生態
広い地域に生息している真鯛は釣り人を魅了する魚でもありますが、寿命は20~40年ほどだと言われています。長い年月を海で過ごした真鯛は成長過程の環境にもよりますが、大きいものでは100cmを超える真鯛もあるそうです。どんな大きさの真鯛が釣れるか分からないといった点も釣り人の心をわしづかみにする理由でしょう。
真鯛のエサとなるものは動物性プランクトンやエビ、カニなどの幼生で、魚体が15cm程度にまで成長するとアミエビやヨコエビなどを捕食し始めます。また、真鯛は2年目辺りでは浅い砂底で上記したエビやカニなどを捕食しますが、3年目を過ぎる頃には深いところまで潜り、岩礁などに活動場所を移動します。真鯛の産卵時期は春頃となりますが、この時期には産卵をするために岸付近の浅瀬まで戻ってくる習性があります。
養殖と天然の真鯛について
魚には養殖や天然のものとがありますが、可能な限り天然の真鯛を入手したいと思っている方も多いことでしょう。
しかし、現在の日本の真鯛の魚獲量に対して天然とされている真鯛はたったの2割弱程度しかありません。養殖物は8割を超えていますから、例え真鯛を入手できたとしても中々天然物であることは少ないと言えそうです。
真鯛の天然と養殖の見分け方
真鯛を購入したい時に重視したい点はやはり天然物かどうかでしょう。これだけ養殖物が多いのですから、小さな点でも天然物かどうかを見極める目を持っていればスーパーなどで購入時に役立ちます。まず真鯛が天然かどうかを見分けるためには尾びれや肌の色、鼻の穴などをチェックしていきます。
天然物の真鯛かどうかを調べるためには真鯛が加工されていない状態のまるまる一匹の状態でチェックしましょう。
天然物の真鯛は養殖物と比較すると尾びれの先の広がりが大きく開いています。反対に養殖の真鯛は尾びれの広がりが控えめで、形は長方形に似た広がりで留まっています。
また、天然物の真鯛の肌の色は鮮やかな赤っぽい色をしていますが、養殖の真鯛は黒っぽい色をしているものが多いため、肌の色が赤く、鮮やかで綺麗な色をしているかどうかもチェックしたいところです。
他にも真鯛の鼻の穴を見てみると分かるのですが、天然物の真鯛は鼻の穴が前後に二つあることが確認できますが、養殖物の真鯛は穴同士が繋がって一つになっています。肌の色などの分かりやすい部分をチェックすれば鼻の穴まで見る必要はないかもしれませんが、価格や値段も高い真鯛ですので念のためチェック項目の基準を満たしてから購入に踏み切るようにした方が良いでしょう。
ちなみに養殖の真鯛は天然の真鯛と比較すると味も落ち、食感もパサパサとした嫌な舌触りがあるとイメージしている方も多いですが、養殖だから味が落ちるというのは昔の話になりました。
近年の養殖されている真鯛は天然物の真鯛と比較してもその違いが分からないほど格段に味の向上が認められますので一概に養殖だからといっても味が著しく低下するということではないので安心してくださいね。
真鯛の旬と値段の相場
真鯛をこれから活用しようとしている方などはおいしい旬の時期や価格の相場を知らないことも多いでしょう。お祝いの席には様々な料理として姿を現す真鯛はお財布を痛めないか心配です。次は真鯛がおいしくなる旬の時期や価格、値段の相場について触れていきます。
真鯛の旬はいつ?
真鯛の漁獲は時期に関係なく年中行われているため、魚店などでは見かける機会も多いでしょう。養殖物も多く広がっているため、尚更季節を問わない魚と言えるかもしれません。
そんな真鯛ですが、旬な時期は晩秋~春にかけての季節です。真鯛の産卵は2~6月頃になりますが、産卵期の直前に「桜鯛」と呼ばれ、脂が最高に乗る時期となります。
産卵を終えた真鯛は味が落ちてしまいますが、秋頃には再度おいしくなりますので真鯛の旬は晩秋~春頃の時期となります。
真鯛の価格…相場はどれくらい?
真鯛が食卓に並ぶ姿は尾頭がついたままの状態が多いでしょう。そのため、価格や値段が心配になるところですよね。真鯛は時と場合によりますが、スーパーなどでも販売されている場面もあります。
価格については養殖物で問題なければ小さめのもので2000円程度、大きさのあるものであれば5000~8000円程度で購入が可能です。ネットなどでも販売されていますから、スーパーや魚点などに足を運ばずとも入手することは簡単にできるでしょう。
養殖物の真鯛は年を通して価格が安定している傾向にあります。そのため値段の相場も比較的はっきり分かるのですが、天然物となると相場はあってないようなものです。天然物の真鯛は時価で価格が決定されますので、天然でも養殖でも構わないという方は養殖物の方がおすすめです。
マダイとチダイの違い
マダイとチダイは非常によく似たお魚なので一見するだけでは見分けがつきません。ここでは天然の真鯛(マダイ)とよく似ているチダイの違いを見ていきましょう。
尾びれが違う
マダイの尾びれの先っちょは黒くなっていますが、チダイの尾びれはくろくなっていません。
えらが違う
マダイのえらは他の部分と同じ色をしていますが、チダイのえらは赤くにじんだ色になっています。
他にも背びれの違いなどありますが、お魚屋さんで触れずに違いを判断するにはこの二つが分かっていれば十分です。
昨日近所のスーパーに行ったらまさにチダイをマダイと表示して売られていました。
似た魚ではありますが別物なので自分で違いを区別できれば間違うことはないですよ。
お祝い時には真鯛は欠かせない
鮮やかな色をしている真鯛は日本人の舌に合う味となっており、見た目にも楽しませてくれる魚です。お祝い時には欠かせない存在ですから、上手に活用していきたいですよね。値段も養殖物であれば安定しているので是非食卓に真鯛を並べて華を持たせてくださいね。