2018年3月7日更新

かんずりとは?かんずりのおすすめの使い方

とうがらし

知る人ぞ知る調味料のかんずり。日本百名山の一つである妙高山の麓に広がる新潟県妙高市で昔から作られている伝統調味料です。妙高市をはじめとする上越地域周辺では今でも各家庭に常備されている調味料だそうです。今回はこの万能調味料とも言われるかんずりについて調べました。歴史や作り方、かんずりの美味しい使い方をご紹介します。

  1. 目次
  2. かんずりとは
  3. かんずりの味
  4. かんずりのカロリー
  5. かんずりの作り方
  6. かんずりの美味しい使い方
  7. おすすめのかんずり
  8. 新潟の伝統調味料かんずりを美味しく料理に加えてみよう

かんずりとは

かんずりは新潟県妙高市に伝わる伝統調味料です。この地方に伝わる独特の作り方で唐辛子を発酵熟成させた香辛調味料です。

冬は豪雪地帯とも言われるこの土地の人が、唐辛子の効果に体を温める作用があることを利用して、昔から冬になると各農家で作られていました。冬は鍋料理、夏はスタミナ料理に活用されて、ラーメンに入れたり、わさび代わりに醤油に溶かして利用したりと様々な料理の用途に利用される万能調味料。グルメファンの中では西が柚子胡椒なら東はかんずり!などといわれています。かんずりは世界でも珍しい唐辛子の発酵香辛調味料です。

かんずりの歴史

かんずりの歴史は遥か昔、戦国時代にさかのぼります。新潟の越後国の戦国時代の大名であった上原謙信がヨーロッパから持ち込んだ唐辛子が根付いたことが、かんずりのきっかけとなったといわれています。

唐辛子の体を温める効果はそのころから利用されており、当時の兵士たちは、冬は寒さしのぎのために、そして夏はスタミナをつけるためにかんずりを乾いた飯にかけて食べていました。当時のかんずりは、まだ、ただ唐辛子を乾燥させてすりおろして塩を混ぜ合わせたものにすぎませんでしたが、雪が多く寒い越後では、かんずりを食べるだけではなく、手足にすり込んで発汗を促し凍傷の予防にも利用していたといわれています。

戦国時代から年月が経ち、新潟妙高市中心の上越地域一帯ではかんずりが当たり前の調味料として使われていましたが、戦後唐辛子などの香辛料が手軽に手に入るようになると、わざわざ手間暇かけてかんずりを作らなくてもいいなどという時期もありました。

しかしこの地域で生まれた食文化を絶やすまいと思う地元の製造業者の頑張りで、現在の唐辛子、糀、柚子、塩の材料を発酵させる製法が定着し、徐々にかんずりの人気もよみがえり、全国へ伝統調味料として名を上げ、かんずりの知名度は現在に至っています。

戦後地元でかんずりを復活させた製造業者の社長は「越後の国の代表的人物である上杉謙信の地元の民を思う気持ちと、この地の食文化を守る思い、そして更なる品質の向上と発展への願いがあったからこそかんずりが現代も息づいている」と発言しています。

かんずりの味

かんずりの原料は唐辛子、糀、柚子、食塩が基本の原料です。家庭によって味噌をいれるところもあり、配分もきまりはなく分量もそれぞれです。そして出来上がったかんずりの味は唐辛子中心であるにも関わらず、かんずりの独特の製法により辛味は攻撃的ではなく、辛味と塩味とゆずのさわやかな風味の優しい味です。熟成が長いものはそれだけコクもあります。ただし地元の家庭で作られるかんずりはそれぞれの家庭に伝わる味があるので、現地で味わうかんずりの味は表現が違ってくるかもしれません。

かんずりのカロリー

かんずりは唐辛子を発酵熟成させた香辛調味料ですが原料や原料の分量は製造会社や各家庭によって違うのでカロリーについては断定できませんが、たとえばTBSの番組「マツコデラックス」で紹介された越後みそ西本店の商品「かんずり」(原料:唐辛子、糀、柚子、塩)のカロリーは100gあたり100kcal、5g(小さじ1杯)では5kcalだそうです。練りわさびの100gのカロリーが265kcal、5g(小さじ1杯)約13kcalなのでカロリーは低めの調味料です。

かんずりの作り方

かんずりの作り方の特徴は雪の上に唐辛子をさらすことです。かんずりは冬の激寒期に作られます

唐辛子を雪の上に広げて3~4日置きます。そのあと天日で乾燥させすりつぶして糀、柚子、塩を加えて数年(3~6年)じっくりと発酵熟成させます。唐辛子を雪の上にさらすことでアクがとれて辛みがまろやかになります。雪の上にさらす前に唐辛子に塩をまぶして塩漬けにしてからさらすこともあります。こうすると雪が塩を吸って唐辛子の甘味が高まるそうです。

真っ白な雪の上に真っ赤な唐辛子をひろげる風景は雪の白と唐辛子の赤のコントラストが美しく、この地方の風物詩にもなっているほどです。ちなみに雪の上に唐辛子をさらすことを「寒づくり」とか「雪さらし」と呼びます。

かんずりは漢字で「寒造里」と書きますが、その名の由来はこの「寒づくり」からきています。「寒づくり」は最も寒い時期に唐辛子を雪の上にさらして唐辛子の甘味を引き出すこの地方に伝わる独特の製法です。

かんずりの美味しい使い方

料理をさりげなく引き立ててくれる料理の名脇役がかんずりの代名詞です。辛みとうま味がよく調和しており、料理や食材を選ばずに使える万能調味料です。そのまま料理に味を加えるのもよし、つゆやタレに加えるのもよし、ほかの調味料に混ぜて使うのも、かんずりの美味しい使い方です。

焼き鳥

七味トウガラシや卵の黄身の代わりにつくねや焼き鳥にそのまま薬味として使います。かんずりをちょっとつけることで焼き鳥の脂っこさが中和されます。また焼き鳥のタレに加えるのもおすすめの食べ方です。このタレは焼き鳥だけではなく風呂吹き大根やステーキのタレにも美味しく使えます。

<焼き鳥のタレ・醤油ベース>

  • かんずり 小さじ1
  • 醤油 小さじ1
  • 砂糖 小さじ1

作り方はこちら(note:TravelingFoodLab.)

寒くなると恋しくなる鍋料理。かんずりはほか調味料と混ぜても相性抜群。そこで今回は西のご当地調味料として有名な柚子胡椒と、東の代表のかんずりを混ぜて、あっさりとした白菜と豚しゃぶ肉の鍋のレシピをご紹介します。さっぱりと美味しく体も芯からポカポカです。柚子胡椒とかんずりを混ぜた調味料は食べる直前に加えます。そのため鍋のだし汁の味付けは薄めにすることがポイントです。

<ゆず胡椒とかんずりで食べる白菜&豚しゃぶ鍋:2人分>

  • 白菜1/4ぐらい
  • ニンジン1本
  • タマネギ半分
  • しいたけ2個ぐらい
  • 豚肉(しゃぶしゃぶ用)200g
  • しょうゆ適量
  • 本みりん 適量
  • 塩 少々(柚子胡椒は塩分が多いので少量で構いません)
  • 昆布でとっただし汁適量
  • ゆず胡椒 お好みで(柚子胡椒はしょっぱいので少量から加減して加えてください)
  • かんずり お好みで(柚子胡椒と合わせながらお好みで加減しながら加えてください)

詳しくはこちら(クックパッド)

ドレッシング

かんずりを加えたピリッと辛いドレッシングは水菜のサラダによく合います。水菜と白髪ねぎにかけて食べるとピリ辛中華風のドレッシングのように美味しくいただけます。このドレッシングは少し多めに作っておくと、水炊きなどのお鍋のつけダレとしても美味しくいただけます。

<かんずりドレッシング>

  • にんにく1/2片(みじん切り)
  • 醤油大さじ2杯半
  • 酢大さじ2
  • 胡麻油小さじ1~(お好み)
  • かんずり小さじ1
  • 白胡麻 適量(お好み)
  • 塩、砂糖ひとつまみずつ

詳しくはこちら(クックパッド)

パスタ

なんとトマトはかんずりは相性が抜群なんです。そこでトマトとかんずりを使ったパスタのレシピをご紹介します。

<かんずりアラビアータ:2人前>

  • パスタ200g
  • にんにく1片
  • オリーブオイル大さじ1
  • かんずり大さじ1
  • トマトソース (市販のものでも構わない180g)

・・作り方はこちら(note:TravelingFoodLab.)

薬味として使ってみよう

万能調味料のかんずりを薬味として使うのもおすすめの使い方です。ラーメン、うどん、みそ汁の薬味として加えるほか、わさびの代わりに醤油にといてお刺身をいただく、辛子の代わりに醤油に溶いてシュウマイを味わうのもおすすめの美味しい食べ方です。

おすすめのかんずり

かんずりは大手スーパーの調味料売り場でも販売していますが、ネット通販のamazonでも購入することができます。おすすめの商品をいくつかご紹介します。

新潟県の珍味 越後妙高唐辛子使用調味料(かんずり)(47g)

妙高市産の唐辛子を100%使用したかんずり。無添加。糀に柚子と塩を加え、三年間熟成させ醗酵を繰り返して造られた深い旨みが特徴です。価格も手ごろでおすすめです。

新潟県の珍味 越後妙高唐辛子使用調味料6年熟成(生かんずり)(85g)

6年間発酵させたかんずりです。時間も手間がかかっている分個数に限りがありますが(月間限定数40本)、一度使ったらやめられない味わい。深いコクと角が取れうま味と辛さが絶妙といわれる6年仕込みのかんずりです。

かんずり酒盗80g

辛みも程よく唐辛子のさわやかな香り引き立っています。かつおの内臓の塩辛のかつお酒盗を使い熟成したもので、醤油では出し切れないコクをだし、引き締まった味わいのかんずりです。

新潟の伝統調味料かんずりを美味しく料理に加えてみよう

新潟妙高市一帯の伝統調味料かんずりは、唐辛子を発酵熟成させた香辛調味料です。厳しい冬に雪の上に唐辛子をさらして唐辛子の甘味を引き出す方法は、雪深いこの土地ならでは方法です。白い雪の上に真っ赤な唐辛子がさらされた光景はこの土地の風物詩にもなっています。激寒期を利用して作られるのに体をぽかぽかにしてくれる効果があるとは面白い調味料ですね。どんな料理や食材にも相性の良いかんずり。ぜひ美味しく料理に加えてみてください。

【参考サイト】
・JAPAN WEB MAGZINE http://japan-web-magazine.com/japanese/niigata/food/kanzuri/index.html
・東京工業大学生命理工学院ぐるなび食の価値創成共同研究講座 http://comp.bio.titech.ac.jp/gnavi/food_culture_survey/results/niigata/
・世界でも珍しい唐辛子の発酵食品「かんずり」料理を選ばず使える万能調味料の里へ! https://gurutabi.gnavi.co.jp/a/a_466/