2017年9月20日更新
米粉の代用にはどんなものがあるだろう?小麦粉は代用になるか?
和菓子や唐揚げの衣などに利用する米粉。美味しいあんこがあるので草餅を作ろうと思ったら米粉を切らしていた!なんってことありますよね。そんな時のために今回は米粉の代用を調べました。米粉の代用はこんなものがあるようです。
米粉とは
米粉とは精白米のうるち米やもち米を粉砕した粉の総称です。穀粉とも呼ばれています。うるち米とは私たちが日ごろ普通に食べている白米のことです。たとえばお米の銘柄でいうとコシヒカリとかあきたこまちとかササニシキなどの白米のことを指します。
うるち米はでんぷんの成分アミロースとアミロペクチンを2対8の割合で含み、炊くと程よい粘りと柔らかさが持ち味です。もち米はでんぷんの成分のアミロースが含まれておらずアミロペクチンだけを含んでいます。そのため粘り気が強くお赤飯やおこわ、おはぎ、ぼた餅などを作るときに利用します。
近年、小麦粉に含まれているタンパク質が食物アレルギーを引き起こす原因となる場合の防止策に小麦粉に代わり米粉を使った製品が注目されています。
上新粉は米粉の一種類
米粉の話をするとよく質問に上がるのは上新粉と米粉の違いについてです。実は上新粉というのはうるち米を粉砕した米粉の一種類なのです。米粉の仲間の一つです。ちなみによく聞く白玉粉はもち米を粉にした米粉の仲間です。
米粉の特徴
代用できる粉を考えるには、まず米粉の特徴をつかんでおきましょう。
- 水分を吸収しやすいので生地はなめらかに出来上あがり、食品はつやをだして、もっちり感を出すことができる。調理法によってクッキーなどはさっくり感を出してくれる
- 癖のない味なので甘いもの、すっぱいものなどいろいろな食材と相性がよい
- きめが細かい粉なので振るう必要がない。但し、白玉粉やもち粉は上新粉に比べるときめが粗い方なので上新粉の代わりに使う場合は、すり鉢などで細かくして使うことをおすすめします。
- 油の吸収率が低いので揚げ物の衣に使うと軽く仕上げることができある。冷えてもサクッと感が失われない
- とろみを付ける作用がある
- 穀類の粉なので小麦アレルギーの心配はない
調理したときに現れる米粉の特徴
米粉の特徴である「とろみをつける」特徴については、調理中だまにくい特徴があります。また揚げ物の衣に使用した場合は粉の粒子が細かいので必要以上に粉っぽくならず油の吸収率が低いのでヘルシーにかつサクッと感を失わず揚げることができます。また冷えても水分を外に出さないのでサクッと感が失われません。主にお菓子に使うことが多い米粉は仕上げた食品に歯ごたえ、つや、なめらかさ、もちっと感を食品に出すことができます。
米粉の代用として使えるか?小麦粉の種類と特徴
お菓子や麺類を作るときの材料には粉類は必要不可欠で、その粉の王道といえば小麦粉は外せない粉類です。小麦のタンパク質が要因となって引き起こされる小麦アレルギーが心配される中でも、小麦粉は全体的に多くの食品に使われています。
この小麦粉は小麦のタンパク質の持つ成分であるグルテンの含有量の違いで薄力粉、中力粉、強力粉の3種類に分類されます。グルテンは食品に粘弾性を出す物質です。この粘弾性の強弱によって、その特徴を生かし食品に利用されます。
薄力粉の特徴
小麦粉の中で一番グルテンの含有量が少ない小麦粉です。粉の粒子が細かく粘弾性が弱いのが特徴です。仕上がった食品にサクッとした食感を与えるほか、食品を柔らかく仕上げます。主にクッキーやスポンジケーキなどの洋菓子、天ぷらの衣などに使われます。
中力粉の特徴
ある程度の粘弾性を持った中力粉。薄力粉と強力粉の中間の性質をしています。主にうどんやお好み焼き、たこ焼きなどに使用されます。
強力粉の特徴
小麦粉のなかで一番グルテンの含有量が多い小麦粉です。粘弾性が強く、もっちりした食感を食品に出すことができます。主にパンやピザ生地、ラーメンなどの中華麺、餃子の皮を作るときにも使われています。
米粉がないときに代用になる粉は
和菓子や衣、とろみを付けるために使う米粉。米粉にはうるち米やもち米を粉砕した粉で、製法の仕方でもそれぞれの粉に特徴があります。代用はあくまでも代わりのものなので、まったく同じ食感を出すことはできませんが、似た性質を上手に利用して代用してみましょう。
米粉の仲間同士で代用する
米粉の代用になる粉は、米粉の仲間同士だと原料がうるち米のものでももち米でも代用しやすいです。だたしうるち米を原料にした上新粉ともち米を原料にした白玉粉を比べてみると粉の粒子の大きさが違うので、上新粉の代用に白玉粉を使う場合は白玉粉をすり鉢などで細かくしてから使うことがおすすめです。
薄力粉で代用する
米粉の代用には小麦粉を代用する場合が多いです。小麦粉の中でも粘弾性の弱い薄力粉は代用しやすい小麦粉です。お菓子、衣に代用できます。中力粉や強力粉は粘弾性があり、とくに強力粉は粘りが強く出る小麦粉なので、米粉の代用にはあまりおすすめできません。ただし、米粉でパンなどを作る場合は代用して問題はありませんが、米粉を使ったパンとは全く同じ食感にはならないことは覚えておきましょう。
とろみや衣には片栗粉で代用する
片栗粉は揚げ物の衣、水で溶かして料理のとろみ付け、麺類、お菓子などに使われる粉です。原料はじゃがいものでんぷんから作られている粉です。昔はユリ科のカタクリの根茎から作っていましたが、自生のカタクリの減少から現在はじゃがいもを原料としています。米粉を使って料理にとろみを付ける場合の代用には片栗粉を代わりに使うことができます。また唐揚げなどの衣の代用に片栗粉を使う場合は片栗粉に小麦粉の薄力粉を混ぜて代用してみましょう。
米粉の代用を上手に活用してみよう
米粉はうるち米やもち米を粉砕した粉の総称なので、米粉の代用というと米粉の仲間同士なら代用しやすいです。近年小麦粉に含まれるたんぱく質が原因で食物アレルギーが心配されていますが、小麦に対してアレルギーがないのであれば、米粉の代用には小麦粉が代用できます。小麦粉はグルテンの含有量の違いで性質が違い3種類に分類されます。米粉の代用には小麦粉の中でも粘弾性の弱い薄力粉がおすすめです。米粉の代用がきく粉!上手に利用してみてください。