2020年6月2日更新

香醋で元気の源を作る!ダル気味な人に伝えたいたくさんの効能

香酢、香醋

香醋は中国の名産であるお酢のことを指し、読み方は「こうず」と読みます。江蘇省鎮江市が原産とするこの鎮江香酢は、高血圧が多い日本人にも積極的に摂りたいお酢でもあります。体に良いお酢は日常的に摂りたいもの…そんな方に、本ページでは香醋と黒酢との違い、効能まで広く掘り下げてご紹介します。

  1. 目次
  2. 鎮江香酢って?
  3. こだわりいっぱいの香醋から得られる効能
  4. 体にいいからと香醋の大量摂取はNG
  5. 良質なお酢を求めるなら香醋!

鎮江香酢って?

日々料理で使う調味料はなるべく体に負担をかけない良質なものを選ぶ方が多くなってきていますが、お酢も同じく体にとってメリットになるお酢を選ぶ方も多いですよね。

そんなお酢の中でも、中国では一般的に使われている鎮江香酢に興味を持っている方もいるのではないでしょうか。鎮江香酢は中国江蘇省鎮江市が名産とするお酢であり、中国ではごく普通に家庭で常備されているお酢です。

鎮江香酢と香醋…読み方は?

鎮江香酢の読み方は「ちんこうこうず」、または、「ちんこうこうさく」と読みます。浸透している呼び方は香酢なのですが、香醋も同様に「こうず」と読みます。香醋は現代ではあまり使われることが少ない異体字であり、酢も醋も意味は同じです。

香醋と黒酢との違い

香醋は黒い見た目をしているため黒酢と思っている方も多いようですが、一般的な黒酢と香醋は全くの別物です。

まず私達が普段馴染みのある米黒酢の原料となっているものは、基本的に玄米をベースに作られています。
副原料として小麦や大麦が使われることも良いとされており、大麦黒酢と呼ばれるタイプは大麦を原料としています。このように日本の黒酢は種類があるのですが、中国の香醋で使用される原料はもち米となっています。

  • 米黒酢の原料…玄米、小麦や大麦
  • 大麦黒酢…大麦
  • 香醋…もち米

うるち米ともち米の違い

こだわりいっぱいの香醋から得られる効能

一見変わった色味の香醋は、初めての方が試すと少々抵抗があるかもしれません。しかし、古から人の体に良いことを試し続けてきた中国の伝統あるお酢ですから、香醋からどのような効能が得られるのか確認していきましょう。

酢酸で高血圧を予防・改善

香醋には酢酸が含まれているのですが、この酢酸は血管を広げる働きを持っていることで血液の流れを良好にし、血圧を下げる効果が期待できるとされています。

お酢全てにこのような効能が期待できるのではなく、酢酸発酵をしていないお酢に関しては血圧を下げる効能は期待できないとされており、血圧が正常な方や低血圧の方は効果が出ないことも臨床試験で明確になっています。そのため、酢酸を含む香醋は高血圧が心配な方に嬉しいお酢なのです。

クエン酸・食物繊維などで便秘解消・疲労回復

香醋もお酢の仲間のため、クエン酸が含まれています。クエン酸は周知の通り、エネルギーが燃焼されて乳酸の蓄積から感じる疲労感に効果があり、溜まった乳酸を素早く分解することによって、より迅速に体の疲労を取り除いてくれます。

また、クエン酸は大腸の収縮運動を活発にしてくれ、食物繊維や香醋に含まれるオリゴ糖の働きによって腸内の善玉菌のエサになり、老廃物を排出する手助けとなります。その結果、消化から排便までをスムーズにして便秘解消効果が期待できるのです。

香醋はアミノ酸も豊富

人の体に欠かせないアミノ酸は、自然界にも存在しており、その数は何と500種類以上だと言われています。そんな多くのアミノ酸は人の体では20種類程度で構成されているのですが、現代人は偏食やダイエットなどで食生活が偏りがちです。

普通の食事をしていればアミノ酸の摂取量は十分に摂れるのですが、こういった偏食傾向にある方はアミノ酸を十分に摂取しきれていないことも多いのです。

香醋はそんな人にもピッタリな人体が必要とするアミノ酸20種類全てが含まれているお酢であり、尚且つ体に吸収されやすい形になっています。

また、アミノ酸はきちんと摂取することで天然保湿因子を豊富に生成するため、皮膚の保湿力を高めます。外側からばかりケアする方が多いですが、お肌の潤い不足を感じている方は香醋で体の内側からケアしてみるのも肌ケアに繋がりますよ。そんな香醋は日々アミノ酸不足を感じている方に積極的に摂って欲しいお酢です。

体にいいからと香醋の大量摂取はNG

香醋から得られる効能は現代人に嬉しいものばかりでしたね。しかし、いち早く効能を得たいからと言っても、一度に多量の摂取は絶対に止めましょう。

香醋もお酢ですから、胃腸の弱い方が空腹で摂取すると当然刺激になって胃が荒れてしまいます。

また、胃腸にリスクを抱えていない方でもたくさん摂取するとめまいや吐き気、喉の粘膜を傷つける可能性があります。

香醋も一般的に使っているお酢と同様の使い方をすれば問題ありません。食事と一緒に少量ずつ使用し、継続していけるようにしましょう。香醋の効能は継続していくことで体に現れ始めます。

良質なお酢を求めるなら香醋!

香醋についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。中国では伝統的な香醋は知る人ぞ知る体に良いお酢です。現代の食生活では食材の質ばかりに目が向けられがちで、食材に味を付ける調味料の質はおざなりになってしまう方が多いようです。この機会にお酢の質も見直して是非香醋の美味しさを楽しんでみてはいかがでしょうか。

【参考サイト】全日本民主医療機関連合会「くすりの話 140 香酢の効能」https://www.min-iren.gr.jp/?p=7015