2018年11月11日更新

ビスケット、クッキー、クラッカーの違いとは?おまけでサブレも徹底解説

クラッカー

おやつにピッタリなビスケット、クッキー、クラッカーは年齢を問わず愛されていますが、ほど良く固い食感はどれも同じお菓子のように思えますよね。今回は違いが曖昧なこれらのお菓子、ビスケット、クッキー、クラッカーの違いとは?という点とおまけでサブレについても徹底解説していきます!

  1. 目次
  2. どれも美味しいビスケット、クッキー、クラッカー
  3. ビスケット、クッキー、クラッカー…実はみんな同じ!?
  4. 日本ではクッキーは高級品でビスケットは安価なおやつだった
  5. クラッカーとサブレについても知っておこう
  6. 【ここまでのまとめ】ビスケット、クッキー、クラッカー、サブレの違い
  7. これで違いが明確に!ビスケット、クッキー、クラッカーをおやつに取り入れよう

どれも美味しいビスケット、クッキー、クラッカー

ビスケット、クッキー、クラッカー、どれも美味しいおやつですが、この三つは全て同じようなもので何となく違うものですよね。イメージではビスケットとクッキーは甘い、そしてクラッカーは甘さがあまりない、サブレはカロリーがありそう…そんな印象です。サクサクと軽い歯触りはどれも同じでちょうど良い甘さのある小さいお菓子ですが、実はこういった細かく呼び名があるのは日本だけなのです。

ビスケット、クッキー、クラッカー…実はみんな同じ!?

ビスケット、クッキー、クラッカーは似ているようで実は違うのでは?と感じている人もいますが、実はビスケット、クッキー、クラッカー、サブレは全て同じ「ビスケット」です。この4つは総称して焼き菓子という分類となり、その中でも細かく言えば「堅く焼いた菓子」というカテゴリーになります。どれも軽い堅さながらも似ているような食感ですから分類で言えば全て同じということも頷けるでしょう。

同じなようで細かい定義がある

ビスケット、クッキー、クラッカー、サブレは全て同じ分類の「堅く焼いた菓子」と先ほど述べましたが、広く見た解釈では全て同じです。しかし、これらの焼き菓子が全て同じ材料で作られているかと言えばそうではありません。材料の分量にも違いがあり、詳しい定義は「全国ビスケット協会(公正取引規約)」が定めました。細かい定義で言えばクッキーの定義は「手作り風の外観を有していること」や「原材料の糖分と脂肪分の合計が40%以上のもの」という定義があり、ビスケットは上記した定義以外のものという風に定められています。

しかし、ビスケットやクッキーにはこのように定義が定められていてもサブレやクラッカーには明確な定めはありません。総称が異なる理由は原材料の配合の割合や外観、イーストや酵素は使用されているかといった点で細かく基準が分かれ、それに伴い呼び方が変化しますが、サブレについてはビスケットやクッキーと比較してバターやショートニングといった材料が多く含まれ、よりバターの風味やサクサクとした食感が感じられる作りになっています。

パーティなどで度々登場するクラッカーはビスケット、クッキー、サブレの3点とはまた別物で、クラッカーはイーストを発酵させて作るという点やほぼ無糖で脂肪分も少ない、そして塩味の焼き菓子という違いが他の3点とは大きく違う印象を食べる側に植えつけています。

基準はこういった点になるので、細かい定義は作り方や味、見た目の全てにおいて重要な素材になるということです。

日本ではクッキーは高級品でビスケットは安価なおやつだった

ビスケット、クッキー、クラッカー、サブレの中でビスケットとクッキーはほぼ似ている扱いをされています。全国ビスケット協会が定めた定義にも上記した「手作り風の外観をしており、原材料の糖分と脂肪分の合計が40%以上」がクッキー。それ以外のものはビスケットとされており、「ビスケットの中でも」という言い回しをしています。ということは、クッキーも元々の分類はビスケットだったということになります。実はこのように呼び方を変えるようになったのは戦後にまで遡ります。クッキーはアメリカの文化が日本に伝わるのと一緒に流れてきたのですが、イギリスから伝わったビスケットは日本ではもう既に知れ渡っているポピュラーなお菓子でした。これではビスケットとクッキーは結局違うお菓子なのかと感じますが、こうなったのは海外での呼び方に深く関係してきます。

アメリカではクッキーとビスケットはどちらもクッキーであり、反対にイギリスではどちらもビスケットです。海外の焼き菓子の概念が日本に浸透すると混合してしまうため、そこで全国ビスケット協会が先ほど触れた細かな定義を作成しました。戦後当時の日本の概念からするとビスケットという呼び方は身近なお菓子という認識。しかし、クッキーという呼び方は高級な印象を受けるのです。本来は同じものであるのにも関わらず、海外の呼び方が入り混じって混乱しないように作られた配慮だということなのです。

ですが、定義が定められていると言っても必ず厳守しなければいけないという厳しいルールはないのですが、現在お菓子メーカーのほとんどがこの全国ビスケット協会に加盟しているため今では業界では当たり前のルールとして捉えられています。そのため、購入する側の私たちの見方も同様に上記の定義として認識するのが一般的ということになるでしょう。

クラッカーとサブレについても知っておこう

続いてこちらも良く分からないサブレとクラッカーについてです。まず日本にサブレを伝えたのはフランスだと言われており、諸説ありますがサブレの製造されたノルマンディー地方の都市の名前からといった説や、砂が崩れるような食感を砂に覆われたという意味に表現してサブレになったという説など様々です。

また、クラッカーは薄くて軽いビスケットであり、他の焼き菓子と同様のビスケットです。しかし、クラッカーは他の焼き菓子と比較して甘くない、イーストを使用して発酵させている作り方をしているので、ただの焼き菓子と言うよりもパンに近いサクサク食感の焼き菓子という表現が適切でしょう。また、クラッカーは焼いている最中に爆竹のような大きい音を出すことから「クラック=砕ける」という表現でクラッカーと名づけられました。ちなみにクラッカーの原型となっているものは同じビスケットの一種である「乾パン」です。

【ここまでのまとめ】ビスケット、クッキー、クラッカー、サブレの違い

ここまでビスケット、クッキー、クラッカー、サブレの違いについてご紹介してきましたが、まとめると

クッキー

手作り風の外観で且つ糖分と脂肪分の合計が40%以上

ビスケット

クッキーの定義された以外のもの

クラッカー

甘くない、又はイーストを使用して発酵させている・無糖で脂肪分も少ない・表面に穴が開いている

サブレ

ビスケットやクッキーよりもバターやショートニングの含まれる量が2倍程度でベーキングパウダーが使われていない

ということになります。こうして見ると似ているようで大きく差があるのが分かりますよね。

これで違いが明確に!ビスケット、クッキー、クラッカーをおやつに取り入れよう

ビスケットやクッキーなどの馴染み深い焼き菓子の定義をここまで細かく設定しているのは日本人の気質が現れていると言っても良いでしょう。今まで何となく食べていたビスケット類には意味がありその呼び方が付いているものなので、おやつタイムに美味しくつまんでみてくださいね。