2017年2月2日更新

上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの違いとは?

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私たちの食生活に欠かせない甘味料、砂糖。
飲み物に、料理にと、砂糖は大活躍で、どこの家庭にも必ずあるのではないでしょうか。
ですが、砂糖と一口に言ってもその種類は様々。さらさらした白い砂糖、ちょっと粒の大きなグラニュー糖、お菓子にふりかけてあるとても細かい砂糖など、ぱっと思いつくだけでもいろいろありますよね。
これらの砂糖、一体どういった違いがあるのでしょうか。味は? 使い方は? そもそも、みんな同じ原料から作られる砂糖なのでしょうか。

  1. 目次
  2. 【特徴】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの特徴とは
  3. 【栄養成分】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの栄養成分とカロリーは?
  4. 【使い道】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの使い道とは
  5. 【代用】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれ代用できる?
  6. 【まとめ】細かい違いはあれど、どれも砂糖は砂糖

【特徴】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの特徴とは

サトウキビとテンサイ

上白糖も、グラニュー糖も、三温糖も原料は同じで、サトウキビやテンサイから作られます。
砂糖の甘味はショ糖という成分なのですが、これは、サトウキビやテンサイを精製することでブドウ糖と果糖が結合し、できるものです。
日本では、砂糖といえば一般的に上白糖を指しますが、世界ではグラニュー糖を指すことが多いです。

グラニュー糖

グラニュー糖はショ糖の純度が最も高い砂糖で、その割合はなんと99.9%。
淡白でクセのない甘さなので、世界中で愛用されています。

上白糖

精製の最終段階で、1.3%ほど転化糖がまぶされる砂糖。
転化糖とは、ショ糖を果糖とブドウ糖に加水分解したもので、そのぶんショ糖の純度は下がります。
水分が加えられるので、しっとりした感触になるのが特徴です。

三温糖

グラニュー糖や上白糖を精製すると、あとに糖蜜と呼ばれるものが残ります。
この糖蜜をなんどか加熱して作られるのが三温糖。したがって、ショ糖の純度は三つのうちで最も低いです。
ちなみに、三温糖がブラウンなのは、加熱したときにカルメラが形成されるからです。

【栄養成分】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの栄養成分とカロリーは?

上白糖も、グラニュー糖も、三温糖も、含まれる成分は変わりません。
どれも炭水化物のほか、ナトリウム、カリウム、カルシウム、銅などのミネラル分が含まれています。

三温糖が一番身体にいい?

白い砂糖よりも三温糖のほうが身体にいいという話を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
これは、上白糖やグラニュー糖を精製するときには取り除いてしまう糖蜜が三温糖には含まれているから。
とはいえ、ミネラルの含有量がわずかに高いというだけで、成分に違いがあるわけではありませんし、数値が驚くほど違うわけでもありません。

また、三温糖がブラウンなことから、「三温糖は、上白糖やグラニュー糖のように漂白されていないから安心だ」という人もいるようですが、上白糖もグラニュー糖も漂白されているわけではありません。
先ほど、上白糖やグラニュー糖を精製するときには糖蜜を取り除くといいましたが、このように、これらの精製時には徹底して不純物が取り除かれるため、着色されずに白く見えるのです。

上白糖、グラニュー糖、三温糖のカロリーは?

100gあたりのカロリーは、上白糖で384kcal、グラニュー糖で387kcal、三温糖で382kcalです。

【使い道】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれの使い道とは

グラニュー糖

淡白でクセがないので、料理の風味を邪魔せずに甘味だけを加えることができます。
そのため、世界各地でオールマイティに使われている様子。溶けやすいので、日本でも、コーヒーなどの飲み物に入れるときはグラニュー糖を使う場合が多いです。
また、その焦げ付きにくさからお菓子作りにも適していると言われています。

上白糖

グラニュー糖ほど淡白でも、三温糖ほどコク深くもない上白糖は、日本で一番よく使われている砂糖です。
あらゆる料理に幅広くもちいられます。

三温糖

三温糖には、上白糖やグラニュー糖に含まれていない糖蜜などが入っています。
そのため、ほかの二つよりもコクの深さや風味の豊かさが感じられるでしょう。
これにより、味に甘味や深みを加える目的で、煮物や佃煮などにもちいられることが多いです。

【代用】上白糖・グラニュー糖・三温糖。それぞれ代用できる?

飲み物や、煮物など、それぞれの用途を述べましたが、上白糖も、グラニュー糖も、三温糖も、すべて砂糖です。
家庭ではすべての砂糖を常備しておくのも難しいでしょうし、基本的にはあるものを使えば大丈夫です。上白糖も、グラニュー糖も、三温糖も、それぞれの代用にして大丈夫でしょう。
ただ、グラニュー糖が淡白で、三温糖がコクがあり、上白糖はその中間ということだけ覚えておいたほうがいいかもしれませんね。
つまり、三温糖の代わりにグラニュー糖を使った場合はコクが足りないのでほかのものを足すとか、グラニュー糖の代わりに三温糖を使う場合は風味が増すので全体の味を控えめにするとか、そうやってバランスをとったほうがいいでしょう。
また、上白糖やグラニュー糖の代わりに三温糖を使う場合、うっすらと色がつくことがあります。

代用がきかないケースもある?

基本的にはどの砂糖を使っても大丈夫ですが、お菓子作りには代用がきかない場合があります
なぜなら、上白糖や三温糖は水分を含んでいるから。
そのため、サクサクした仕上がりを目指す焼き菓子などは、大抵のレシピでグラニュー糖を指定しているはず。これを上白糖や三温糖で代用すると、ベタベタした仕上がりになってしまうのです。
ただ、じょうずに量を調整すると、しっとりした味わいの焼き菓子を作ることが出来るので、お菓子作りに慣れている人は、あえて上白糖などを使ってみるのもいいかもしれませんね。

【まとめ】細かい違いはあれど、どれも砂糖は砂糖

上白糖、グラニュー糖、三温糖ともに、見た目も質感も違いがあります。
そのため、用途にもとくに向いているものはありますが、どうしてもそれでなくてはならないというわけではありません。それぞれの特徴さえ知っていれば、どれでもじゅうぶん代用になるのです。
安心して、家庭にある砂糖を使っていろいろなレシピにチャレンジしてみてください。