2016年11月1日更新

ミョウバンの毒性。菓子業界では使用自粛

ミョウバンと聞くと、学生時代に理科の実験で扱った記憶のある人もいるのではないでしょうか。誰もが一度は扱ったことがあるはずの物質ですが、毒性があるとされているという事実についてご存知でしょうか。

  1. 目次
  2. ミョウバンとは
  3. ミョウバンの成分や効果
  4. 食品添加物としての用途
  5. ウニが臭うのはミョウバンが原因?毒性や危険性も?

ミョウバンとは

ミョウバンとは、硫酸カリウムアルミニウムのことで主に食品添加物などとして広く使用されています。

ミョウバンは水への溶解度を示す実験で用いられることがありますが、高温になるほどよく溶けるという性質があります。この性質を利用して、ミョウバンは様々な形態で商品化されています。

一般的に食品添加物として使用されることの多いのはカリウムミョウバンで無水化(水分を取り除いた)したものを焼きミョウバンといいます。

ミョウバンの成分や効果

ミョウバンは、ボーキサイトに硫酸を加えて硫酸アルミニウムを作り、これに硫酸カリウムを加えて200℃に熱し無水化させて作られます。

ミョウバンには私たちの生活に役立つ様々な性質があります。特に、水に溶かすとその用途はさらに広くなります。

代表的なものとしては、アンモニア臭などに対する消臭効果です。アルカリ性を示すアンモニアに対して、ミョウバンを水に溶かしたものは弱酸性を呈するため、ちょうど中和されることで臭いが消えるのです。
デオドラント製品や芳香剤にも用いられているほど昔からその効果は知られています。

ミョウバンは、ドラッグストアなどで安価で販売されているので、自分でミョウバン水を作製して、匂いが気になる部分に垂らしたり、吹きかけたりしてみるのも良いでしょう。ただ、肌に直接つける際は敏感な部分であると、かぶれなどの副作用が出ることもあるようなので、気になる場合は他の部分でパッチテストをしてみた方が良いでしょう。

ミョウバンはその他にも食品添加物として幅広い用途で用いられたり、写真の定着剤、消火剤、皮なめし剤として使用されたりすることもあります。さらに、殺菌作用や収斂作用を利用して医薬品や化粧品に用いられることもあるのです。

食品添加物としての用途

ミョウバンは膨張剤として使用されますがミョウバン自体にガスを発生させたりといった現象は起こりません。
ではなぜ膨張剤として使用されているのでしょうか。

膨張剤として使用される理由

ミョウバンは一般的に膨張剤(ベーキングパウダー、ふくらし粉)として使用されます。

膨張剤として重曹を使用した場合、使用した食品がアルカリ性になりアルカリ特有の味とニオイがします。ミョウバンは水に溶けると弱い酸性を示すため重曹に混ぜて使用することで中和させることができるのです。

ミョウバンは安価で水と出会っても強い酸性になることもないので好都合ということでしょうか。

また膨張剤以外の使用用途としては色付けの安定剤、煮崩れ防止、品質安定剤として使用されます。

ウニが臭うのはミョウバンが原因?毒性や危険性も?

ウニを食べる際に、独特の臭いや苦味を感じたことのある方もいらっしゃることでしょう。それは、ウニの型崩れ防止と保存性を高めるための食品添加物としてミョウバンが用いられているからかもしれません。

ミョウバンは、その他にもナスの漬物や麺類、ホットケーキミックスなどに含まれているベーキングパウダーなど、私たちに身近な様々な食品に使用されています。

しかし近年、ミョウバンには成分中にアルミニウムが含まれているため、人体への影響を懸念する声が多く上がっているのです。特に、大人に比べて身体が未発達な子どもへの影響が心配されています。現に、厚労省はミョウバンが私たちの生殖系や神経発達に悪影響を与えるとして、平成25年には菓子業界にミョウバンの使用自粛要請を出したのです。

ただ、食品として摂取する場合は、量が過剰でなければ健康に直接的に害を与えるものではないという見解もあるので、大人が摂る分にはあまり神経質にならなくても良いかもしれません。