2017年9月15日更新

インディカ米とは?その特徴とジャポニカ米とタイ米との違いについて

インディカ米

カレー屋さんに行くと細長い形のご飯が付いてくることありませんか?丸みをおびたお米になれている我々は外国のお米!って印象を受けてしまいますよね。今回はタイ料理やインド料理などに使われているこの細長いお米、インディカ米について調べました。

  1. 目次
  2. インディカ米とは
  3. タイ米とジャポニカ米と何が違うの?
  4. インディカ米のカロリーや栄養について
  5. インディカ米を美味しく調理してみよう

インディカ米とは

タイやインド料理、そしてスペイン料理の人気のメニューのパエリアなどのお米をよく見ると、日頃食べているお米と違い細長い形をしたお米を使っていますよね。その細長いお米をインディカ米といいます。短く丸っぽい形をしているお米になれている私たちにすると、なんだかお米の偽物のように思ってしまいますが、インディカ米は世界のお米の生産量の約85%以上を占めているお米なのです。

インディカ米の特徴は?

見た目の特徴は6.5~7.5mmほどの長さの細長い形をしています。色は私たちが普段食べているお米と同じような色合いです。砕けやすい特長があり、焚くと粘りも少なくパサパサしているのが特徴です。独特の匂いがあり、そのまま白米として食べるより、カレーやピラフ、パエリアなど香辛料をきかせて味付けして食べることが多いです。

インディカ米は主にインドからバングラディッシュに及ぶ南アジア、タイを中心としたインドシナ半島、中国中南部、インドネシア、カスピ海、ラテンアメリカなど、気温の高い地方で生産されています。日本や韓国ではほとんど生産されていないので、日本で購入できるインディカ米は輸入物がほとんどです。日本の白米が生産不足になったころ、タイや中国から大量にインディカ米を輸入しましたが、日本の白米に比べると食感も香りも違い、味や調理法が日本人に合わず消費が伸びませんでした。その後日本の米事情の回復とともに在庫に余ったインディカ米は家畜の肥料として使われた時代もありました。

タイ米とジャポニカ米と何が違うの?

世界のお米は米のイネの種類で分類するとジャポニカ種とインディカ種の2種類に分類されます。タイ米はインディカ種から採ったお米で、インディカ米を通称でタイ米と呼んでいます。すなわちインディカ米とタイ米は同じお米のことです。

ジャポニカ米の特徴は?

ジャポニカ米はジャポニカ種というイネから採ったお米で、日頃私たちが食べている白米はほぼ100%ジャポニカ種のジャポニカ米です。水分を含ませそれに熱を加えると粘りやツヤが出ます。外見は白く透明感があり、短く丸みがあるのが特徴です。主な原産国は日本、朝鮮、中国の一部(東北部)、アメリカ西海岸などですが、近年では和食ブームによって世界各地で作られています。食べ慣れているジャポニカ米ですが、ジャポニカ米の世界の生産量は約15%にすぎません。

お米を種類で分類すると

お米の呼び名は色々あり迷ってしまうので、ここで一度頭の中を整理しておきましょう。お米はイネの実から摂った穀物で玄米と精白米に分類されます。それ以外にイネの種類によって分類する仕方もあります。イネの種類で分類するとインディカ種とジャポニカ種の2種類に分類され、それぞれのイネからできたお米をインディカ米、そしてジャポニカ米と呼んでいます。

さらに白米は白米の成分のデンプンの中のアミロースを含んでいるかどうかでうるち米ともち米に分類されます。うるち米とは私たちが日常食べているいわゆる白いお米です。コシヒカリとかあきたこまちという呼び名はうるち米の中の銘柄の呼び名です。インディカ米は白米と並び精製されたお米になります。パサパサした食感のインディカ米ですが、インディカ米もでんぷんの成分のアミロースをたくさん含んでいるものもあり、インディカ米のうるち米や、アミロースを含まないもちっとした食感のもち米があります。

インディカ米のカロリーや栄養について

インディカ米の栄養を食品成分表2017(女子栄養大学出版部、文部科学省「日本食品成分表2015年版(七訂)」準拠)で調べると、インディカ米は食品名こめの種類の精白米の中に分類されています。それによるとカロリーは100gあたり369kcal、栄養素は炭水化物、ミネラル(マグネシウムやカリウムなど)、ビタミンを含んでいます。インディカ米の糖質は100gあたり78.7g(炭水化物から水溶性と不溶性の食物繊維の総量を引いたもの)です。普通私たちが食している日本のお米(うるち米・銘柄で言うとコシヒカリやあきたこまちなど)のカロリーは100gあたり358kcal、糖質は77.1gなので、インディカ米の方が少しカロリーも糖質も高いようです。

インディカ米を美味しく調理してみよう

インディカ米はインディカ種のイネから採ったタイ米のことです。ちょっと匂いがありパサパサしていますが、世界では85%以上に上る生産量を誇っているお米です。少し粘りがあって短く丸みのある白米のうるち米になれている日本人にとっては、嗜好が合わないかもしれません。しかし食生活に恵まれた日本にはインド料理やタイ料理、ヨーロッパやアメリカのお料理も美味しく楽しめるお店がたくさんあります。インディカ米の美味しいメニューを楽しみ、ぜひご家庭でも美味しいレシピに加えてみてください。