2017年6月21日更新
料理酒の代用には何が使える?みりんや日本酒、焼酎は代用できるか?
お料理にコクや風味を加えてくれる料理酒。手頃な価格で購入しやすく便利な調味料ですよね。今回は料理酒を切らしてしまった時に代用できるものを調べてみました。みりんや日本酒、焼酎を代用する時はどのように使えばいいのか見てみましょう。
料理酒の効果
料理酒を広いカテゴリーで捉えると、アルコールを含んでいる調味料すべての総称で、みりんも合成清酒も料理用に醸造された料理用清酒も、「料理酒」の仲間ですが、ここでは日本酒に塩や酢などを加えて飲用には向かない処理をされた「加塩料理酒」を「料理酒」としてその代用になるものを見ていきましょう。
まずはその料理酒が切れてしまった時に代用できるものを探す上で、料理酒の効果を知ってその効果に近い働きをしてくれるものを代用に使わなければ意味がありません。まずは料理酒が料理にもたらす効果を知っておきましょう。
お料理への効果
- お料理にコクや旨み、甘みをつける
- アルコールの成分の効果で肉や魚など素材の臭みをとる
- アルコールの成分の効果で加熱することで素材から水分が出てしまうことを防ぎ、素材を柔らかく仕上げる
- アルコールの成分の効果で料理に加える調味料を素材に吸収しやすくし、味がしみやすくなる
- 料理酒の酸味や塩味が複雑に絡み合い、料理の味をまろやかにする
- 原料の日本酒が料理に豊かな香り付けをしてくれる
料理酒がないときに代用できるもの
料理酒の効果を理解したうえで、料理酒に代わるものを探してみましょう。こんなものが代用に使うことができます。
みりん
みりんの仲間にはアルコールを約14%含んだ本みりんと、アルコール分が1%未満のみりん風調味料というものがあります。本みりんを料理酒に代用する時は、アルコール度数がほぼ同じなので、みりんを代用することは同様のアルコールの効果へも期待できますが、料理酒には塩分が含まれているので、本みりんを代用する時は調理する時に塩や醤油などを加えて味を整えて使うと料理酒の代わりに使えます。
またみりん風調味料はアルコールがほとんど含まれていないので、料理酒に含まれているアルコールの効果は期待できません。しかし糖分の多い調味料なので甘味を付けることやツヤや照りを出すことでは代用できます。またみりん風調味料も塩分は含まれていないので、調理に使う塩や醤油などの調味料などの分量をレシピより少し多く使いに味を調整してください。
日本酒
料理酒のアルコール成分の基本の日本酒を代用して使います。日本酒を料理酒の代用としたときは、風味とアルコールの効果の代用には期待できますが、日本酒は飲用を目的としたものなので塩や酸味がありません。素材の臭みをとったり、風味付けはできますが、アルコールの効果のほかに、料理の味を濃くしたり料理に甘みを出したい時は砂糖やハチミツ、お酢などの調味料を加えて使うと、料理酒の代わりにします。
実際、料理酒を使わず、日本酒に砂糖などの調味料を加えて調理している方も多いですが、料理酒は酒税がかからない分、価格が安いのとお酒を取り扱っていない一般のスーパでも購入できる便利さは料理酒が便利に家庭で使われる点です。
焼酎
焼酎を料理酒の代用に使う場合はアルコール度数に気をつけて使わないとなりません。焼酎のアルコール度数は平均20~25度と言われます。料理酒はアルコールが14度(14%)なので、同量使うとアルコール臭が強く出てしまうので、量を控えるか、焼酎のアルコールを飛ばして使うことです。また焼酎も飲用が目的なアルコールなので原料からの風味やコクはありますが、塩分や甘みはありません。料理酒の代用に使い場合は焼酎に砂糖やハチミツ、塩などの調味料を加えて代用してください。
海外で料理酒というと?
日本にはお酒に甘みを加えたり塩を加えた酒類調味料があり、お料理にコクや風味や甘さを加えるのに便利ですが、たとえばフランス料理を見てみると、やはりアルコールで肉や魚の臭みを取ったり、風味をつけることはありますが、酒に糖分や塩分を加えた調味料はありません。
西洋料理ではよくワインを使い、ワインのアルコールで素材の臭みを防止したり風味付けをしますが、特別調理用ワインというものはありません。西洋料理の旨みやコクは色々な素材を使って煮出しただし汁が基本です。またアルコールの効果にはもちろん期待して調理しますが、ワインやブランデーを単独で調理に使い味付けします。
料理用ワインと日本の料理酒の違い
実際のところ、日本のスーパーには「料理用ワイン」と書かれたものが販売されています。しかし料理用ワインとは、砂糖などの調味料をワインに加えるのではなく、ぶどう果実の熟成の仕方で甘味を出したものや渋味をくわえて料理用として用いており、飲用として飲めないわけではありません。それに対して料理酒は日本酒にぶどう糖やショ糖などの糖分や塩、酢などの調味料を加えて飲用には向かない処理がなされているものです。
料理酒にワインを代用する場合
ワインのアルコール度数は料理酒とほぼ同じの14~15%であるため、アルコールの効果に期待する場合は、料理酒の代用に使えます。ただし、ワインは原料がぶどうであるため、料理酒とは風味が少し違うものになってしまうことは考慮してください。またブドウからくる酸味や甘みはありますが、料理酒に比べると弱いので、ハチミツなどを使って味を整えて代用しましょう。
料理酒を上手に代用してお料理上手になりましょう!
煮物や焼き物に便利に使える料理酒。価格も手ごろで購入しやすい調味料です。もし切らしてしまった時はみりんや日本酒、焼酎に砂糖や塩などの調味料をプラスして代用できます。ワインもアルコール度数が似ているので代用できますが、原料の違いから風味が変わってしまうことは頭に入れておきましょう。料理酒の代用!上手に使ってみてください。