2017年10月27日更新

洋梨の種類、品種や産地について

洋梨

ひょうたんのような形をしている洋梨。甘くて柔らかくて美味しいですよね。西洋梨とも呼ばれています。ラフランスというと皆さんもよくご存知の洋梨だと思います。今回は洋梨の種類について調べました。主な品種の特徴と産地をご紹介します。

  1. 目次
  2. 洋梨の種類
  3. 洋梨の人気の品種とその産地
  4. 様々な品種の洋梨を美味しく味わってみよう

洋梨の種類

洋梨はバラ科ナシ属の木になる果物です。西洋梨とも呼ばれています。原産国はヨーロッパですが、グルメブームにのって世界に広まり、現在日本でもたくさんの種類の洋梨が各地で栽培されています。

日本の和梨に比べると形も食感も味わいも違います。洋梨の形は上が細く下側がどっぷりとした丸みのあるひょうたんのような形をしています。食感はねっとりとしていて柔らかく、味わいは甘みがありフルーティな甘い香りが特徴です。

洋梨の人気の品種とその産地

現在日本で栽培されている洋梨の種類は16種類以上の品種があります。ラフランスは日本でも人気の品種であり、もっともたくさん栽培されている品種です。今回は人気の洋梨の特徴と産地を5品種ご紹介します。

洋梨は収穫後に追熟させ果実を成熟させる方法がとられて、美味しい旬の時期を迎えます。

追熟とは木になったまま完熟を待つのではなく、完熟する少し前に収穫して、一定期間低温の場所に収穫した洋梨を保存して成熟させる方法です。

追熟を経て洋梨は美味しい旬の時期を迎えます。追熟する期間は品種によって違い、また収穫期も品種によりますので美味しい旬の時期を逃さないようその品種の美味しさをご堪能ください。

マルゲリット・マリーラ

フランス産の洋梨です。大きな洋梨で400g~800gくらいの重さがあります。見た目はきれいな洋梨の正統的な形をしています。

収穫したときは黄緑色ですが、成熟すると全体が黄色っぽい黄金色になります。果肉は若い時期は白い色をしていますが成熟すると黄色っぽい色になります。味わいは果汁が多くなめらかな食感です。上品な味わいだと言われます。

日本での主な産地は山形で、青森、北海道、秋田、岩手などでも栽培されています。9月の上旬に収穫期を迎え、収穫された後10日~2週間の追熟を経て9月下旬~10月中旬まで美味しい旬の時期になります。旬の時期がとても短い洋梨です。

オーロラ

オーロラはアメリカの農業試験場で作られたマルゲリット・マリーラとバートレットの交配種です。1983年に日本に輸入されました。

オーロラも大きめの洋梨で300g~400gほどの重さがあります。見た目はずっしりと下側に重みを感じる形をしています。

収穫してすぐのころは黄緑色をしていますが、追熟し成熟するとオレンジ色に近い黄色っぽい色になります。その変化がわかりやすく、熟成度が誰にでもわかるため、店頭に並ぶときは黄緑色のものが並んでいることが多い洋梨です。果汁が多く柔らかい食感で、甘みが強く香りの高いのが特徴です。

産地は山形が主な産地ですが、北海道、長野、岩手などでも栽培されています。収穫は9月上旬。追熟を経て9月中旬~下旬にかけてほんの数週間だけ美味しい旬の時期を楽しめます。

バートレット

イギリス原産の洋梨です。小さめの洋梨で重さは220g~280gくらいしかありません。スタイルのよい洋ナシ型をしています。

成熟前は黄緑色をしていますが成熟すると黄色になります。軽く触って軸の部分や底の部分が柔らかくなったなという頃が食べ頃のポイントです。柔らかでなめらかな食感で甘みと酸味のバランスのとれた味わいです。この品種は成熟前、実が硬く崩れにくいので缶詰め用に利用されます。

産地は北海道、青森、山形、秋田、岩手などで栽培されています。収穫時期はとても早く、最も早い時期は8月初旬から9月の中旬に収穫され1~3週間の追熟を経て美味しい旬の時期を迎えます。この品種も美味しい時期はとても短い品種です。

ルレクチェ

フランス原産の洋梨です。なんと日本に輸入されたのは明治36年頃だという長い歴史のある品種です。

甘みが強く香りも高い品種なので「西洋梨の貴婦人」などと呼ばれています。大きさは重さ350g程度で大き過ぎずまた小さくもない洋梨らしい大きさです。表面はデコボコしておりヘタに近い上の部分が尖った形をしています。

成熟するとつやのあるバナナのような黄色い色になります。果肉はグッとしまっていますが非常になめらかな食感で肉汁が多くとても甘さの強い品種です。

生産のほとんどは新潟で栽培されています。ほんのわずかですが山形や福島、長野でも栽培されています。
ルレクチェはラフランスにつぐ知名度の高い品種です。収穫は10月下旬~11月。追熟期間は長く約1カ月です。その後11月下旬から12月中旬まで美味しい旬の時期を迎えます。ルレクチェも旬の期間が短い品種です。

ラフランス

日本ではとても人気の品種です。フランスが原産国です。

今でこそ知名度のある品種ですが、昔は早く開花してもなかなか実らず、害虫や台風の影響を受けやすかったので人気もありませんでしたが、洋梨の缶詰が次第にブームを呼んで洋梨に関心が集まると、生で食べる美味しさへと視点が移り、同時に世に中の食に関する興味の高まりにのって人気をあげた品種でもあります。

大きさは中くらいで重さは250g~300gくらいです。見た目、表面はごつごつデコボコしており形も不揃い、そして美味しさをそそるはずの色合いも緑や黄緑、そして黄土色の斑点などが混じりほかの洋梨に比べると決して美味しそうには見えませんが、とんでもない!追熟を経て完熟したラフランスの味わいは絶品です。肉汁が多くとろけるように柔らかい果肉、甘みも十分にあります。近年ずっと洋梨の人気NO.1の地位を譲りません。

主な産地は山形です。そのほか長野、岩手、福島でほんの少し栽培されています。収穫は10月中旬。約2週間の追熟を経て11月初旬~12月下旬まで美味しい旬の期間を楽しめます。

様々な品種の洋梨を美味しく味わってみよう

ラスランスというと誰もが知っている洋梨の品種ですが、グルメブームで洋梨の美味しさを知るグルメの面々にとっては、どの品種も食してみたいことと思います。美味しい食べ頃の時期を見逃がさず、ぜひとも色々な種類の洋梨をご堪能ください。