2017年7月6日更新

おきゅうととはどんな食べ物?おきゅうとの美味しい食べ方について

おきゅうとってご存知ですか?博多人のソウルフードの一つなんですよ。藻類から作ったツルンとした食材です。今回はこのおきゅうとについてお話しします。おきゅうとの作り方、気になるカロリーなどを調べました。そして美味しい食べ方をご紹介します。

  1. 目次
  2. 福岡県博多を中心に食べられているおきゅうと
  3. おきゅうととところてんとの違い
  4. おきゅうとの美味しい食べ方
  5. おきゅうとを朝食のおかずに加えてみよう!

福岡県博多を中心に食べられているおきゅうと

おきゅうとは「おきうと」とも呼ばれ、料理本には「お救人」、「浮太」、「沖独活」とも表記されています。エゴノリという海草を煮溶かして作ったものです。
色はこんにゃくに似ていて、のど越しはところてんに似ていると言われています。福岡の博多では朝ごはんの定番メニューの一つです。たとえば関東の朝食の定番メニューの納豆のようなもので、博多人のソウルフードです。かつて博多湾で原料となるエゴノリが豊富に採れたことが、おきゅうとが盛んに作られたことの始まりで、そして博多人の定番のおかずになったのです。

作り方

海藻のエゴノリに、同じ系列の海藻で固める作用があるイギスという海草を混ぜたものが基本の材料です。これを湯で煮溶かして裏ごしし、小判形にして延ばし、冷やし固めたものがおきゅうとです。

おきゅうとは江戸時代から食されていたと言われ、昔は丸めた形のものを浅い木箱に並べて行商人が町中で売り歩いていたそうです。作り方の歴史をたどると、沖の漁師が作り方を伝えたということで「沖人」から「おきひと」それが転じて「おきゅうと」呼ばれるようになったという言い伝えもあります。

カロリーと栄養

おきゅうとの成分はほとんどが水分で、カロリーは100gあたり6kcalとほぼゼロに近い数字を示しています。そのためダイエット食として、またカロリーを制限しなければならない人には、低カロリーの健康食品として注目されています。水分以外はわずかではありますが、炭水化物、タンパク質、ミネラル(ナトリウムやカリウム、マグネシウムなど)、ビタミン(B12、K、葉酸)を含有しています。しかし栄養価は大変低く、栄養価よりもおきゅうとの独特の食感が好まれ食されている食べ物です。

おきゅうととところてんとの違い

おきゅうととところてんは食べた感触が似ていると言われますが、もともとこの二つは原料がちがいます。おきゅうとはエゴノリという海草、ところてんはテングサやオゴノリなどの海藻類を煮溶かして固めたものです。

食べ方の違い

原料の違いのほか、食べ方も違います。おきゅうとはそのまま柵切りにして食べますが、ところてんは「天突き」と呼ばれる専用の器具を使って押し出して細い糸状にしたものを二杯酢または三杯酢でつるつるとそばをすするように食べます。関西では二杯酢などの代わりに黒蜜をかけて甘く食べることが主流です。おきゅうとは朝食のご飯のおかずやお酒のつまみとして食されますが、ところてんはおやつ(デザート)としてテーブルの上に並びます。

おきゅうとの美味しい食べ方

おきゅうとはよく冷やして食べるのが美味しいと言われています。博多の朝食の定番メニューのおきゅうとの食べ方は、短冊切りして、かつお節、刻み葱、しょうが、ゴマなどをのせて、醤油や酢醤油をかけてご飯のおかずに食べるのが美味しい食べ方を言われ、最近はご飯だけでなくお酒のつまみとしても好評に上がっています。

おきゅうとの味自体は淡白で海藻が原料となっているので磯の香りがほんのりします。エゴノリがもちっとした食感をだし、固める作用のあるイギスがツルンとしたのど越しを感じさせてくれる働きをしています。

おきゅうとのおすすめ料理応用編その1-和え物-

朝ごはんのお供として出される食べ方に酢などの調味料とキュウリを加えた和え物。短冊切りにしたおきゅうとに千切りのキュウリを加え、調味料(酢、醤油、だしの素、砂糖)、しょうが、小ネギ、かつお節、とろろ昆布、梅干しを叩いたものを混ぜ合わせ和え物にすると、美味しい酒のつまみの一品になります。

おきゅうとのおすすめ料理応用編その2-和菓子-

おきゅうとと小豆缶詰めを使つかった和菓子も美味しくいただけます。鍋におきゅうととおきゅうとが浸るくらいに水を入れて沸騰させないように中火でおきゅうとを煮溶かします。おきゅうとが溶けたら弱火にし、砂糖と小豆の缶詰を加え混ぜ合わせます。熱いうちに型に流して、あら熱が冷めたら冷蔵庫で冷やして出来上がりです。水ようかん風なおきゅうとの和菓子も美味しい食べ方です。

おきゅうとを朝食のおかずに加えてみよう!

おきゅうとは福岡の博多の郷土料理です。博多人にとってはまさにソウルフード!関東の人が朝ごはんに納豆を欠かさないのと同じようなものです。ところてんに似たようなのど越しですが、それぞれ違う海草を原料として、食べ方も違います。おきゅうとの一番美味しい食べ方は、やはり何といっても、短冊切りにし、かつお節やしょうがなどの薬味をのせて醤油や酢醤油で食べるご飯のお供がいちばん人気ですが、応用して美味しいお料理もあります。ヘルシーでダイエットにも好評なおきゅうと!ぜひ美味しく召し上がってみてください。