2017年11月2日更新

白だしとは?白だしの使い方や代用できる食材

だしの中でも万能調味料と言われている白だし。白だしってどんな材料からできているかご存知ですか?今回は意外と知られていない白だしについてお話しします。白だしを切らしてしまった時、どんなものが代用に使えるかも調べました。

  1. 目次
  2. 白だしとは
  3. 白だしの使い方
  4. 白だしの代用にできるものは?
  5. 白だしを美味しく活用しよう!

白だしとは

万能調味料と言われる白だし。濃縮の麺つゆのように、使うお料理に応じて水やお湯などで濃度を薄めて使用する調味料のことです。薄口醤油のように色が薄いですが、味はしっかりとついているのが特徴です。透きとおった薄い色をしているので素材の色を活かすお料理によく使われます。

白だしの原料は

白だしの原料はかつお節、椎茸、昆布などから取っただし汁に白醤油や薄口醤油などの色の薄い醤油で味をつけ、なおかつ砂糖、みりんなどの調味料を加えて作ります。和食の万能調味料として使われ、「だし醤油」とも呼ばれています。色は薄いですが、醤油や砂糖などの調味料で味付けしてあるので、味はしっかりとついているのが白だしの特徴です。

白だしの成分と塩分について

原料に使われるかつお節や昆布からのだしの成分が白だしの成分になります。主にたんぱく質、炭水化物、カルシウム、ビタミンB1、B2などです。

気になる白だしの塩分ですが、大さじ1杯(5cc)中、約1.7gです。それってどのくらいの塩分かということで、日常の調味料の醤油と比較してみました。たとえば薄口醤油の塩分濃度は約18~19%、白醤油は約18%。白だしはその醤油にだしを加えたものだから、薄口醤油や白醤油に比べると塩分濃度はかなり低いのではないかと思われますが、なんと白だしの塩分濃度は約15~16%もあるのです。塩分は濃口醤油と同じくらいの塩分濃度があります。

保存法と賞味期限について

手作りしたものであるなら、容器(できれば密封容器)にいれて冷蔵保存で約1週間、冷凍保存なら約1ヶ月は保存できますが、これはあくまでも目安にすぎません。香りや風味に変化があれば使用はやめてください。

また市販の白だしは未開封のものは直射日光の当たらない冷暗所に保管し、表示されている賞味期限内に使用するようにしましょう。記載されている賞味期限とは、未開封の状態で風味が変わらないことを製造日から計算してメーカーが保証したものです。しかしながら保存状態が悪ければ劣化してしまうこともあります。また開封後は表示されている賞味期限に関わらず早めに使い切りましょう。白だしの場合、開封後は瓶や容器に入れ冷蔵庫で約1~2ヶ月保存できます。

白だしの使い方

「だし」と名が付きますが、白だしはかつお節などから取っただしに薄口香油などの調味料を加えて作った味の濃い調味料です。白だしだけで適度な塩分とだしの旨みを一気に加えることもできます。使う時はめんつゆのようにお料理に合わせて薄めて使います。

味はしっかりとついており塩分も多めですが、濃口醤油やめんつゆと違い、色が薄いのでたくさん使っても素材の色を変えず素材の色を活かせるのが白だしの特徴的な使い方です。料理の仕上がりの色がきれいで、素材そのものを大事にしたい和食やそのほかのお料理に大変重宝に使えます。

白だしはだしの旨みと風味、そして程よい塩加減が一度に出せる便利な調味料です。だしのきいたお料理を、白だしを加えて薄めるだけで手早く作れ、味付けに失敗しないのが白だしの嬉しい点です。

白だしの用途は?

たとえば白だしは、だし巻き卵、うどん、野菜の煮物、茶わん蒸し、かぶら蒸し、お吸い物、とろろのだし、天ぷらのだしなどのお料理に薄めて使用されます。

白だしはお料理に合わせて水やお湯で薄めて使うことがほとんどです。たとえばうどんの汁に使う場合は白だし1に対して水もしくはお湯が7、お吸い物だと1対9、だし巻き卵は卵3個分なら白だし小さじ2に対して水もしくはお湯が大さじ2、茶わん蒸しは1対8、野菜に煮物は1対6~8、おでんや鍋物には白だし150mlに対して水またはお湯を1200ml、炊き込みご飯には米2合分に対して白だしを50mlの割合で使うと美味しいと言われます。

白だしの代用にできるものは?

白だしの代用にはお料理に合わせて、塩や薄口醤油で味を整えれば代用されます。もし煮物の煮汁やお鍋の割り下の代用に使いたい場合は、昆布やカツオのだしに酒、みりん、薄口醤油、塩などを加えて味をととのえるといいでしょう。だしがない時は水もしくはお湯に顆粒の和風だしの素などを溶かして使ってください。

こんな料理にはこの調味料で白だしの代用にしよう

こんな料理を作るときの白だしの代用はこのような調味料がおすすめのです。

茶わん蒸しや野菜の色を残したい煮物

色の薄い茶碗蒸しや素材の色をそのまま残したい野菜の煮物などの白だしの代用はだし汁、薄口しょうゆ、みりん、塩を白だしの代用に使います。

<分量の目安>

  • だし汁(かつおだしまたは市販の顆粒だし) … 150ml
  • 薄口しょうゆ … 小さじ2
  • みりん … 小さじ1
  • 塩 … 少々(市販の顆粒出しを使ったときは控えめに)

*薄口しょうゆがない場合は濃口しょうゆで代用できますが、濃口醤油は色が濃いので分量を半分にして塩を多めに使って味を調整してください。

だし巻き卵

だし巻き卵は薄い黄色が見た目のポイントなので白だしが簡単に使える調味料ですが、ない場合はだし汁、薄口しょうゆ、塩を白だしの代用に使います。

<分量の目安・卵3個分>

  • だし汁(少量なので市販の顆粒のだし素を使用) … 大さじ1/2
  • 薄口しょうゆ … 大さじ1/2
  • 塩 … 少々

*みりんを調味料に加えるとみりんの糖質で卵が焦げやすくなりがちです。またみりんを調味料に加えるときはみりんだけを煮切ってアルコール分を飛ばして加えてください。加熱前のといた卵に加えるのでアルコールを飛ばしておかないとアルコール臭がだし巻き卵に残ってしまう場合があります。

とろろのだし

とろろのだしに加える白だしの代用になる調味料は昆布茶を使って代用します。昆布茶、薄口しょうゆ、みりん、水で代用できます。この代用の調味料はぶっかけ素麺の汁の白だしの代用にも最適です。

<分量の目安・とろろ1本分のだし用>

  • 昆布茶 … 小さじ1
  • 薄口しょうゆ … 小さじ1
  • みりん … 小さじ1
  • 酒 … 小さじ2
  • 水 … 大さじ4

*すべての調味料を小鍋に入れて一度煮立たせアルコールを飛ばします。そうすることでアルコール臭が消えまろやかなだしになります。昆布茶は塩分が多いので塩は加えません。

白だしを美味しく活用しよう!

白だしがあれば、だしを取る手間がはぶけ、おまけに色々な調味料を使わなくても、味付けができます。簡単にお料理に使えて味付けまでできるので、白だしは主婦には欠かせない嬉しい万能調味料です。色が薄いので味も薄そうに思いますが、しっかりと濃い味が付いています。そして色が薄くとも塩分は濃口醤油と同じくらい含まれています。薄いからと言ってたくさん使ってしまうとしょっぱくなってしまいます。薄める割合を考えて上手に使ってください。