2018年6月27日更新

絶滅危惧!?貴重な貝タイラギの味や食べ方について

タイラギ

絶滅危惧の危機にあるタイラギという貝は貝柱の部分を刺身などで食用とされています。寿司ネタでは脇役の貝類ですが、このタイラギはあの旨みが強いホタテ同様味が良く、中にはカクレエビも潜み、ひもやわたといったところも食べられます。今回はタイラギの旬や食べ方とともに詳しいことをリサーチしてみました。

  1. 目次
  2. タイラギってどんな貝なの?
  3. タイラギの気になるお味は?
  4. 二度お得?タイラギに潜むカクレエビ
  5. タイラギの旬
  6. タイラギの食べ方や食べられる部分は?
  7. タイラギの値段は非常に高価
  8. 貝類を楽しむにはタイラギも味わおう!

タイラギってどんな貝なの?

寿司ネタでもお馴染みの貝類はレギュラー的存在ではないものの、脇役のような存在で私たちの舌を楽しませてくれています。ホタテなどの貝類は特に寿司店でも目にしますが、ホタテよりも味が美味しいタイラギという貝類も忘れてはならない貝です。タイラギは黒色をした巨大な貝であり、そのサイズは40cmはあろうかというほどビッグな貝です。代表的な呼び方は地域によっても異なりますが、タイラガイなどと呼ばれることが多い二枚貝です。

そんなタイラギは内湾の10~50mの砂泥底で体の尖った方を差しこむような態勢を取って生息しています。一昔前まではどこでも獲れる貝だったのですが、環境の変化などが重なって2012年以降では準絶滅危惧種として指定されるほど獲れる量や地域が狭くなってきてしまいました。

また、タイラギにはいくつかの種類が存在し、貝の表面にウロコ状の突起がある種類を「有鱗型」、そしてこれがない種類を「無鱗型」とされています。無鱗型で貝の表面がツルツルとしている種類をタイラギと分類されます。

タイラギの気になるお味は?

タイラギという貝はホタテ以上とは言えませんが、寿司ネタの中ではある程度知名度がある貝です。そのため、タイラギの味を知っている人はあの肉厚で濃厚なホタテよりもタイラギの方が美味しいと言う人もいます。
「たいら貝」を食べたことがあるという人はその貝こそがタイラギの正体なのでリピートすることも多いでしょう。

タイラギは食べる部分が多いことでも知られているため、巨大な姿から取れるこれまた巨大な貝柱は刺身にして食べると食べ応え十分です。もちろんタイラギの魅力は大きな姿だけではなく、味についてもホタテ以上の濃厚さや、口に入れたときの食感もコリコリとして非常に美味しい貝なのです。

二度お得?タイラギに潜むカクレエビ

タイラギは姿が巨大であるため、その見た目ばかりに注目されていますが、タイラギの中にひっそりと潜むカクレエビの存在も忘れてはいけません。カクレエビと呼ばれるほど小さく少しピンク色がかかった姿は食べてはいけないのかと感じますが、むしろこのカクレエビを料理して食べる場合もあるため、カクレエビを発見した際は一緒に食べてもOKです。

食べるのが嫌という人は丁寧に飼育すればペットとしても飼うことも可能です。獲れたタイラギの中全てに潜んでいるわけではありませんが、発見した場合は通常オスメスの夫婦で潜んでいることが多いそうです。

タイラギの旬

タイラギの旬は国産物だと3~5月にかけてです。寒い時期になると身が肉厚になり、丸々と肥えるため、旨みが凝縮されたタイラギが楽しめます。しかし、輸入されたタイラギは年を通して出回っているので国産以外は旬に捉われず食べられます。夏に産卵期を迎え、この時期のタイラギは身も十分ではないので食べるなら寒くなった時期を狙いましょう。

タイラギの食べ方や食べられる部分は?

タイラギの中で主に食用とされているのは貝柱やわた、ひもなどといったところです。それぞれに違う食感や味があるので美味しい食べ方が知りたいところですよね。高級貝としての味は元々高いため、そのまま刺身で食べても良いですが、火を通したタイラギも絶品ですよ。

寿司

タイラギは寿司ネタでもお馴染みですが、寿司店で「柱」として出てくるのは実はホタテではなくタイラギです。ホタテと良く見た目が似ているのでホタテと思っている人も多いですが、寿司ネタで提供される柱はタイラギです。甘みが凝縮された新鮮なタイラギは酢飯とも良く合い、この食べ方で食べるのが一番好きという人も多いでしょう。

煮付け

タイラギは生食としての食べ方が最も多いですが、火を入れて醤油とともに煮付けにしても美味しく食べられます。生食のタイラギは弾力や肉厚などを感じられる点がありますが、ゆっくり味を噛みしめたいという場合は火を入れる調理にするとさらに弾力が出て食感にも違いが生まれます。旨みも増すのでより美味しくタイラギを食べたい人にはピッタリの食べ方と言えるでしょう。

酢の物

タイラギのひもと呼ばれる部分、外套膜ももちろん食べられる部分です。この部分も貝柱と同様に焼き物にしても良いですし、そのまま刺身や酢の物として食べても絶品です。また、わたも味噌汁に入れたり佃煮にしたりといった食べ方ができるため、食べる部分が少ないイメージのあるタイラギは実は食べられる箇所がたくさんあります。

グラタン

貝類とマッチする料理と言えばクリーミーなソースと絡めたグラタンです。ホワイトソースと絡むタイラギの柱を一緒に入れ、こんがりと焼き色が付くまでオーブンで焼いたタイラギグラタンは甘みや旨みを充分に感じたい人向けです。

タイラギの値段は非常に高価

タイラギは高級寿司店やレストランなどで味わえる質の高い貝類のため、個人で購入しようとする場合は非常に高価な金額を払う必要があります。バブル時代のタイラギの値段は1つ1500円を超すほどの超高級貝でしたが、値段が下回ってきた近年でもタイラギ1つに400~600円もの値段が変わらず付けられています。

現在ではタイラギの輸入を韓国などから行っているため値段はバブル時代ほど高くはありませんが、値段が下がっても尚貝類としては高い値段に高級貝と思わせるには十分だと言えるでしょう。

貝類を楽しむにはタイラギも味わおう!

貝類を楽しむためにはタイラギは忘れてはならない存在です。様々な呼び方で世に流通していますが、聞き慣れないその名前は実はタイラギかもしれません。肉厚で弾力があり、新鮮なものならほんのりとした自然な甘みも堪能できるため、まだ食べたことがないという人はぜひタイラギを食べて人気の秘密を知ってみてくださいね。