2017年11月7日更新

クロテッドクリームとは? その使い方や代用品について

クロテッドクリーム

クロテッドクリームという食品をご存知でしょうか? クロテッドクリームは牛乳から作られている乳製品です。ここではクロテッドクリームのことについてや、その使い方などをご紹介します。

  1. 目次
  2. クロテッドクリームとは? 使い方は?
  3. イギリスの習慣、アフタヌーンティーに欠かせないクロテッドクリーム
  4. クロテッドクリームがないときの代用品は?

クロテッドクリームとは? 使い方は?

クロテッドクリームは乳製品ですが、チーズやバター、ヨーグルトなどのようには広くは知られていません。どういった食品なのか、また使い方についてもお伝えします。

イギリスで作られた乳製品で、乳脂肪分が60%程度のクリーム

クロテッドクリームはイギリス生まれの乳製品です。乳脂肪分が60%ほど含まれたクリームです。日本ではあまり広く知られていないので、初めてその商品名を耳にした人も少なくないのではないでしょうか。

お店などではスコーンなどに添えられていることも多い

カフェなどでスコーンを注文すると、ときどきジャムなどといっしょにクリームが添えられていることがあります。それこそがクロテッドクリームです。クロテッドクリームが添えられているだけで、いつものお茶タイムが一気にイギリス風になる、おしゃれな乳製品です。

味わいは、バターと生クリームの間くらいの濃厚さ

気になる味わいは、バターと生クリームの間くらいの濃厚さと言えばわかりやすいでしょうか。牛乳の香りはそこまで強くないので、牛乳は苦手な方でも試しやすい乳製品です。乳脂肪分の含有量も、バターと生クリームの間のあたりです。バターほどまったりしておらず、生クリームほどなめらかではない、ちょうどその間の食感だと思ってください。言い換えると、どちらの美味しさもちょっとずつ兼ね揃えた逸品だということになりますよね。

ちなみに、クロテッドクリームは冷凍保存はおすすめできません。水分と固形部分が分離してしまい、クリームと言うよりはバターのような感じになってしまうでしょう。

どうしても冷凍したい場合は急速冷凍機を使ってみよう!

クロテッドクリームは乳脂肪分がバター(80%以上くらい)と生クリーム(45%ほど)の中間にあたるクリームなので、冷凍はどのメーカーからも進められていません。

ご存知のようにバターは冷凍できますが、生クリームは冷凍できません。生クリームを冷凍した場合、解凍したときに固形部分と脂肪分が分離した状態になってしまいます。

バターと生クリームの中間の乳脂肪を含有しているクロテッドクリームですが、冷凍すると生クリームを解凍したときのように固形部分と脂肪分が分離した状態になってしまう場合がほとんどであるため、メーカーからは「クロテッドクリームの冷凍はおすすめできません。冷蔵保存で賞味期限内に使い切るようにしてください」と言われてしまいます。

しかしながら100%できないと言われているのではなく「おすすめできない」ということなので、「ものは試しに…」と、クロテッドクリームの冷凍に挑戦した話も聞きます。その報告によると「冷凍はできるけれど、食べられる状態に解凍できるのは10回のうち1回あるかないか」の確立だそうです。

ただ普通の冷蔵庫で冷凍するのではありませんが、冷凍できないと言われる生クリームさえも冷凍できる機械があるそうで、それを利用すればクロテッドクリームも冷凍できる可能性があります。

その機械はマイナス40~50℃で食品を素早く冷凍することができるショックフリーザーという急速冷凍機で、これを使えば生クリームさえも上手に冷凍できるとのことです。

急速に冷凍することで、クリーム内の水分が大きく結晶化してしまうことを防ぎ、解凍するときに分離しにくくなるようなのです。

よくコンビニなどで生クリームのお菓子が冷凍で販売されていることがあります。またクリスマスシーズンになると生クリームのケーキが冷凍保存されて販売されますよね。これらの生クリームのお菓子は急速冷凍機などを使って冷凍されているようです。生クリームも冷凍できる機械なのでクロテッドクリームも急速冷凍機を使えば冷凍可能なわけです。

しかし一般家庭でクロテッドクリームのためにこの機械を購入するくらいなら、賞味期限内に食べきってしまった方が賢いかもしれません。家庭ではなくカフェなどを経営されている方で大量にクロテッドクリームの冷凍保存をお考えの方は、このような機械があることもご参考にされてみてください。

イギリスの習慣、アフタヌーンティーに欠かせないクロテッドクリーム

アフタヌーンティー

イギリスでは、アフタヌーンティーという素敵な習慣があるのは有名ですよね。このお茶タイムに欠かせないのがクロテッドクリームなのですが、ここではアフタヌーンティーという食文化についても、少々お伝えします。

イギリスでの美味しい習慣、アフタヌーンティー

アフタヌーンティーは読んで字のごとく、午後の紅茶タイムのことです。紅茶の本場、イギリスでは、午後の紅茶タイムにも幅があり、時間帯によって、「クリームティー」「アフタヌーンティー」「ハイティー」と呼ばれています。

お茶タイムと言うと、午後にまったりゆっくりする時間をイメージする人がほとんどかもしれません。しかし、イギリスでは、この時間も社交の場となります。仲間や仕事相手と時間とお茶、お菓子を共有するのです。

アフタヌーンティーといえば、スコーンと紅茶

先述したクリームティーとアフタヌーンティーでは、スコーンをいただくことが多く、その際にはクロテッドクリームが添えられることになります。スコーンは腹持ちの良いお菓子ですが、良くも悪くも粉っぽさが特徴です。その粉っぽさと、クロテッドクリームが絶妙に合い、紅茶がおいしくいただけるんですね。

クロテッドクリームがないときの代用品は?

クロテッドクリームは手作りするには、ややハードルの高い食品です。作り方は難しくはありませんが、時間がとてもかかってしまうのです。ここではクロテッドクリームが手に入らないときに手軽に用意できる代用品を紹介します。

本格的なクロテッドクリームを作ろうとすると時間がとてもかかります

クロテッドクリームは手作りしようとすると、オーブンで生クリームを長時間焼いたり、そのあと同じくらいの時間をかけて常温で寝かせたりと、かなり時間がかかります。温度調節なども簡単ではないため、手作り初心者などには不向きかもしれません。

もしも家での特別なティータイムなどで、クロテッドクリームのような存在が必要になったら、下記のような簡単に作れる代用品を試してみてはいかがでしょうか。

発酵無塩バターとコンデンスミルクを混ぜて作る!

材料は、バターに対してコンデンスミルクを4分の1用意します。作り方はシンプルです。まず、バターを常温に戻します。やわらかくなったら、コンデンスミルクをたして、泡だて器でよく混ぜるだけです。本物のまったりした味に近いクリームになり、おすすめです。

ヨーグルトとコンデンスミルクを混ぜて作る! カロリー控えめ!

材料は、ヨーグルト450g、コンデンスミルク大さじ3~4杯を用意します。こちらも作り方はシンプル。よく水切りしたヨーグルトにコンデンスミルクをたして混ぜるだけです。

ヨーグルトの水切りはキッチンペーパーをつかっておこなうと良いでしょう。冷蔵庫の中で一晩水切りをすれば、よりいっそう完成度が上がります。キッチンペーパーを数回取り換えるとなおGOODです。

こちらはバターを使用するタイプよりもカロリー控えめでヘルシーにしあがります。さっぱりした味わいがスコーンにも合います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。クロテッドクリームはスーパーマーケットなどでは気軽に手に入れられないかもしれません。しかし、代用品を手作りするのは意外と簡単なので、是非おしゃれなお茶タイムのお供にお試しいただいてはどうでしょうか。