2017年10月30日更新

イトヒキアジの美味しい食べ方

イトヒキアジってご存知ですか？幼魚の姿を見ると背ビレや尻ビレの一部が糸のようにひらひらと長く伸びているためこのように呼ばれているそうです。幼魚は観賞用になることが多いですが、成魚は食用に利用されます。今回はこのイトヒキアジの美味しい食べ方を調べました。

目次
イトヒキアジはこんな魚
イトヒキアジの値段の相場
イトヒキアジの美味しい食べ方
イトヒキアジを美味しく堪能しよう

イトヒキアジはこんな魚

イトヒキアジはスズキ目アジ科の魚です。幼魚は背びれや尻ビレの一部が糸のように伸び、その様子から「イトヒキアジ（糸引鯵）」と呼ばれています。
幼魚の体は菱形をしていてまるで熱帯魚のようですが、成魚になると糸状のヒレは短くなり、体型は前後に細長くなって額に丸みがでてきます。光沢のある銀色のきれいな体色が特徴です。

イトヒキアジの呼び名な地方によって様々で、三重県では「イトマキ」、長崎県では「ギンアジ」、鹿児島県の一部では「エバ」などと呼ばれているそうです。

全世界の熱帯域および亜熱帯の海域に生息し、日本の近海では北海道から九州の日本海、東シナ海、太平洋流域の内湾の沿岸に生息しています。幼魚は水面近くに生息していますが、成魚になると水深60～100mくらいのところで生息します。

大きいものは脂がのっており刺身にして食べると美味しく、小さい個体はサッパリした味で丸焼きの塩焼きにするのがおすすめの料理です。幼魚はあまり食用にされませんが形に特徴があるので、その形を生かして丸のまま塩焼きや唐揚げにされることもあります。

イトヒキアジはどんな味？

イトヒキアジはクセのない淡白な味わいです。生身は独特の臭みがあると言われますが加熱すると臭みは消えます。

うろこはほとんどなく皮は薄いです。透明感のある身肉で血合いは薄い赤い色をしています。繊維質はほどほどにあり焼いたり煮たりすると身離れの良い魚ですが、旨みはあまりありません。しかし様々な調理で食べて美味しい魚だと言われています。

イトヒキアジの値段の相場

イトヒキアジの相場は小さい個体は安価ですが、大きくなると少し高くなります。しかし高いといっても高級魚のような高値ではありません。数字に挙げるとネット上の取引では3kg当たり1400円程度です（大小合わせてのグラム数より）。鹿児島の当地で1月上旬に定置物が競り値50円/kgということもあるそうです。

イトヒキアジの美味しい食べ方

イトヒキアジの幼魚は糸状に伸びたヒレと菱形の体、そして銀色の光沢のある体色が魅力的なので観賞魚とされることが多いです。成魚は大物釣りの人気の魚に名前を挙げており、記録では最大で全長1.5m、重さ22.9kgもの個体が記録に残されているほどです。

しかしあまり大きい個体はフグ毒よりも猛毒といわれるシガテラ毒の中毒も心配されるので食用には向かないようです。

食用で美味しいとされる個体の大きさは重さが500g～2kgくらいといわれています。

イトヒキアジは干物や魚肉の練り製品になるほかに、どんな調理法でも美味しく食べることができる魚です。新鮮なイトヒキアジが手に入れば生食の刺身やカルパッチョは美味しく味わえ、程よい繊維質があるので塩焼きや煮つけ、炙りにすると身離れがよくこれもまた美味しく味わえます。そのほかバター焼きや唐揚げも美味しく食べるおすすめ料理です。