2018年5月18日更新

シイラ(マヒマヒ)という魚はまずい?シイラの美味しい食べ方

シイラ(マヒマヒ)

不思議な姿をしたシイラは、日本では知名度も低く、雑魚として扱われていますが、ハワイなどへ遊びに行くとマヒマヒ(mahi-mahi)という名で人気のメニューにあげられています。釣りの世界ではルアー釣りの対象魚として人気のシイラ。今回は海外では人気の高級魚のシイラの味について調べました。そしてシイラの美味しい食べ方や食中毒に関する心配などについても一緒にご紹介します。

  1. 目次
  2. シイラ(マヒマヒ)とはどんな魚?
  3. シイラ(マヒマヒ)の味ってまずいの?
  4. シイラによる食中毒の危険性
  5. シイラの美味しい食べ方
  6. シイラの上手なさばき方
  7. シイラのおすすめレシピ(キムチ鍋、カレー焼き、南蛮漬け)
  8. ハワイで人気の魚シイラ!上手にさばいて美味しく料理してみよう

シイラ(マヒマヒ)とはどんな魚?

日本ではあまり馴染みはありませんが、ハワイや地中海地方では高級魚として扱われている人気の魚です。漢字では「鱪」と書き、英語では「mahimahi(マヒマヒ)」と呼びます。マンサクやマンビキと呼ぶ地方もあります。シイラ科シイラ属の魚で、学名はCoryphaena hippurus Linnaeusです。

シイラは体長がおよそ2m、体重40kgほどの大型の魚です。全世界の暖かい海域にいる魚で、日本では九州各地、高知、山陰沿岸など南日本の太平洋沿岸に生息しています。近年の温暖化により、北海道でも釣れたという話もあります。ルアー釣りの対象魚で、体色は銀色に青や緑のグラデーションがかかっている上に金色の斑点があります。釣り上げた時には体色が色々な色に変化することから、釣り人からは「虹の魚」など言う愛称がつけられている人気の魚です。

雄と雌の形は違いますが、何とも不思議な姿をした魚です。雄は成長と共に額が隆起してきて頭部がガッツリ張り出した顔つきをしているのが特徴で、一度見たら忘れられない面白い姿をしています。雌の頭は丸みを帯びているので、雄と雌の見分けがつきやすい魚です。
雄も雌も背ビレは頭の辺りから尾の近くまでつながっており、尻ビレは胴の中央辺りから尾の付けのまでつながっているちょっと変わった姿をした魚です。

ハワイではマヒマヒと呼ばれており、マヒマヒを使った名物料理などもありますが、日本ではあまりメニューに見かけることはありません。でも最近回転ずしなどで、シイラという名ではなくマヒマヒという名でネタにあがることもあり、日本でもシイラの味を楽しむことができるお店が増えてきました。

シイラ(マヒマヒ)の味ってまずいの?

日本ではあまり口にする機会のないシイラの味って、見た目からするとまずいのでは?という声を耳にしますが、海外では高級魚として扱われており、口当たりの良い魚だと評価されています。クセがなく脂っぽさもない淡白な味わいです。赤身の魚ですが、赤身と言ってもマグロのような赤身ではなく、ほんのりとピンクがかった色合いです。

シイラの旬はいつ?

シイラが一番美味しいと言われる旬の時期は秋から春、11月上旬から3月の下旬頃が美味しい旬の時期と言われます。どんな魚にも言えることですが、卵を抱えているときは、体の栄養が卵のとられてしまうので、身自体の味は落ちてしまいます。シイラ(マヒマヒ)の身に脂がのり美味しくなるのは、産卵後、次の産卵に備えて栄養を体に蓄える秋から春の時期が美味しい時期だと言われます。

シイラによる食中毒の危険性

シイラはサバなどと同様に鮮度が落ちてくると、 ヒスタミンが遊離しやすい魚と言われ、ヒスタミン中毒を引き起こす可能性があるので注意しなければなりません。ヒスタミンとは動物の組織内に広く存在する化学物質で、ヒスタミンによる食中毒とは食中毒の種類の中でも化学物質による食中毒に分類されます。

シイラのヒスタミンによる食中毒とは、モルガン菌などの細菌がシイラの身肉のアミノ酸の一種であるヒスチジンを分解して、ヒスタミンを生成します。ヒスタミンは熱に強いので、一度生成されると細菌が死んでも普通の熱処理では分解されることがなく、魚の身の中に残ってしまうのです。

シイラに限らず、ヒスタミンによる食中毒は、一年を通して全国的に発生し、発生件数もここしばらく減少する傾向はありません。都内でも毎年数件発生したことが報告さています。シイラに関しても、平成14年にある飲食店で出されたシイラの照り焼きを食べた人がシイラのヒスタミンによる食中毒にかかったという報告があげられています。

ヒスタミンによる食中毒の原因

ヒスタミンによる食中毒は家庭で調理されたもののほか、飲食店や給食施設などから発生したと報告されます。その原因はシイラを調理するときや料理を運搬する時、また家庭で保存する時などの温度管理が不適切であることでヒスタミン生成菌が増殖して食中毒が発生すると考えられています。

ヒスタミンによる食中毒を起こしたときの症状と予防法

ヒスタミンによる食中毒はその食品を食べた直後から1時間ほどで症状が現れます。顔面に赤みが帯びてくる、発疹、頭痛、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢など比較的に軽い症状で普通は10時間以内には治まってしまいますが、稀に呼吸困難や意識不明などの重篤な症状に陥る場合もあります。

予防は、魚肉に付着した細菌の増殖でヒスチジンが分解されてヒスタミンが生成されるので、釣った魚や購入したものはなるべく早く冷蔵庫などに入れて温度管理して鮮度を保つこと、そして早めに食べるようにすることです。ヒスタミンを含んだ食べ物を口にした時、唇や舌先にピリピリっと感じることがあります。そのような刺激を感じた魚は食べるのをやめましょう。

シイラのヒスタミン以外に心配される食中毒

シイラは暖かい海の水深200mくらいの表層にいることが多いので、海水温度が高いエリアの海水中にいる腸炎ビブリオ菌や、表皮粘液毒が体の表面に付いていることがあります。このような菌からの食中毒を予防ために、シイラをおろして皮を引くまでのまな板と、身を調理するまな板を分けて使うことをおすすめします。

シイラの美味しい食べ方

シイラのフライ

クセのない淡白な味のシイラは色々な料理に使える万能な魚と言われます。フライやソテーはシイラのポピュラーな料理です。クセもなく脂っこさの少ないシイラのフライはタルタルソースがよく合い、ソテーは生クリームやバターを使用したこってりとコクの深いソースと合わせると美味しいそうです。中華風の味付けの料理も美味しいシイラ。もちろん刺身や煮付けなど和風にして食べても美味しく味わえます。

シイラの刺身

新鮮なシイラであれば、刺身は絶品。血合いの部分は少なく、見た目はカンパチやハマチの刺身のようです。しかし食感はカンパチのようにコリコリした食感ではなく、柔らかな身です。クセのないサッパした味わいです。

シイラの塩焼き

シイラは脂っぽくない魚なので、塩焼きにするときは、オイルを身に塗って焼くと身が柔らかくなり美味しくなります。オリーブオイルやバラ―などで美味しさを引き出すのもよいですが、ごま油でも風味が付いて美味しい塩焼きになります。

シイラの煮付け

脂っぽさがなく淡白な味なので、カレイなどを煮付けるときより少し濃い目の味に煮付けるのがおすすめ。もし卵が手に入ればシイラの卵の煮付けは絶品です。産卵期を狙って釣り上げたシイラをさばいて卵をゲットした時は、ぜひシイラの卵の煮付けを味わってみてください。

シイラの上手なさばき方

シイラの美味しい食べ方がわかったら、釣ったシイラを上手にさばいて料理しましょう。今回は服部料理専門学校で技術指導にあたっている日本料理教授の西沢辰男氏が教えるシイラのさばき方ご紹介します。

 

  1. 頭を押さえて包丁で鱗を引きます。シイラの鱗は大きい鱗ではありませんが生臭さの原因となるのできれいに引きます。
  2. 胸ビレと腹ビレが頭側に付くように右脇斜めに包丁を入れて中骨を切ります。
  3. 裏返して同様に胸ビレの右脇から包丁を入れて頭を落とします。
  4. 尻から包丁を入れて頭と内臓を一緒に取ります。この時内臓に卵が入っていたら破らないように上手にとり、煮付けて食べるために捨てずにとっておきましょう。
  5. 血合いの膜に包丁を入れます。
  6. 鱗、腹の中の血合いを流水できれいに流します。この時歯ブラシや、古くなった茶せんを利用して腹の中を洗うと、腹の中をきれいに洗い流すことができます。
  7. 洗った後は、キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取ります。腹の中もしっかり水気をふき取ってください。
  8. 尾を左にして腹の身を軽く持ち上げながら、中骨に沿って尾の付け根まで包丁を入れます。
  9. 尾の手前に切り込みを入れます。
  10. 魚を半回転させて尾の方から背ビレに沿うように首元まで中骨に沿って包丁を入れます。
    また魚を半回転させ、中骨に沿って関節を切り片身を外します。
  11. 裏返して同様にもう片身を中骨から外します。
  12. 中骨から外した裏身は腹骨に沿って薄く逆さ包丁を入れ、腹骨をそぎ落とします。腹骨が皮一枚になったら包丁を立てて切ります。
  13. 表身も同様に腹骨をそぎ落とします。こうして三枚におろします。

シイラのおすすめレシピ(キムチ鍋、カレー焼き、南蛮漬け)

シイラのおすすめレシピをいくつかご紹介します。シイラを上手にさばいて美味しく料理してみてください。

シイラのキムチ鍋仕立て

淡白な味のシイラは味にパンチのあるキムチと相性が合います。鍋にしても美味しいシイラのおすすめの鍋料理です。棒棒鶏ソースの代わりに市販の麺つゆを代用するとさっぱりした味になるそうですよ。こってりかあっさりかお好きな味をお試しください。


<材料1人分>

  • シイラ切身 60g
  • 白ネギ 100g
  • 白菜 40g
  • しいたけ 45g
  • 豆腐 30g
  • ニンジン 30g
  • ニラ 50g
  • キムチ鍋のもと 50ml
  • 棒棒鶏ソース 10g
  • 水 100ml

作り方はこちら(オカフーズ)

シイラのカレ-焼き

 https://cookpad.com/recipe/4736356 

淡白な味のシイラはスパイシーなカレー味ともよく合います。冷えても美味しい一品。お弁当のおかずやビールのつまみにもおすすめです。食べる前にレモン汁を絞っていただくとさっぱりした味わいになります。


<材料>

  • シイラの切り身 人数分
  • 塩胡椒 適量
  • 小麦粉 適量
  • カレー粉 適量
  • 油 適量
  • アルミホイル 切り身がかぶるくらい

作り方はこちら(クックパッド)

さっぱり!シイラの南蛮漬け

何とシイラはお酢とも相性がばっちり!です。夏におすすめのシイラの南蛮漬けのレシピです。シイラの身は小骨がないので揚げずにフライパンで焼くだけで大丈夫!アジの南蛮漬けに引けをとらない美味しさです。揚げる手間のない簡単なシイラの南蛮漬け、ぜひお試しください。


<材料>

  • シイラの切り身 200g~300g
  • 玉ねぎ 中1個
  • ピーマン 2個
  • 人参 80g~100g
  • 片栗粉 適量
  • サラダ油 大さじ3
  • ☆酢 80㏄
  • ☆酒 大さじ2
  • ☆薄口醤油 大さじ3
  • ☆濃口醤油 大さじ2
  • 一味または七味お好みで

作り方はこちら(クックパッド)

ハワイで人気の魚シイラ!上手にさばいて美味しく料理してみよう

ハワイではマヒマヒと呼ばれている人気の魚!シイラ。赤身といてもほんのりとした薄いピンク色で、シイラの刺身はカンパチやハマチに似ています。クセのない淡白な味なので色々料理に使える万能な魚だと言われます。ルアー釣りでも人気の対象魚。シイラを釣り上げた時は上手にさばいて美味しく料理してみてください。シイラに心配されるヒスタミンに関する食中毒の報告は毎年が上がっています。鮮度落ちには十分気を付けてご堪能くださいね。
 
 
【参考リンク】
・東京都健康安全研究センター http://www.tokyo-eiken.go.jp/archive/issue/kouhoushi/health/vol2/4-1/