2018年7月16日更新

ホンビノス貝の食べ方は?ハマグリと書いてあるその貝…実はホンビノス貝かも?

貝界の新参物ホンビノス貝は船橋を中心に水揚げされる貝ですが、ハマグリと似ていることから酒蒸しなどに使われています。新顔ホンビノス貝は下ごしらえや焼き方、さらには開かないといった問題もあるため、栄養や値段、食中毒、そして食べ方なども併せてホンビノス貝の正体に迫っていきます。

  1. 目次
  2. ホンビノス貝とは
  3. ホンビノス貝の下ごしらえと貝が開かない理由
  4. ホンビノス貝に食中毒?
  5. 栄養たっぷりなホンビノス貝
  6. ニューフェイスホンビノス貝を一度はご賞味あれ

ホンビノス貝とは

マルスダレガイ科の一種であるホンビノス貝という貝を始めて聞いたという人も多いでしょう。ホンビノス貝とは近年発見された新種の貝類で、見た目はハマグリと非常に似ています。

現在では船橋を中心に徐々に広まっていますが、パッと見ではハマグリと酷似しているためスーパーでは白ハマグリや大アサリといった名前で販売されていることもあります。しかし、ハマグリは形が左右対称になっていますが、ホンビノス貝は蝶番がやや丸みがかかっているのが特徴です。

漁獲量が減少しているハマグリやアサリの変わりとなるホンビノス貝は、潮干狩りの第二の貝となる代用貝というわけです。

ホンビノス貝が発見されたのは1998年で、千葉市で日本初となりました。北アメリカでは大西洋岸が原産の二枚貝とされている貝ですが、味わいは誰もが納得するほどの美味しさを持つのもホンビノス貝の魅力です。

ホンビノス貝はアサリの水揚げ中に混じっていたところを地元の漁師が発見後、試しに口にしてみたら美味しく、仲買で取り入れてみたらどうかという意見から持ち込まれたのが広まったきっかけとなりました。

ホンビノス貝の値段

ホンビノス貝の魅力はその味わい深い点もさることながら、値段にも注目してもらいたいところです。酒蒸し料理に合う貝類は比較的高価ですが、ホンビノス貝は1kgで800円前後の値段で販売されています。美味しい貝類の中では非常に安価で、たっぷりと使えて日持ちもすることでホンビノス貝はじわじわと人気が出ている貝なのです。

ホンビノス貝の味わいと食べ方

ホンビノス貝の味わいは例えるならアサリとハマグリのちょうど中間くらいの味わいです。火を通せばふっくらと少し弾力のあるホンビノス貝は人気料理酒蒸しの材料にしても美味しく感じられるでしょう。リーズナブルなホンビノス貝は控えめな上品さがあるため、濃い味付けにピッタリな貝です。

ちなみに外国で提供されているクラムチャウダーの中に入っている貝はほとんどの場合、このホンビノス貝が使われています。そのため、クラムチャウダーのような濃い味付けはシンプルな味わいのホンビノス貝にマッチするのです。その他にもチーズ焼きやパスタの材料などにしても美味しく食べられます。

ホンビノス貝の下ごしらえと貝が開かない理由

貝類は料理する前の工程で下ごしらえが欠かせませんよね。特に砂をかんでいることが多いため、砂抜きを行うのですが、ホンビノス貝はどのような下ごしらえを行えば良いのでしょうか。また、調理中のホンビノス貝が開かないといった問題もあるようなのでそういった点も具体的に触れていきます。

ホンビノス貝の下ごしらえと焼き方

ホンビノス貝はお店で購入したものであればほとんど砂抜きの工程を行う必要はないですが、潮干狩りしたものを含めて短時間でも砂抜きを行った方がより美味しく食べられます。砂をかむことが少ないホンビノス貝ですが、老廃物などを中に溜めていることが多いため、海水や水に対して3%濃度の塩を加えた水の中に入れ、暗くなるように通気性の良い蓋をして2時間~程度浸からせておきましょう。

潮干狩りで獲ってきたホンビノス貝の場合は貝の中に様々なものが混じっていることが多いため、一晩かけてじっくり砂抜きとモヤ抜きを行った方が良いです。時間の目安としては購入してきたホンビノス貝の砂抜き・モヤ抜き時間は2~3時間、獲ってきたホンビノス貝は4時間程度です。8時間以上同じ水に浸けてしまうと貝が弱ってしまうため、8時間を超える浸け込みは厳禁です。

また、ホンビノス貝の焼き方はフライパンでも良いですし、じっくりと魚焼きグリルなどで焼いても構いません。余裕がある人は網焼きで香りを閉じ込めながらの方法もおすすめです。

貝が開かない場合は?

ホンビノス貝を調理していると貝が開かない場合も多いようですが、ホンビノス貝は他の貝類と比べて調理に時間がかかるのが特徴です。そのため、中々開かない場合はもう少し時間をかけて調理を続けていくと開くでしょう。

しかし、時間をかけて調理していても一向に開かないホンビノス貝がある場合は、その貝は死んでしまった貝の可能性が高いため、食べるのは控えた方が吉です。

ホンビノス貝は調理する前に臭いを嗅いでみると死んでしまったかどうかが分かります。死んだホンビノス貝からは強い悪臭を感じるため、調理前に悪臭を放つ貝は事前に避けることが大切です。もし死んでしまったホンビノス貝と一緒に生きた貝を調理してしまうと他の貝類にも悪臭が移ってしまうので最悪の場合全滅ということも考えられます。

ホンビノス貝に食中毒?

ホンビノス貝に限らず貝毒というものは多くの貝にあります。特にホンビノス貝を含めた二枚貝には麻酔性貝毒や下痢性貝毒などの毒があり、これらの貝類を食べた場合食中毒になる恐れがあります。

しかし、スーパーなどお店で購入したホンビノス貝などはきちんと検査がされてあるため、毒の心配はさほどしなくても問題ありません。

問題なのは個人で獲ってきた貝類です。特に潮干狩りなどで入手した二枚貝には上記した毒が含まれている心配があります。毒貝の怖いところは加熱しても毒がなくならないことですから、食中毒になってしまった場合は早急に医師に相談し、水分補給を中心に体内から毒が抜けるのを待ちましょう。

栄養たっぷりなホンビノス貝

ホンビノス貝を含めた貝類には細胞や体のあちこちを正常化させるタウリンやカルシウム、ミネラル、ビタミン、旨みを発揮するグルタミン酸、コハク酸、良質なタンパク質などが含まれています。タウリンというアミノ酸はコレステロールの分解を助け、疲れの原因となる乳酸の蓄積を抑えてくれる効能などもあるため、疲れやすい人におすすめの貝なのです。

ニューフェイスホンビノス貝を一度はご賞味あれ

新参者のニューフェイスホンビノス貝はまだまだ多くの人に知られていないのが現状です。販売されている名前を見るとあまり食欲はそそられないことも多いですが、美味しくて旨みも感じられる貝ですからお手頃価格でゲットしてぜひ食べてみてくださいね。