2019年10月10日更新

今一度おさらい栗の栄養とは?一日の摂取量や糖質などについても学んでおこう

栗ご飯

甘い栗きんとんや濃厚な味わいが嬉しい栗には体に優しいポリフェノールが含まれていることをご存じですか?また、栄養や糖質についても知っておきたいところですが、一日の摂取量をどれくらいにすれば良いのでしょうか。体に栗を取り入れる上手なコツをご紹介します。

  1. 目次
  2. 美味しいだけじゃない!栄養たっぷり栗のお話
  3. 栗の栄養成分
  4. 食べ過ぎに気を付けたい栗の一日の摂取量
  5. 栗の栄養で冬に備えよう!

美味しいだけじゃない!栄養たっぷり栗のお話

ブナ科クリ属に分類される秋に食べたい栗は、ほかほか栗ご飯や甘いスイーツなどの材料にもなる幅広く活躍する食品です。遥か昔から食べられている栗は美味しいですが、ついつい食べ過ぎてしまう場面も多いのではないでしょうか。

栗と一口に言っても、国内で生産量の多い筑波や丹沢、そして生産量の少ない貴重な出雲や丹波など品種は様々です。ちょっと食べる程度でも、栗の美味しさを追求してこだわる方にも変わらず愛される栗は、体に嬉しい栄養がたっぷりです。

栗のポリフェノールがすごい

別名「マロンポリフェノール」と呼ばれる栗の渋皮に含まれるタンニンという栄養は、一時期話題になったワインにも含まれる栄養であり、強い抗酸化作用を発揮してくれるためあらゆる゙サビ゙から体を守ってくれる効果があります。

マロンポリフェノールには、がんの予防やシミ、しわの予防、生活習慣病予防、そして血糖値の上昇を抑えるなどの役目もしてくれます。

特にダイエットの観点から見たマリンポリフェノールは非常に魅力的で、体に吸収される糖質は炭水化物、二糖類、単糖、吸収の順番で体に取り込まれていくのですが、マロンポリフェノールは吸収される前の炭水化物~二糖類までの分解を防いでくれる効果があるため、太りにくい体作りをしてくれます。

お茶に含まれるタンニンとは?タンニンにはどんな効果があるの?

栗のカロリー

秋の味覚と言われるほどシーズンになると国内で広く食べられる栗ですが、いくらダイエットのためとは言え、バクバクと食べ過ぎは良くありません。

栗のカロリーは大きさによっても多少前後しますが、小~中ほどのサイズで21~26キロカロリー、大きいサイズのものでは36~38キロカロリーほどになります。栗1gで1.64キロカロリーになるため、それぞれの栗の重さを測ると具体的なカロリー数を出すことができます。

ただし、この数字はシンプルに栗を茹でただけのものです。栗きんとんなどの調理された食品は一食(176g)の目安で270キロカロリー程度になります。また、栗きんとんを作る際に使用する砂糖の量によっては更に高いカロリーになることも想定されるでしょう。

栗の栄養成分

秋を代表する食べ物ということもあり、シーズンになって何となく食べているという方も多い栗ですが、栗には積極的に食べた方が良い数々の栄養が詰まっています。食生活の偏りで本当に必要な栄養素が不足しがちな現代人にこそ栗は大きく役立ってくれるのです。豊富な栄養を含んだ栗の特に注目したい栄養素について触れていきましょう。

ビタミンC

これは意外ですが、栗にはビタミンCが豊富に含まれています。手を加えると壊れてしまうことが多いビタミンCですが、栗に含まれているビタミンCは実に含まれるでんぷん質によって守る役目をしてくれるため、加熱調理しても壊れにくいという特徴があります。

ビタミンCは周知の通り、美肌にとって非常に重要な栄養となり、日焼けした肌や乾燥気味のトラブル持ちのお肌に内側から保湿してくれます。上記でご紹介したマロンポリフェノールの効果も相まって栗は美肌作りをする上で欠かせない食品なのです。

カリウム

体内に溜まってしまったナトリウムの排出を助けるカリウムも現代人に不足しているミネラルです。ナトリウムが多い食生活を送る方が多い現代ですが、体の水分量を正常に保つためには体内に溜まった余分なナトリウムをどんどん排出していかなければなりません。そんなときに役立つのが栗であり、カリウムを豊富に含んだ栗は高血圧などを筆頭とする生活習慣病予防に役立ちます。

食物繊維

栗に食物繊維?と感じるかもしれませんが、栗はさつまいもよりも多い食物繊維を含んでいます。さつまいもも非常に豊富な食物繊維を含んでいると有名ですが、それよりも多く含んでいるため、便秘気味の方や自然な便通を促したいという方にも栗はおすすめです。

食物繊維は人間の体内では消化されず、腸まで届いて善玉菌のエサとなり、悪玉菌を減少させる効果があるためお腹のトラブルを抱えている方は栗を積極的に食べてみましょう。

葉酸

栗の栄養素で注目したいものは葉酸も挙げられます。近年妊娠している女性に進んで推奨される栄養素であり、葉酸は血液を作ることに優れています。また、葉酸が不足した体になると貧血や口内炎、食欲不良、舌炎、下痢などが起こりやすいと言われています。年中顔色が悪い…といった体になってしまうため、基本的な体作りには欠かせない栄養素になります。特にお腹の中で大切な赤ちゃんを育てるためには重要であり、胎児の細胞分裂がどんどん行われる時期の妊娠初期に取り入れていくと良いでしょう。

食べ過ぎに気を付けたい栗の一日の摂取量

シンプルに茹でるなどの調理ではヘルシーに思えてしまう栗ですが、一日の摂取量は成人では一日10個程度、子供なら一日3~5個程度に抑えておきましょう。

それぞれの体質や体格などにもよるため、一概に〇〇個まで!とは言い切れないのですが、目安として考えてください。

栗の食べ過ぎはカロリーオーバーだけではなく、ニキビなどの肌トラブルや食物繊維の影響でおならが出たり、下痢、腹痛が起きる可能性があります。

適切な量であれば上記でご紹介した栄養素は体の不調を取り除くサポートをしてくれますが、大量に摂取しているとお腹のバランスが崩れ、痛みを感じることもあるため栗は多くても一日の摂取量を大人で10個、子供で3~5個を守りましょう。

栗の栄養で冬に備えよう!

栗の栄養などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。美味しい栗は食べる楽しさだけではなく、きちんと体に嬉しい栄養も持ち合わせています。栗にしかない栄養や美味しさがあるので寒い冬がくる前にしっかりと栗の栄養で備えていきましょう!