2018年2月13日更新

羅漢果(ラカンカ)は天然の甘味料!羅漢果の食べ方や効能は?健康への危険はあるか?

羅漢果(ラカンカ)

近年肥満による生活習慣病や糖尿病の食事対策で砂糖に代わる甘味料が家庭でもよく使われるようになりました。その一つが天然甘味料の羅漢果です。今回は羅漢果について調べました。羅漢果の食べ方や効能、気になる体への危険性をお伝えします。

  1. 目次
  2. 羅漢果(ラカンカ)とは
  3. 羅漢果のエキスは砂糖の50倍の甘さ
  4. 羅漢果の食べ方
  5. 羅漢果の効能は
  6. 羅漢果は副作用があるのか?
  7. 羅漢果を食生活に摂り入れて病気予防しよう

羅漢果(ラカンカ)とは

羅漢果は特有の強い甘味を持つ植物性の天然の甘味料です。中国の南方の広西壮族自治区の桂林周辺でしか生育しないウリ科の多年草つる性の植物です。羅漢果は直径5cm前後のボール状の形をしていて、生の羅漢果の表面は光沢のある濃い緑色をしています。中国政府の国家保護植物に指定されているので、生の羅漢果は国外へ持ち出すことが禁止されています。そのため日本の店頭で販売されている羅漢果は、すべて茶褐色の乾燥している羅漢果もしくはエキスになったものです。

砂糖の代替甘味料として注目されている羅漢果のカロリーは?

羅漢果の甘味成分は体内で吸収されずに排出されてしまうので、羅漢果は体内でエネルギー源とならないため、羅漢果のカロリーはゼロカロリーです。血糖値も上げないという報告があげられていることから、羅漢果は糖尿病の食事療法の対策、また肥満が引き起こす生活習慣病の予防のための食品に、砂糖に代わる代替甘味料として使われています。

羅漢果のエキスは砂糖の50倍の甘さ

日本で手に入る羅漢果は乾燥したものかエキスになったものです。羅漢果のエキスは羅漢果を煮だしてとったものです。砂糖の約50倍もの甘さがあります。羅漢果のエキスは乾燥の羅漢果と同様に血糖値を上げずインスリンの分泌に影響しない、エキス状の甘味料として利用されています。

近年、羅漢果を取り扱う製造業者より、甘味が砂糖の300倍もあるさらに甘味の強い高純度羅漢果エキスが販売されるようになりました。羅漢果から煮だしてとったエキスから不純物を取り除いて濃縮して生成したものです。少量で甘味を強く出すことができるとこれも注目されています。しかし価格が高価なのは残念な点です。

羅漢果の食べ方

ゼロカロリーで血糖値を上昇させない羅漢果は、食品のカロリーを抑えたいまたは糖尿病で糖分を気にする方などが、砂糖に代えて食品に加えて食べます。その食べ方はたとえばこんなように利用されています。

  • 朝食のパンにふりかける
  • プレーンヨーグルトや牛乳や豆乳に加えて飲む
  • 甘味の足りない果物や酸味のある果物、たとえばイチゴや柑橘類などにふりかける
  • 各料理の甘味のつけや隠し味
  • 肉や魚の下処理
  • 漬物、和え物、酢の物の隠し味
  • 羅漢果を少量ぬるま湯に溶いて冷水を足して羅漢果ジュースにする
  • コーヒーや紅茶に砂糖の代わりに入れる
  • ぜんざいやお汁粉の甘味料にする

羅漢果100%のタイプはこんな工夫をして食べよう

羅漢果の甘味は独特のクセのある味です。そのため100%羅漢果を使用した濃縮エキスなどは、食品に加えると思い通りの味にならないことがあります。コーヒーなど飲み物のみならず料理に加えるときは、少々面倒でもその都度希釈して利用しましょう。

羅漢果の効能は

羅漢果の効能の大きな特徴は活性化酵素を抑制し抗酸化作用が強いことです。

羅漢果が生育する環境は降雨量の多い亜熱帯地帯で、日照時間が短く水はけのよい中国の特定地域です。昼夜の気温差が大きい地帯の中で、日中紫外線を大量浴びるため活性酸素を大量に発生することを防ぐ能力が自然に養われ、活性酸素の消去作用が抜群に高い植物に進化したのが羅漢果なのです。活性酸素を抑制することで抗酸化作用に優れており、その効能は色々な病気の予防に効果が期待されています。

活性酸素を抑制する抗酸化作用の効能

活性酸素を抑制することで肝機能障害の予防に効果が期待されています。また高血圧や心筋梗塞などの生活習慣病の予防への期待、肌のシミやシワなどを軽減する身肌効果が抗酸化作用の効能から期待されています。また羅漢果の抗酸化作用はアレルギーやアトピー炎の予防にも期待されています。

糖尿病への対策

血糖値を上げない甘味料なので糖尿病の方もカロリーを気にせず安心して利用していただけます。カロリーがゼロなのでダイエット効果も期待できます。

脳機能障害への効能

羅漢果の甘味成分は脳関門を通過し脳内の活性酸素を除去する効能があるといわれています。山形大学の研究所は動物実験から羅漢果の甘味成分が血液脳関門を通過することを発見したと報告したことで、脳機能障害の予防に期待されています。たとえばボケ防止、脳梗塞や脳血栓の予防に羅漢果の効能は期待されています。

腸内の善玉菌を活性化する効能

羅漢果は腸内の善玉菌を増やす効能があると言われています。腸内に善玉菌が増えることで腸内環境を整えてくれます。また羅漢果は腸内環境が整うことに併せ食物繊維が豊富なので整腸作用に優れ、便秘の改善に期待されています。便通がよくなることでダイエット効果も上がることが期待されます。

咳止めへの効能

羅漢果は咳を抑制する効果があると言われています。のど飴などの甘味に羅漢果が利用されるのも咳止め効果があるためです。羅漢果の生育地である中国では昔から羅漢果は咳止めやのどの炎症を鎮める生薬として利用していましたが、この点に着目した日本の岡山大学医学部のチームが、その実験の結果から「羅漢果が脳組織の中の活性酸素を消去・抑制する作用がある」という結果を報告し、活性酸素を消去・抑制することで身体の酸化を防ぎ同時に炎症(のどの炎症を含む)、その他の症状に大変効果的であると報告にあげています。

羅漢果は副作用があるのか?

羅漢果は体内に蓄積されることがなく、その成分は排出されてしまうので副作用はほとんどないと言われています。ただ活性酸素を消去・抑制する抗酸化作用がとても強いので、一気に代謝が改善されるけれど、それにより稀に一時的に湿疹が出るとか血圧が上昇する、血糖値が上昇するなどの身体反応が起こる場合があります。そのようなときは摂取を減らすなど様子を見るようにし、改善しないようなら医師の診断を受けるようにしてください。

カロリーゼロでも太ってしまうことがある

カロリーゼロの甘味料ですが、食品に甘味を十分つけることができる羅漢果。甘いものを食べることで神経伝達物質であるドーパミンが放出されて、体がいままでの量では物足りなさを感じ、今まで以上に甘いものを欲するようになり、その結果、過食につながることがあります。いくら羅漢果がカロリーゼロの甘味料でも、食べすぎて太ってしまうことがあります。

羅漢果を食生活に摂り入れて病気予防しよう

羅漢果は植物性の自然派の天然の甘味料です。日本で手に入る羅漢果は乾燥したものかエキスです。羅漢果の甘味成分は体に吸収されず排出されてしまうので、カロリーはゼロ。しかも血糖値を上げることのない甘味料で、効能は活性酸素を消去する抗酸化作用が大変強く様々な病気の効果に期待されています。糖尿病の方でも安心して利用でき、肥満防止やダイエット中の方にもおすすめの砂糖の代替甘味料です。羅漢果を上手に食事に摂り入れ健康な食生活を計画してみてください。