2017年12月5日更新

ムツという魚の値段とおいしい料理

ムツ(幼魚)

ムツという魚を一度は見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。ずっしりとした魚体からはおいしそうな雰囲気は感じられませんが、実は脂がぎっしりと詰まった魚であるため、刺身や鍋にすると格別です。そんなムツの値段や価格、他にも料理についてご紹介します。

  1. 目次
  2. ムツはおいしい魚
  3. ムツの値段(価格)
  4. ムツの味わいを知りたい
  5. ムツのおいしい料理とは
  6. ムツ料理を楽しもう

ムツはおいしい魚

ムツはスズキ目スズキ亜目ムツ科ムツ属に分類される魚であり、尖った鋭利な歯を持っているのが最大の特徴です。ムツは大きいもので60cmもの大きさになる個体もおり、東北以南の近海で漁獲が行われます。

そんなムツは名前の由来が「むつっこい」や「むつい」などの脂っぽいという言葉が訛って生まれたと言われています。名前の由来となるほど脂を多く含んだ魚ですからその味はまさに最高級で、市場でも高級魚として高額な値段や価格で取引されています。

ムツの旬

ムツが最もおいしく食べられる旬は晩秋~冬の季節です。しかし、ムツは季節に関係なく水揚げが行われているため、いつでもおいしく食べることができます。

旬とされていない夏場でも十分にムツの脂を楽しむことができます。また、ムツは3月~5月に産卵期を迎えますが、産卵前のムツの卵は「ムツコ」と呼ばれ、煮付けにして猟師が好んで積極的に食べるほどおいしいと言われています。

ムツの値段(価格)

これだけおいしいと言われて広く食べられているムツですから、値段についても驚くほど高値で取引されていることは言うまでもありません。ネットでもムツが販売されていますが、場合によってはたった1匹で5000円を超すムツもあるようです。

スーパーや魚屋などでも姿を見かけることがあるようですが、この場合の値段は1匹で1200~3000円ほどになるようです。ムツの釣り方によっても価格が変動することがありますが、基本的にムツは購入を躊躇しまうほど高額な値段で市場に出回っています。

また、鹿児島県で漁獲されるムツは通称「泥むつ」と言い、一般的なムツよりも遥かに高い脂分を含んでいます。泥むつは大型でサイズだけではなく味もビックと言えるほどおいしいそうです。非常に高値で取引が行われているため、一度食べたら病みつきになること必至の貴重なムツです。そんな泥むつは握りで食べるとまさに至福の味わいで他のムツとは比較できないほどの質の違いを誇っています。

ムツの味わいを知りたい

獰猛そうな見た目で値段も高いムツは買い物先で姿を見てもそのままの姿であれば食欲は湧かないかもしれません。しかし、旬の時期ではない頃でもおいしいと絶賛されるほど食通の間ではおいしくて当たり前の魚でもありますからムツの魅力についてまだまだ迫っていきましょう。

ムツの味

刺身にしたムツは彩りが良く、新鮮なムツなら尚更輝くおいしそうな色をしています。しかし、ムツの身は非常に柔らかいため、さばきにくいという点もあるようです。臭みがないムツを味わいたい場合は冷蔵庫で2日程度寝かせることによってムツが持つ本来のおいしさを味わうことができます。

ムツの調理法

ムツには多くの脂が含まれているため、刺身にする際はさばくのが少々大変です。そんなムツは2~3kg程度の個体が扱いやすく、味についてもこのくらいの大きさのものがおいしいと言われています。

さばくのが大変なほど脂が多く、身がほぐれやすい特徴を持っていますから、調理も気をつける必要があります。もともと持っている脂を生かすためにオイルやバター、他にも生クリームなどの材料は使わず、和食向けの調理法の方がムツとの相性は良いでしょう。オイルやバターを使う洋食はムツの味をベタベタさせてしまうことがあるため、素材の味を引き立てたい場合はムニエルなどの料理はあまり適していません。

ムツのおいしい料理とは

ムツをおいしく食べたい時は刺身はもちろん、煮付けや焼き物、鍋物などの料理と相性ぴったりです。肉質が良いため、他にも塩焼きやフライ、胃や腸の部分もよく流水で綺麗に洗って茹で、ポン酢で味付けすれば非常においしく食べられます。

また、加熱したり煮ても身が硬くならないため、火を使う調理と相性抜群です。ムツの煮付けなどは身が汁をすばやく吸収するため、味わい深い濃い煮魚に仕上がります。

ムツを塩焼きすると身の内側から脂が染みだして表面を覆い、油で揚げたような香りや風味になります。ムツを使った料理で特におすすめなのはあら汁で、汁の表面に脂の玉が浮き出て濃厚な旨みが凝縮された格別の味になります。

しかし、和食をベースとした料理は何度も作ると飽きてしまいます。そんな時はレモン汁を使ったムツのマリネやトマトと一緒にオリーブオイルで炒め物にすると良いでしょう。これらの油が多い調味料を使う場合はベタベタしすぎないように量を調整しながら調理を進めていくようにしましょう。

ムツ料理を楽しもう

ムツは獰猛な見た目とは裏腹に非常においしい魚の一つです。高級魚としての認識はあまりない方もいるかもしれませんが、普通の魚の味に飽きている方はぜひムツを食べてみてください。食べる箇所も豊富にありますから、余すことなく絶品の味や風味を一度は味わってみてはいかがでしょうか。