2016年11月10日更新

キシリトールのアレルギー発症や効果

キシリトール

ガムや飴、タブレットなどの商品に使われているキシリトールは虫歯予防に効果がある糖アルコールの一種で、天然甘味料として広く使われています。

  1. 目次
  2. キシリトールとは
  3. キシリトールの効果。血糖値上昇を抑える効果も?
  4. キシリトールの過剰摂取による副作用

キシリトールとは

ガムや飴、歯みがき粉などに含まれているキシリトールは別名キシリットと呼ばれ、化学式はC5H12O5で表します。

1997年4月に厚生労働省より食品添加物として許可された人工甘味料です。人工甘味料は2種類に分けることができ、地球上の食品に存在しない甘味成分を人工的に作った「合成甘味料」と自然の素材成分で作つた「糖アルコール」に分けられます。

キシリトールは糖アルコールの一つで、イチゴやナスなど野菜や果物の中にも含有されている天然素材の甘味料です。野菜や果物だけでなく、人間の身体の中にも存在し、肝臓で1日あたり15gほど作られています。

ガムなどに使用されるキシリトールは野菜や果物から抽出したものではなく、白樺の樹液やトウモロコシの芯を原料にして作られています。

キシリトールの効果。血糖値上昇を抑える効果も?

キシリトールは砂糖と同等の甘さがありますがカロリーは砂糖の4割程度で、他の糖分とは異なり、虫歯予防や非ウ蝕誘発性(虫歯を起こす効力がない)が特徴の甘味料です。

虫歯は、歯の再石灰化が行われていれば虫歯になりにくいと言われています。ガムを噛むことで唾液が多く分泌され、この唾液により再石灰化が促されます。キシリトール配合のガムを噛むことで唾液が分泌され、再石灰化が進み、その結果虫歯になりにくくなります。

また、キシリトールは他の糖に比べて消化吸収が1/2程度と遅いので、食後の血糖値の急な上昇を抑える効果やそれに伴うインスリンの分泌を抑える効果が期待できます。ただし、血糖値の上昇は砂糖ほどではありませんが上昇はします。キシリトールと同じ糖アルコールの中で、血糖値を上昇させない天然由来の糖質はエリスリトールだけです。

キシリトールの過剰摂取による副作用

人工甘味料であるキシリトールは安全性が高く1日の摂取量は決まっていませんが、1日に20~30gほどの量を過剰摂取すると、副作用として腹痛や下痢を引き起こしやすくなります。

また、キシリトールの原料に白樺の樹液を使用しているため、花粉症の一種である白樺アレルギーの人が食べると、くしゃみや目、鼻のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす可能性があります。発祥例は少ないですが、平成25年5月10日にテレビや新聞で一部の人にキシリトールはアレルギー症状が発祥すると報道されています。幼児や妊婦、授乳中の方は摂取量などを十分注意して摂取することをおすすめします。