2017年9月4日更新

強力粉と薄力粉の違いは? 強力粉、薄力粉、中力粉それぞれの特徴をご紹介

強力粉と薄力粉の違い

いろいろな料理に欠かせない小麦粉。小麦粉は、強力粉、薄力粉、中力粉の3種類に分類されていますが、それぞれの違いを知らない方も少なくないのではないでしょうか。ここでは、それぞれの特徴や用途などをご紹介していきます。

  1. 目次
  2. 小麦粉は3種類に分類される
  3. 小麦粉料理について
  4. 小麦粉と全粒粉
  5. まとめ

小麦粉は3種類に分類される

どの家庭にも大抵常備されている小麦粉ですが、実は3種類に分類されています。これは、小麦粉に含まれるグルテンの量によって分けられているのです。

グルテンの量によって、強力粉、中力粉、薄力粉に分類される

小麦粉の分類は、グルテンの量によります。グルテンは、強力粉>中力粉>薄力粉の順に多く含まれており、多く含まれるほど、水を混ぜてこねたときの粘りが強くなります。

グルテンとは?

グルテンという成分の名前を聞いたことがありますか? 小麦アレルギーの人などはできるだけ避けた方が良く、世間ではグルテンフリーの食品などが流行りつつありますよね。このグルテンですが、小麦の胚乳の中にある貯蔵タンパク質の「グリアジン」と「グルテニン」を、水とまぜることによって生成されます。グルテンはたんぱく質です。

強力粉と薄力粉の外見的な見分け方は?

強力粉、薄力粉は外見的に見分けることができると思いますか? すべて白い粉なので、なかなか見分けは難しいかもしれません。しかし、触ってみると一目瞭然な違いがあります。実は、薄力粉は粒が細かく、強力粉は粒が粗いという特徴があるため、薄力粉なら、ぎゅっと握りしめたときに手の跡が残るのです。一方、強力粉は薄力粉よりさらさらしているため、握りしめても、さらさらと落ちていくでしょう。

小麦粉料理について

小麦粉は料理によって使い分けるのが良いでしょう。強力粉、中力粉、薄力粉、それぞれに適した調理法をお伝えします。

パン作りには強力粉、うどん作りには中力粉

強力粉は、粒が粗く、水を混ぜたときの粘りが強いという特徴があり、食感はもちもちになるので、パン作りに適しています。また中力粉は強力粉ほどつよい粘りはありませんが、こしのあるうどんなどを作るとき使うのが適していると言えます。

天ぷらやクッキーなどほとんどの家庭料理は薄力粉

薄力粉は粒がこまかく、水を混ぜたときの粘りが弱いという特徴があり、食感はさくさくになるのでクッキーや天ぷらのころもにぴったりです。また、家庭に大抵常備されているのは薄力粉であることが多いですよね。

強力粉、中力粉、薄力粉はそれぞれの代用品に成り得る?

料理によって使用する小麦粉を分けるのが一番良いのですが、一般家庭において、すべての種類の小麦粉が常備されていることは少ないかもしれません。例えば、レシピに薄力粉と載っているのに、家には強力粉しかない場合など、買いに行くかどうか迷ってしまいそうですよね。

そんなときは、家にある小麦粉で代用することは可能です。もちろん、食感などがレシピ通りにはいかないですが、例えばクッキーを強力粉で作ると、噛み応えがあるざくざくしたクッキーになりますので、好みによってはこちらの方が良いと言う人もいるでしょう。また、薄力粉ならふわふわのパウンドケーキになり、強力粉ならきめのつまったしっかりしたパウンドケーキに仕上がるなど、使用する小麦粉で同じレシピでもいろいろな味わいを楽しめるのも良いですよね。

ちなみに、薄力粉を強力粉で代用する場合、できるだけ薄力粉のような食感にしたいと思ったら、10%から15%のコーンスターチを混ぜるとうまくいくようですよ。

小麦粉と全粒粉

ところで、最近では全粒粉という粉がブームになっていますよね。この全粒粉、実は小麦粉の一種なのをご存知でしたか? ここでは小麦粉と全粒粉の違いについてお伝えします。

全粒粉とは?

わたしたちになじみの深い真っ白な小麦粉は、小麦の胚乳と言う部分を加工して作られています。ところが小麦の粒には、胚乳以外にも、外皮や胚芽などといった他の部位もあります。この胚乳以外の部位も含んで小麦粉に加工したものが全粒粉と呼ばれるものです。

両者にはどのような違いがあるかと言うと、実は栄養価が全然違います。小麦の胚乳はおもにグルテンになるたんぱく質でできていますが、胚乳以外の部分には、ビタミンB群やミネラルなど、その他の栄養素もたくさん含まれています。それらを含んだ全粒粉の方が栄養価が高いのです。さらに、全粒粉の方が、若干低カロリーです。

カロリー、栄養価を考えると全粒粉、いつもの味わいにしたいなら小麦粉

したがって、カロリーや栄養価の面を重視するなら、全粒粉を使用した方が良いことになります。全粒粉にも強力粉、中力粉、薄力粉があるので、使い分けることも可能です。ただし、全粒粉は小麦粉のように真っ白ではありません。さらに、さわりごこちも、調理後の食感も違います。

その違いを楽しめる人は良いのですが、いつものサクサク感、もっちり感を料理に求めるのなら、通常の小麦粉の方を使用した方が良いかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。小麦粉の種類とその違いをお分かりいただけましたか? 小麦粉を上手に使いこなせたら、料理上級者間違いなしですよね。是非、いろいろな料理を試してみてくださいね。