2017年6月6日更新

ブイヨンとは?ブイヨンの成分や使い方について

ブイヨン

洋食の味の決め手となるブイヨン。旨みが詰まった煮汁でお料理に味のポイントを決めてくれることはご存知のことと思います。日常使うには固形ブイヨンも便利ですね。さて今回はそんなブイヨンの今さら聞けない成分や使い方など基礎知識をおさらいしておきましょう。

  1. 目次
  2. ブイヨンとは
  3. ブイヨンの使い方
  4. ブイヨンの保存方法
  5. ブイヨンを上手に保存して活用しよう

ブイヨンとは

主にフランス料理のスープに基礎に使われるブイヨン。フランス語のつづりはBouillonと書きます。お肉や香味野菜を煮出してとった洋風のダシ汁です。フランス料理ではお肉や香味野菜からとっただしを、ポタージュなどのスープのベースにするものをブイヨンといい、ソースのベースにするものをフォンと呼んでいます。ブイヨンはソースのベースに使うフォンより野菜の味が強く出ています。

ブイヨンの材料と作り方

牛すね肉、牛の脛骨などの骨、鶏肉、鶏ガラ、玉葱、人参、セロリやポワロ(または長ネギ)などの香味野菜、パセリ・タイム・ローリエ・エストラゴンなどを束ねたブーケガルニの材料を、水から弱火で長時間かけて煮込んで作ります。煮込んでいる最中にでてくるアクはきれいに取り除かなければならず、材料費と手間のかかる大変贅沢なだし汁といえます。

野菜くずだけでも美味しくる作れるブイヨン

某ホテルの総料理長は家庭向けに野菜だけで簡単に作れるブイヨンのレシピを紹介しています。家庭の冷蔵庫の野菜室に余っている野菜を、ちょっとしてポイントを押さえるだけで野菜の旨みが詰まった美味しいブイヨンが取れると、一般の家庭向けに野菜のブイヨンを紹介しています。

材料は家庭に余っている野菜くずだけです。玉葱、人参、キャベツ、長ネギ、大根、カボチャ、セロり、レタス、きのこ類など何でも使えます。ポイントは、水と一緒に野菜を入れて冷たい状態で火にかけることです。水から煮込むことで野菜の旨みをたっぷり煮出すことができます。沸騰したお湯に野菜を入れると野菜のたんぱく質が固まってしまうので旨みが出にくくなってしまうそうです。

火加減は、最初は強火、沸騰したら中火で30分くらい煮込みます。出てくるアクはしっかりとりましょう。煮込んだらざる(シノア)で漉します。お台所のあまった野菜で美味しく作ったブイヨンの出来上がりです。

ブイヨンの成分は?

100g当たり267kcalです。脂肪(飽和脂肪酸、リノール酸、α-リノレン酸)、ミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄)、ビタミン(A、C、D、B12、B6)、炭水化物、タンパク質、コレステロールがブイヨンに含まれている成分です。

ブイヨンの使い方

ブイヨンは、肉や人参、玉葱、香味野菜などを煮出した煮出し汁で調味料は入っていません。ブイヨンのだし汁の中には、材料となる食材の旨みが出て、それがブイヨンの味になります。そのコクと旨みを利用して、洋風のスープを作ると時はブイヨンがそのスープの味の決め手となります。そのほかブイヨンは煮込み料理、カレーなどに使われます。

ブイヨンの保存方法

作るのに手間のかかるブイヨン。作り置きしてストックされる方も多いと思います。そこで上手にブイヨンを保存しておく方法をご紹介します。ブイヨンを保存する場合は冷蔵保存もしくは冷凍で保存することが基本です。

冷蔵保存する場合

冷蔵保存は、長期保存はできません。2日以内に使いきることがおすすめです。しかしこの日数はあくまでも目安です。夏場や容器の状態など保存状態が悪い場合は風味がなくなってしまったり劣化してしまうもあります。

出来上がったブイヨンはよく冷ましてからピッチャーやタッパ―などの保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。また出来がったブイヨンをその日に使ってしまう場合でもお鍋に入れてガス台の上に置いたままにせず、使用するまでに時間がある場合は、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れておきましょう。

冷凍保存の場合

冷凍保存は冷蔵保存よりも長期間保存することができます。作り置きする時には冷凍保存することがおすすめです。冷凍保存する場合はあらかじめ使用目的に合った分量をはかって凍らせておくと便利です。冷蔵保存の時と同様に作ったブイヨンは冷ましてフリーザーパック、タッパ―、製氷器などに入れて冷凍庫で保存してください。

製氷器で凍らせたブイヨンは、凍ったらフリーザーパックなどに入れ直すと便利に使えます。冷凍されたブイヨンを使う時は前日に冷蔵庫にうつし、一晩おくと解凍されて風味を損なわず使えます。電子レンジなどを使い加熱して解凍することは悪くはありませんが、風味が損なってしまう可能性がありますので、できるだけ前日に冷蔵庫に移動させて解凍させましょう。

冷凍保存の場合は約3週間保存できますが、この日数もあくまで目安にすぎません。冷凍庫内の臭いがうつってしまったり、時間が経過するごとに風味が変わってしまうので、できるだけ早く使いきるようにしてください。

ブイヨンを濃いめに作ってキューブで保存

普通につくるブイヨンを水の量を変えず煮出す材料を倍にする、もしくは材料の分量はそのままで水の量を半分にして濃いめのブイヨンを作って凍らせておけば、旨みがギュッとつまったブイヨンのアイスキューブが作れ、保存しておくと便利に使えます。

ブイヨンを上手に保存して活用しよう

フランス料理のスープの素になるブイヨンは、材料費や作る手間がかかりますが、肉や野菜から美味しい煮出し汁をとることができます。使うたびにブイヨンを作るのは大変なので、余分に作り保存しておくと便利です。目安ですが冷蔵保存で約2日、冷凍保存で約3週間保存できます。作るには少し手間がかかるブイヨンですが、上手に保存してお料理に活用してください。