2017年4月19日更新

西京味噌とは？　その特徴と白味噌との違いについて

日本の代表的な調味料と言えば「味噌」ですよね。味噌は地域によって「赤味噌」を使用するところと、「白味噌」を使用するところがありますが、白味噌の中でも「西京味噌」という味噌について詳しくお伝えしていきます。

目次
西京味噌とは？
西京味噌の作り方
西京味噌の使い方や代用品は？
まとめ

西京味噌とは？

西京味噌にはどのような特徴があるでしょうか。一般的な白味噌との違いはその甘さと塩分の低さにあります。

京都を中心として関西で作られる甘口味噌

西京味噌は京都を中心に、関西で作られる甘口の白味噌のことです。関東では白味噌というと、きちんとしょっぱくて、味噌汁などに使われる味噌をイメージすると思いますが、京都では白味噌と言えば甘い西京味噌のことなのだそうです。

甘い味噌なんて、味噌汁も作れないではないか、と関東の人は思うかもしれませんが、関西では西京味噌でお味噌汁を作ることもあります。その場合は、出汁を濃い目にとったり、味噌自体も多めに入れたりするようですが、西京味噌で作る味噌汁もまた、香り豊かで美味しいのです。文化の違いって面白いですよね。

塩分は低く、甘い味が特徴

米味噌は米麹を使って作られますが、とくに西京味噌は米麹が多く配合されています。物によっては水飴が配合される事もあるため、とても甘い味のものもあります。通常の白味噌の塩分が12%前後であることに対し、西京味噌は塩分が5%前後でとても低いのが特徴です。

西京味噌の作り方

西京味噌は関西の甘い味噌ということがわかったところで、次はそんな西京味噌の作り方について調べてみました。

米麹をたくさんつかって作られる

味噌は麹を使って作られます。例えば米味噌なら米麹、麦味噌なら麦麹、といった具合にです。そしてその麹の量によって、風味が全く変わってきます。西京味噌は、この麹の量がとても多いのが特徴です。

作り方は、まず、洗浄した米を蒸し上げ、その米に麹をつけて米麹にします。次に、味噌の原材料のほとんどを占める大豆を洗浄して蒸し上げ、つぶしてから先ほどの米麹と混ぜ合わせます。それを桶に仕込み、じっくりと熟成させると米味噌、いわゆる白味噌になります。この過程で、麹の量を増やすことで、西京味噌になるのです。

水飴を配合して甘く

また、甘い西京味噌は、上記工程にプラスして、水飴を配合することも多いです。甘くて風味豊かな西京味噌を試したければ、水飴いりのものを選ぶと良いのではないでしょうか。

西京味噌の使い方や代用品は？

西京味噌は一般的な白味噌よりも甘いことがわかったところで、そんな西京味噌の使い方について調べました。また、ご家庭に西京味噌がない時の代用品についてもお伝えします。

お魚を西京味噌漬けにしていただく

鮭や鰆、銀鱈など、白身魚の西京味噌漬け焼きは絶品です。しかも、作り方は簡単。西京味噌をみりんでのばしたたれに魚を漬け込んでから焼くだけ。焦げやすいので味噌をつけすぎたまま焼くことはしないように注意します。また、弱火で焼きます。魚が甘じょっぱく、深い味わいになってとても美味しいですよ。

里芋に西京味噌をのせて焼くだけでもおいしい

西京味噌の使い方としてお試しいただきたいのが、里芋の西京味噌のせ焼きです。こちらもかなりシンプルな料理ですが、シンプルだからこそ、味噌や里芋の味わいを楽しめます。里芋は皮をむいて三等分にし、軽く電子レンジで加熱してから団子のように串にさします。西京味噌をちょとずつ乗せて、魚焼きグリル等でこんがり焦げ目がつく程度に焼けば出来上がりです。

お雑煮を西京味噌仕立てにしてみる

京都のお雑煮は西京味噌仕立てです。お雑煮は地域の味がはっきりと出るものですが、京都のお雑煮は味噌仕立てで、風味豊かになっています。お試しいただいたことのない方は是非一度、お正月に作ってみてはいかがでしょうか。上品でコクのある味わいはクセになるかもしれません。

西京味噌がない場合の代用品には白味噌+砂糖やみりん

関西の方なら西京味噌は常備調味料としてご家庭にあるでしょうが、関東の人などは西京味噌を置いていない家庭も多いのではないでしょうか。それでも西京味噌を使ってみたいという方に、西京味噌の代用品についてお調べしました。

西京味噌は普通の白味噌にくらべて甘いので、その甘さを足してあげることが重要です。ですから、白味噌にプラスして砂糖やみりんを加えてあげると、西京味噌に近い味わいになるでしょう。また、料理酒を加えると香りも近づきます。代用品で味わいを再現してみてから、気になるようなら本物を買っても良いかもしれませんね。