2020年4月15日更新
みかんの旬っていつ頃?みかんの有名な産地
みかんってつい何個も食べてしまいますよね。何となく冬が近づくとみかんの季節と思いがちですが、夏にもみかんは見かけます。そこで今回はみかんの美味しい旬の時期について調べました。有名な産地も一緒にご紹介します。
日本のみかんは全部で8種
そもそもみかんとはミカン科ミカン属の木になる果実です。ミカン属はさらに8種類に分類されています。
ミカン属 | オレンジ類 | ネーブルやバレンシアオレンジなど |
グレープフルーツ類 | グレープフルーツ | |
香酸柑橘類 | カボス、れもん、ライムなど | |
雑柑類 | 夏みかん、はっさくなど | |
タンゴール類 | デコポンなど | |
タンゼ類 | サマーフレッシュなど | |
ブンタン類 | ザボンなど | |
ミカン類 | 温州みかん、紀州みかん、ポンカン、マンダリンオレンジなど |
日本で単純に「みかん」というとそのほとんどがミカン類の温州みかん(ウンシュウミカン)のことを言います。日本を代表する果物です。
日本のみかんの歴史は長く、江戸時代にさかのぼってみると、江戸時代にみかんといえば現代の温州みかんのことではなく、温州みかんよりも小柄な紀州みかんを一般的に「みかん」ととらえて食べていたそうです。
しかし紀州みかんはすっぱくて種もあり食べにくかったことから、だんだんに現在の甘みがあって種もない食べやすい温州みかんが日本の代表的なみかんとなっていったようです。
収穫量は少ないですが紀州みかんもなくなったわけではありません。しかしここでは現在日本で一般的にみかんと示す温州みかんに沿って話を進めていきます。
みかんの旬っていつ頃?
温州みかんは4種にわけて収穫期を迎えます。それぞれの時期がその時美味しいみかんの旬の時期を迎えています。
極早生温州 → 収穫期が9~10月でこの時期が旬です。
早生温州 → 収穫期が10~12月でこの頃が旬です。
中生温州 → 収穫期が11~12月でこの頃が旬です。
普通温州 → 収穫期が1月以降(3月中旬ごろ)でこの頃が旬です。
4種のみかんの収穫期を見ると、収穫が重なる10~12月が最もみかんがたくさん出回るので、ざっくりみかんの旬の時期というなら10~12月がみかんの旬の時期ともいわれます。
ちなみに和歌山を代表する「有田みかん」や愛媛を代表する「愛媛みかん」、静岡を代表する「三ケ日みかん」は各地方が生産した温州みかんのブランド名で、これらのみかんもそれぞれ極早生温州、早生温州、中生温州、普通温州の収穫期があり収穫期にあわせて旬を迎えます。
夏に見かけるみかんはハウス栽培
現在は5~9月にかけてハウスものが安定して収穫されているのでほぼ通年、みかんは市場に出回っています。そのため夏でもみかんが店先に並び、みかんは夏の時期も美味しく味わうことができる果物になっています。
みかんの相場価格は?
みかんはその年によって収穫の多い時期と少ない時期があります。多い年を表年、少ない年を裏年などと生産者らは呼んでいますが、年により生産量が違うので相場の価格も多少変化します。
2016年の東京都中央卸売市場の日報と市場の月報の統計報告を参考にすると10月~2月までは1キロ約300~330円で3月以降は430~450円くらいで取引されています。
消費者への相場の価格は冬の時期は1キロ500~530円、3月以降は630円~650円くらいが相場の価格です。
ハウス栽培のみかんの値段は?
生育の安定しているハウスもののみかんですが、台風の影響など天候の関係などから毎年の出荷量が違います。ハウスみかんは品質的に見ると質の安定性があるので相場の価格はもっと下がりそうですがなかなか下がらないのが現状で、価格は冬時期のものに比べると高い値段で販売されています。
みかんの有名な産地
みかんは日本で最も多く生産されている果物です。関東以南の西の暖かい地方で栽培されています。主な産地のほとんどは太平洋や瀬戸内海に面した沿岸域の地方です。海に面した急斜面で栽培されていますが、その理由は太陽の光を受けやすくすること、水はけをよくするため、乾燥に強いけれど湿気に弱いからです。
みかんの有名な産地と収穫量
みかんは収穫の多い年と少ない年があり生産量は毎年違います。しかしながら、和歌山県、愛媛県、静岡県のこの3県は日本全国のみかんの生産量の約5割をほぼ毎年占めています。
平成27年度の日本のみかんの都道府県別の収穫量は以下の通りです。
順位 | 県 | 収穫量 | 比率 |
---|---|---|---|
1位 | 和歌山県 | 16万200t | 21% |
2位 | 愛媛県 | 12万600t | 16% |
3位 | 静岡県 | 10万1,200t | 13% |
4位 | 熊本県 | 7万4,800t | 10% |
5位 | 長崎県 | 5万3,500t | 7% |
6位 | 佐賀県 | 4万5,100t | 6% |
その他(広島県、愛知県、神奈川県、福岡県、三重県、大分県、大阪府、徳島県、鹿児島県、香川県、宮崎県、山口県、高知県、兵庫県など) | 22万2,400t | 29% |
出典:農林水産省 平成27年産みかんの結果樹面積、収穫量及び出荷量
みかんの旬は冬!でもハウスものも美味しい!
日本で単に「みかん」というと温州みかんのことを言います。歴史は紀州みかんの方が古いですが、食べにくさや酸味の強い紀州みかんに変わり、現在は温州みかんが一般的に「みかん」とされています。みかんの収穫は早いものは9月から始まり4種に分かれて収穫の時期を迎えます。
その収穫期を見てみると、みかんが一番たくさん収穫される時期は10月~12月にかけての冬の時期。しかしながら現在はハウスもののみかんも安定して生産されているので夏の時期も美味しく、通年食べられる果物として堪能されています。みかんの有名な産地は和歌山県をはじめ愛媛県と静岡県は日本のみかんの三大産地です。普通に見かけるみかんですが、今回の知識を頭に入れてぜひ美味しいみかんを堪能されてください。