2017年9月28日更新

あさつきとねぎの違いが分からない…そんな方に2つを比較して解説

あさつき

あさつきとは見た目がねぎに似ていますが、ねぎとの違いは細い葉をしていることにあります。料理ではあさつきの漬物がおいしく食べられていますが、これまた似ているわけぎとの違いは何にあるのでしょうか。また、冷凍保存に適しているのかや、栄養などについても詳しくご紹介していきます。

  1. 目次
  2. あさつきとは
  3. あさつきとねぎの違い
  4. あさつきとわけぎの違い
  5. 具体的な違いについて更に知ろう
  6. あさつきの栄養と保存方法
  7. あさつき・わけぎ・ねぎを見分けよう

あさつきとは

よく漬物などにして食べられているあさつきとは、ネギ属のネギ科で球根性多年草に属します。見た目はねぎやわけぎと非常に似ており、パッと見ただけでは判断することが難しいほどです。そんなあさつきは別名イトネギと呼ばれたり、センブキ、センボンネギ、センボンワケギ、ヒメエゾネギなど多種多様な呼ばれ方をしています。別名にもねぎという名前が含まれているため、あさつきと呼ばれなければ一般的なねぎと勘違いしてしまうかもしれません。
そんなあさつきやわけぎ、ねぎなどの違いは通常、素人目では判断することは困難な場合が多いでしょう。

あさつきとねぎの違い

あさつきとねぎも非常に酷似しているため、分かりにくいですが、あさつきはネギ属のネギ科で種は「アサツキ」。ゆり科の多年生植物のことを指します。また、ねぎには種類があり、大きく分類すると白ネギである根深ねぎと葉ねぎに分けることができます。

根深ねぎはねぎの本体である部分を土に埋め、白く軟白栽培を行ったねぎのことを呼び、白い部分である葉鞘(ようしょう)というねぎの本体を食します。また、葉ねぎはご存じの通り「青ねぎ」と呼ばれ、根深ねぎのように土を寄せずに葉の部分を成長させて緑色の葉身を食べます。ちなみにねぎの種類に当たるのは万能ねぎというブランドねぎや小口ねぎ、青ねぎなどです。

あさつきとわけぎの違い

これまた似ている姿をしているあさつきとわけぎですが、この2つは当然ねぎと呼ばれるものとは別物です。ねぎと呼ばれるものはユリ科のネギ属ですが、わけぎはねぎとは違う種であり、同様のユリ科ネギ属ではありますが、どちらかというとニンニクやニラ、ラッキョウなどといった食品と似ているところに位置します。簡単に説明するとねぎと玉ねぎの中間種で球根から生えてきます。

また、学名をウイリアム・ワケギといい、西日本で栽培された小さくて丸い根を持つもので分球性たまねぎの種類の一つとされています。更にあさつきはねぎの近縁種で、ねぎに似ており、非常に細い葉ねぎの種類で香りも強くないのが特徴です。しかし、若い葉ねぎや根深ねぎの若芽の小さいものがわけぎとして販売されていたりと消費者が困惑するのも無理はないと言えるでしょう。

具体的な違いについて更に知ろう

あさつきやわけぎ、ねぎの3つの違いについてご説明しましたが、まだ違いが分からないという方や、スーパーなどで実用性のある見分け方を知りたいという方もいるでしょう。更に各自の特徴を知ることで店頭に並んでいる種類を見分けられるかもしれません。

あさつき・ねぎ・わけぎの見分け方

どれも非常に似ている形状をしていますが、それぞれの見分け方はまずわけぎならば「根元」を見てみましょう。わけぎはねぎと玉ねぎの中間種であるため、球根から育成するわけぎは根元部分が見た目で判断できる程度にぷっくりと膨らみを感じ取れます。

次にねぎですが、ねぎの特徴は細い形状をしているものが多く、緑色の部分が濃く見えることが見分け方として良い方法です。早い時期に収穫が行われるねぎは太さや長さどちらも小さ目であることが多いため、ねぎを特定する場合は緑色が鮮やかで長さ、太さ共に小さいものだと覚えておくと良いでしょう。

次にあさつきですが、あさつきの特徴は一般的なねぎよりも薄い緑色をしており、細い見た目をしています。ねぎと似ている点はありますが、見分けがつかない場合はねぎよりも薄い緑色をしているのだと認識しておくと良いでしょう。

地域によっては見分けがつかない場合も…

上記でご説明を挟んだ通り、あさつき・わけぎはねぎとは違うものですが、東日本の地域では代用品のねぎが流通していることもあり、分けねぎという葉ねぎの枝分かれが多い種類のねぎをわけぎとしている地域もあれば、そのわけぎというねぎを朝摘みにして販売する際にあさつきと販売していることもあります。

そのため、3つの違いはあっても東日本の地域の方にとっては3つとも同じような食品という見方になっていることもあるでしょう。また、反対に西日本の地域では引立て役の薬味に使用する細い形をした緑色のねぎのことを共通してわけぎと呼ぶこともあれば、あさつきとわけぎの呼び方などを区別せずに総じてわけぎと呼ぶということもあるそうなので、地域によってはもう何が何だか分からないといった方が多い様子です。

あさつきの栄養と保存方法

あさつきやわけぎ、ねぎなどの違いは知識があれば良いのですが、通常は困惑するほど訳が分からなくなってしまいますよね。では次にあさつきの栄養や保存方法について見ていきましょう。

あさつきの栄養

あさつきに含まれている栄養には、ビタミンB1の吸収を助ける硫化アリルという成分が含まれており、他にもβカロテンやビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維などが豊富に含まれています。ちなみにビタミンB1の吸収を手助けする硫化アリルという成分はねぎ類に含まれており、独特の香り成分であるアリシンという成分です。

保存はどうする?

あさつきの保存方法は基本的には冷蔵庫での保存が望ましいでしょう。保存したいあさつきを濡らしたキッチンペーパーなどに包んでから袋に入れて冷蔵庫に保管する方法が適しています。しかし、大量に手元にあった場合は冷蔵保存では傷んでしまいますから、洗ったあさつきをキッチンペーパーなどで良くふき取ってからタッパーなどに入れて冷凍保存すると良いでしょう。しかし、冷凍保存したあさつきは風味などが飛んでいる状態ですから薬味として使用するのは役に立ちませんので思いっきり風味を堪能したい方にはおすすめできません。

あさつき・わけぎ・ねぎを見分けよう

毎日料理を行っている主婦でもあさつき・わけぎ・ねぎの見分け方は困難です。しかし、3つの違いをそれぞれ把握できていれば用途に確実にマッチしたものを選ぶことができるでしょう。一見すると区別がつかない種類ですが、スーパーなどで見かけた時は参考にしてみてくださいね。